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番外編 (本編とは多分関係ない)
花火 後編
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志綾と雫は花火大会に来る。
「うわぁ~!す、すごい・・ですね・・」
「でしょ?でも、これからだよ。これからもっと楽しくなるよ!」
「はい!楽しみましょう。」
早速雫に引っ張られながら人混みを進んでいく。
初めての人混み、屋台、この明るさ。志綾の体はポカポカと温かくなっている。
「し、雫さん、雫さん。」
先を進む雫に志綾が声をかける。
「ん?」
「あ、あれってな、なにかな?」
その言葉に雫が嬉しそうな顔をする。その顔に志綾が
「あ、あ・・・は、恥ずかしいですよ・・」
「えへへ・・・志綾ちゃん。あれはねチョコバナナって言うんだよ!。バナナにチョコがかかってるやつ。食べてみよう~。」
「はい!」
それから、志綾と雫は志綾が気になるものをひたすら食べる。雫の説明付きで。
「うっ・・志綾様~、可愛らしい。」
ツルッと焼きそばを食べながら楽しんでいる志綾を見る。はしゃいでいる志綾に嬉し涙を浮かべる。
「はぁ。推し活はその辺でいい。友達と回ってきたらどうだ?」
「・・・つ、使い長!ど、どうしてここに!」
「薫様に筒夏と変わるよう言われたから。せっかくならほら?」
使い長が後ろを指す。
「久しぶり~。筒夏!」
「久しぶり。」
「紬と瑞那!」
「使い長さんが是非って!」
「いいんですか?使い長。」
「はい、行っていてください。それに私も監視しつつ楽しむので。」
どこから出したと言いたくなるようにいつのまにか使い長の手にはいろんな食べ物があった。
「そうそう。樹は俺と楽しむんだよね~。ほれ生ビール。」
「いりません。仕事中なので。」
「仕事中?どこが?」
その言葉で志綾を見るがいなくなっていた。
「わ、私としたことが・・」
絶望で食べ物を黧に渡してから地面に手をつける。
「つ、使い長・・・」
筒夏がえっとーと言う。樹は立ち上がり、咳払いをする。黧の手に持っていたビールと奪い取り飲み干した。
「よっし!遊ぶぞ!黧。お前は荷物持ちな。」
その言葉を残し歩いっていった。黧がはぁと怒鳴って追いかける。
「なんだったんだろう。」
「面白い人だね。」
「そう・・・だね。うん!私とまわってくれる?」
「勿論。」
筒夏も2人と人混みに消えていく。
「茶泉様~。」
人混みの中、元気な声が聞こえる。
「雪都。屋台は逃げないからゆっくりいけ。」
「早く、早く~」
茶泉の言葉も聞かず、先に行く。茶泉は駆け足になる。なんだか茶泉も楽しそうだ。
「志綾ちゃん。行こ。時間だ。」
「はい!」
2人は人混みから逃げて静かな場所に来ていた。
「人混みは疲れますね。」
「そうだね。こっちきて、座る場所があるから。」
志綾を引っ張る。
石がありちょど2人座れる大きさだった。
「志綾ちゃん。楽しかった?」
「はい!とても。こんな経験、ずっとできないと思っていたので。雫さんは私にいい思い出を作ってくださいました!。ありがとうございます。」
「・・・・っ」
雫の胸がどくどくと弾む。痛いほどに。
もっともっと志綾ちゃんを喜ばしてあげたい。もっともっとこんな楽しそうで嬉しそうな顔をしてほしい。
もっともっと・・一緒にいたい。
「あ!」
志綾の言葉と共に空から大きな音が耳に届く。
「雫さん!花火です!花火!」
指差した方向に視線をやる。目に、いろんな色が入ってくる。眩しいほどに・・
「綺麗ですね・・綺麗です・・」
なんだか・・花火を見ていると涙が出てくる。志綾ちゃんにはバレたくない・・
