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向き合う時
進学先
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修学旅行の余韻も抜けてきた頃。そろそろ最初に受験する高校を選ぶ期間。
「雫さん。今まで聞けなかったんでけど、もう決めたんですか?」
「もちろん!志綾ちゃんと一緒の高校。」
「えっ!だ、だめですよ!自分が行きたい高校を選ばないと!」
「行きたいところだもん!」
「ほんとですか?」
「うん!」
「雫さんも推薦ですか?」
「うんん。推薦は取れなかった。当たり前だよ。問題起こしすぎだんもん。A組でも品性が良くなかったら取れない。」
「そうですか・・・」
「志綾ちゃんは推薦でしょう?」
「はい。推薦を取れたのは雫さんを除いて順位が5位以内の方達らしいです。」
「て、ことは?もしかして」
「態度が良ければ推薦は確実でしたね。雫さん今、4位なので。」
「うわぁん!惜しいことした!」
「推薦を取れたからって勉強をしないと言うわけではありませんので、頑張りましょう。」
「うん!」
教室で雫と話す。
「そういえば、もう推薦事情を知ってるってことは順位が張り出されてるの?」
「はい。」
「見てないや!」
「雫さんは変わらず4位でしたよ。雫さんもわかっていたみたいですけど」
「そりゃあね。成績表返ってくるから。私が見たいのは他の生徒の。志綾ちゃん1位?」
「では、雫さんのために1位から10位まで教えてあげます。」
雫は拍手する。ごほんっと咳払いをして
「1位要茶泉同数で、
2位繋志綾。(同数の時は出席番号で順位が決まる)
3位霜野悠華。
4位物槨令雫。
5位登坂優(54話勝負というお話に出てくる3人のうち1人)
6位要雪都
7位侑李将暉(優と一緒にいた1人)
8位水面氷
9位水面水
10位導夏
です。」
「さすが水面兄妹。双子だね。」
「それもあると思いますが、2人の努力の結果の方が大きいですよ。」
「そっちだ!てか、雪都。推薦取れなかったんだ。」
「惜しかったんですけどね。でも、いつもの調子で『もっと頑張る~』と言っていました。」
「うんうん!ねね、登坂優?と侑李将暉って誰?」
記憶があやふやなのか名前の最後にはてなをつける。
「そいつは名前で俺たちにお金を取ろうとした奴らだ。」
急に後ろから声がした。
「茶泉様!」
「うげぇ、」
「もう、用事は済んだんですか?」
「あぁ。」
「取ろうとした?」
「一年の頃の話ですよ。茶泉様。お二人は頑張ってA組に戻って来たのですから。もう良いじゃないですか。」
「お、お二人は?」
「3人いたんだ。1人は頑張れず退学。」
「かわいそっ」
「自業自得だけどな。」
志綾が手を合わせて叩く。
「人の噂話は終わりです。ほら、茶泉様も雫さんも次の授業の準備をしましょう?気を抜けてはいけません。」
「志綾。ごめんな。」
「ど、どう言う意味でしょうか?」
「俺は、志綾とは別の高校を受ける。悪い」
「・・・そんなことでしたか。いえ。茶泉様の行きたい場所を言ってください。私のことは気になさらず。」
茶泉は頷いて自分の席に戻っていく。
「雫さん。今まで聞けなかったんでけど、もう決めたんですか?」
「もちろん!志綾ちゃんと一緒の高校。」
「えっ!だ、だめですよ!自分が行きたい高校を選ばないと!」
「行きたいところだもん!」
「ほんとですか?」
「うん!」
「雫さんも推薦ですか?」
「うんん。推薦は取れなかった。当たり前だよ。問題起こしすぎだんもん。A組でも品性が良くなかったら取れない。」
「そうですか・・・」
「志綾ちゃんは推薦でしょう?」
「はい。推薦を取れたのは雫さんを除いて順位が5位以内の方達らしいです。」
「て、ことは?もしかして」
「態度が良ければ推薦は確実でしたね。雫さん今、4位なので。」
「うわぁん!惜しいことした!」
「推薦を取れたからって勉強をしないと言うわけではありませんので、頑張りましょう。」
「うん!」
教室で雫と話す。
「そういえば、もう推薦事情を知ってるってことは順位が張り出されてるの?」
「はい。」
「見てないや!」
「雫さんは変わらず4位でしたよ。雫さんもわかっていたみたいですけど」
「そりゃあね。成績表返ってくるから。私が見たいのは他の生徒の。志綾ちゃん1位?」
「では、雫さんのために1位から10位まで教えてあげます。」
雫は拍手する。ごほんっと咳払いをして
「1位要茶泉同数で、
2位繋志綾。(同数の時は出席番号で順位が決まる)
3位霜野悠華。
4位物槨令雫。
5位登坂優(54話勝負というお話に出てくる3人のうち1人)
6位要雪都
7位侑李将暉(優と一緒にいた1人)
8位水面氷
9位水面水
10位導夏
です。」
「さすが水面兄妹。双子だね。」
「それもあると思いますが、2人の努力の結果の方が大きいですよ。」
「そっちだ!てか、雪都。推薦取れなかったんだ。」
「惜しかったんですけどね。でも、いつもの調子で『もっと頑張る~』と言っていました。」
「うんうん!ねね、登坂優?と侑李将暉って誰?」
記憶があやふやなのか名前の最後にはてなをつける。
「そいつは名前で俺たちにお金を取ろうとした奴らだ。」
急に後ろから声がした。
「茶泉様!」
「うげぇ、」
「もう、用事は済んだんですか?」
「あぁ。」
「取ろうとした?」
「一年の頃の話ですよ。茶泉様。お二人は頑張ってA組に戻って来たのですから。もう良いじゃないですか。」
「お、お二人は?」
「3人いたんだ。1人は頑張れず退学。」
「かわいそっ」
「自業自得だけどな。」
志綾が手を合わせて叩く。
「人の噂話は終わりです。ほら、茶泉様も雫さんも次の授業の準備をしましょう?気を抜けてはいけません。」
「志綾。ごめんな。」
「ど、どう言う意味でしょうか?」
「俺は、志綾とは別の高校を受ける。悪い」
「・・・そんなことでしたか。いえ。茶泉様の行きたい場所を言ってください。私のことは気になさらず。」
茶泉は頷いて自分の席に戻っていく。
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