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向き合う時

物槨令

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 志綾しあちゃんとの約束。私は志綾ちゃんが来る十分前に図書館に来ていた。
 志綾ちゃんと違ってそこまで偏差値の高い学校に行かない私は志綾ちゃんに嘘をついた。集中力が切れたと私は勉強などしていなかった。志綾ちゃんと会いたいと思いそう嘘をついた。
 「「あ、」」
 会いたくない人と会ってしまった。
 「物槨令ものかくえ。そんな嫌そうな顔するな。俺だってお前に会いたくない。」
 「はぁ・・・今日はついてると思ってたのになぁ」
 「なんでそう思ったんだ?」
 「関係ないけど・・自慢したいから言う。志綾ちゃんに会えるんだ!」
 「へー」
 興味なさそうに返事をした。私の嫌いな人かなめ 荼泉といが。
 「良いなぁー。」
 「?」
 「志綾ちゃんと家が隣同士で。私も志綾ちゃんの隣に住みたいなぁ」
 「そんな良いものでもないが」
 「?」
 「最近、志綾と疎遠になっていてな」
 「ふーん。私的にはやった!なんだけど・・・」
 「物槨令。大分性格変わったな。」
 「そう?」
 「前はそんなハキハキしていなかった」
 「・・・・それよりさ。もう志綾ちゃん来るけど会うの?」
 「ん?会わない。丁度来たから」
 「荼泉様ー!待たせた~ってしずくぅ~?」
 「雪都ゆきと君。久しぶり」
 「おひさ~」
 「??」
 「雪都。テンションが変わりすぎだ。物槨令。じゃあな。」
 「もう会いたくない!」
 「俺もだ。」

 やっと帰った。私は気長に志綾ちゃんを待ちます。待ちますとも。何秒、何分、何時間、何年だろうと志綾ちゃんが来るまで、雨が降ろうと、雪が降ろうと雷が落ちようと、槍が降ろうと、待ちます。

 「槍が降ったら志綾ちゃん死んじゃいますね・・・・あはは。でもそれでもいいか。死んでる志綾ちゃん見つけて私もその槍で死にましょう。うん!そうしましょう」

 周りの視線が少しの間私に集中した。声が大きかった。

 「そこの君・・・」
 急にベンチで座ってるお爺さんに喋りかけられた。
 今日はなんだか人に対する運がなぁいな
 「なんですか?」
 「そこに立ってたら熱中症になるぞ!」
 「・・・はぁ」
 「なんだ?文句なるのか?」
 「ないですけど・・志綾ちゃんに言ってもらいたかった。」
 「なんでだ?」
 「熱中症ってゆっくり言ってみてください。志綾ちゃんにやりたかった」
 「ね、ちゅう、しょう・・・ワハハはは。乙女だね~」
 「む・・・」


 私は志綾ちゃんが来るまでお爺さんに志綾ちゃんのことを語っていた。
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