「・・雫さんのおかげです・・何度感謝を言っても足りないです・・・」
花火が綺麗だ・・私たちを照らす花火がとても綺麗だ。
「うわぁ~!す、すごい・・ですね・・」
「でしょ?でも、これからだよ。これからもっと楽しくなるよ!」
「はい!楽しみましょう。」
早速雫に引っ張られながら人混みを進んでいく。
初めての人混み、屋台、この明るさ。志綾の体はポカポカと温かくなっている。
「し、雫さん、雫さん。」
先を進む雫に志綾が声をかける。
「ん?」
「あ、あれってな、なにかな?」
その言葉に雫が嬉しそうな顔をする。その顔に志綾が
「あ、あ・・・は、恥ずかしいですよ・・」
「えへへ・・・志綾ちゃん。あれはねチョコバナナって言うんだよ!。バナナにチョコがかかってるやつ。食べてみよう~。」
「はい!」
それから、志綾と雫は志綾が気になるものをひたすら食べる。雫の説明付きで。
「うっ・・志綾様~、可愛らしい。」
ツルッと焼きそばを食べながら楽しんでいる志綾を見る。はしゃいでいる志綾に嬉し涙を浮かべる。
「はぁ。推し活はその辺でいい。友達と回ってきたらどうだ?」
「・・・つ、使い長!ど、どうしてここに!」
「薫様に筒夏と変わるよう言われたから。せっかくならほら?」
使い長が後ろを指す。
「久しぶり~。筒夏!」
「久しぶり。」
「紬と瑞那!」
「使い長さんが是非って!」
「いいんですか?使い長。」
「はい、行っていてください。それに私も監視しつつ楽しむので。」
どこから出したと言いたくなるようにいつのまにか使い長の手にはいろんな食べ物があった。
「そうそう。樹は俺と楽しむんだよね~。ほれ生ビール。」
「いりません。仕事中なので。」
「仕事中?どこが?」
その言葉で志綾を見るがいなくなっていた。
「わ、私としたことが・・」
絶望で食べ物を黧に渡してから地面に手をつける。
「つ、使い長・・・」
筒夏がえっとーと言う。樹は立ち上がり、咳払いをする。黧の手に持っていたビールと奪い取り飲み干した。
「よっし!遊ぶぞ!黧。お前は荷物持ちな。」
その言葉を残し歩いっていった。黧がはぁと怒鳴って追いかける。
「なんだったんだろう。」
「面白い人だね。」
「そう・・・だね。うん!私とまわってくれる?」
「勿論。」
筒夏も2人と人混みに消えていく。
「茶泉様~。」
人混みの中、元気な声が聞こえる。
「雪都。屋台は逃げないからゆっくりいけ。」
「早く、早く~」
茶泉の言葉も聞かず、先に行く。茶泉は駆け足になる。なんだか茶泉も楽しそうだ。
「志綾ちゃん。行こ。時間だ。」
「はい!」
2人は人混みから逃げて静かな場所に来ていた。
「人混みは疲れますね。」
「そうだね。こっちきて、座る場所があるから。」
志綾を引っ張る。
石がありちょど2人座れる大きさだった。
「志綾ちゃん。楽しかった?」
「はい!とても。こんな経験、ずっとできないと思っていたので。雫さんは私にいい思い出を作ってくださいました!。ありがとうございます。」
「・・・・っ」
雫の胸がどくどくと弾む。痛いほどに。
もっともっと志綾ちゃんを喜ばしてあげたい。もっともっとこんな楽しそうで嬉しそうな顔をしてほしい。
もっともっと・・一緒にいたい。
「あ!」
志綾の言葉と共に空から大きな音が耳に届く。
「雫さん!花火です!花火!」
指差した方向に視線をやる。目に、いろんな色が入ってくる。眩しいほどに・・
「綺麗ですね・・綺麗です・・」
なんだか・・花火を見ていると涙が出てくる。志綾ちゃんにはバレたくない・・
「・・雫さんのおかげです・・何度感謝を言っても足りないです・・・」
花火が綺麗だ・・私たちを照らす花火がとても綺麗だ。
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