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向き合う時

夏輝斗と筒夏

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 3時に帰ってきた志綾。音を立てないようにしているのかもしれないが少しだけ聞こえる窓の開け閉めの音。
 俺は隣に寝ているれいを起こさないように立ち上がる。どうせ、俺の思ってる通りいかないだろうとチラッと黧を見る。その途端寝返りをうったことことで案の定とため息を吐いた。
 近くの窓に近づいて窓を開ける。隣の志綾の部屋を見ると窓が開いていた。数秒だけ眺めている。窓は開いているが志綾は見えない。
 「・・・女の子の部屋を覗こうなんてさっすが・・・」
 俺の肩に顔を置こうとしていた黧に膝で攻撃した。顔を大袈裟に押さえてシクシクと自分で言う。
 「黧様。寝てください。」
 「つっれないなぁー。覗くなら覗くって言ってよ。俺も一緒に覗いてあげるからさ」
 最初に会った時の雰囲気とは違い、チャラい。
 「覗いてません!外を眺めていただけです」
 否定する。黧はいまだに「覗いていたくせにー」と揶揄ってくる。

 「お二人共、近所迷惑ですよ。」

と。声が聞こえた。声の方に2人は視線を送る。そこには苦笑いをした志綾が窓から身を乗り出し2人に聞こえるぐらいの大きさの声で言う。
 「お静かに。寝ないんですか?」
 「し、志綾・・・」
 「私は寝るので静かにしてくださいね。」
 名前を呼ばれて一瞬だけニコッと笑い。窓を閉めてしまった。
 黧と俺は静かに布団に戻った。









 

 寂しい。
 夜はとても寂しい。
 騒がしい方が好き。
 静かだと嫌なことを考えてしまう。
 早く、早く、日が昇ってほしい。
 早く、志飛と手合わせがしたい。
 でも、志飛とは喋らない方が多い。だから手合わせも必然的に少なくなる。
 楽しいからまたやりたい。
 
 手合わせをしたい。
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