97 / 281
本格的に
降参
しおりを挟む
数分後。あと2分で10分になろうとしている時、志飛のスマホがなった。
「もしもし、」
『飛綾。男に変わる。』
「・・・・」
『あいつは無事か?』
「あぁ」
『は、吐くから吐くからそいつを解放してあげてくれ。頼む!そいつには家族が居るんだ。だから』
「じゃあ、さっさと吐いて。そんな話、いつ僕が聞きたいって言った?」
『そ、そうだよな。桜って子がいる場所はだな・・・お前を連れて行かないといけない場所だよ!』
急に声を荒げた男。電話の向こうからは何やら騒がしい音がする。志飛は電源を切って考えていると「飛綾!よけろ」と言う声が聞こえて瞬時に横に避けた。
「お前っ!何をしているか分かってるんだろうな?」
「家族が居るのは本当だが、お前の調べ方に問題があるんじゃないか?俺の家族も全員、お前を捕まえるために、協力してもらってる。」
そう言った瞬間下から「捕まえた」と言う声が聞こえ、志飛は避けようとしたが足を掴まれていて体勢を崩した。
「飛綾!」
「来るな!」
黧はその場に止まり、2人に捕まるところを眺めていた。グッと手に力を入れる。
突然、扉が開き高校生ぐらいの女の子が入って来た。黧を見つけ、耳元で「無能だね」と呟いた。逃げるように捕まえている二人のところに駆け寄る。
何やら三人で話しているが黧は聞いていない。
そのまま、飛綾は捕まってしまった。
「お前を連れて行かないといけない場所だ!」
そう呟いた後男はスマホを放り投げていつから縄を解いていたか分からない夏はポカンっと縄が解けている男をみる。
「え、はあ?」
「夏!後ろに下がれ、」
「使い長・・・」
銃を持った使い長が男を狙っている。
「お前っ!わざと捕まったな。目的は飛綾かっ」
「今更。今頃捕まってるんじゃないか?」
「チッ」
「今すぐ飛綾を見てこい!」
使い長が声を上げる。
「はい!」
急いで教室を出た。
駆け足で教室を覗いていく。飛綾の場所を知らない。一個ずつ急いで確認する。「違う」と呟きながら。
何個かの教室を見てやっと飛綾達がいる教室を見つけた。
「飛綾!」
「夏!」
「黧さん!?」
「夏、黧、来るな!助けなくていい。使い長のところに戻れ!」
そう飛綾が呟いた瞬間口を押さえられたのと銃声の音がした。
「ん!んんん!」
「静かにしてろ!」
「ん!んん!」
「離せ!」
話を聞かずに夏は飛綾を捕まえている後に殴り掛かりに行こうとした瞬間腕を掴まれた。黧だ。
「黧さん!」
「飛綾には何か策がある。だから使い長のところに戻ろう。」
「でも!」
「・・・」
「アハ。君たちは無能だね!無能!無能!」
飛綾の足を掴んだ女が嘲笑うように言う。
「・・・」
「戻ろ。」
「で、すが・・・・・」
「ッ!私・・・
飛綾は男の手を払って喋る。また抑えようとするが手で払い避けながら
「す、がねがき、・・て・・るから!」
「!・・・本当に?」
飛綾は口を押さえられながら頷いた。
「わかった。夏。行くよ」
手を引っ張って教室を出た。腕を引っ張られた夏は「どうして」と呟いて黧の手を払った。
「もう少し先で話す。ここだと聞かれる。」
そう言われてチラッと教室を見てから着いて行った。
「さっき飛綾が言っていたことの意味分かった?」
「いいえ、何かを言っていたのはわかったんですが・・・」
「飛綾が言っていたのは『駿河音が来てくれるから』って」
「・・・駿河音?」
「あ、君はあそこにいなかったのか。駿河音は飛綾の仕事仲間。そして俺の嫌いな奴。あ、最後のは気にしないで俺がそいつにトラウマがあるだけだから」
「あ、・・・・仲間・・・そうか。」
「?」
「戻りましょう。黧さん。」
「そうだね」
黧は夏がおかしいことに気づいたが俺がやるべきことじゃないなと思い気付かないことにした。
「なぜ!戻って来たのですか?!」
狙っていた男の腕に銃弾を放った使い長は男をもう一度縄に縛りつけいた。
「樹。飛綾が『駿河音が来るから』って言ってたから大丈夫だと思う。大丈夫じゃなかったら俺が今度こそ出るよ。」
「出てください。手伝ってください。異論は認めません。」
「?」
「あぁ、夏は知りませんか・・・黧は要家の血筋です。長男です。しかも。」
「!!黧さん!そんな」
「樹。ちゃんと説明しろ。俺は縁を切ってるからもう要家の人間じゃない。」
「良かったぁです。」
「で、こいつどうするんだ?使い長様。」
「こいつは取り敢えず、殺す。」
「縄にしばりつけたのにか?」
「居場所をはいてからだ。起きろ!」
「どうやって吐いてもらうんだ?」
「最終手段。起きろ!」
「う、いって!」
「居場所を吐いてもらう。吐け!」
「吐くわけないだろっていっ、何をする!」
「俺は飛綾みたいに優しくないからな。痛みを味わいたくないならいい加減吐くんだ。」
「俺はッ殺されたって吐かねぇ」
使い長は男が拒否するたびに足を撃った。もう、足は動かないだろう。
「はぁ、はぁ。」
二人とも目をつぶってる。
「もう、良いだろ?」
「はは。」
「お前の忍耐は評価してやる。」
「評価に免じて解放してくれないかな。はぁ、ハァ」
「・・・」
「わかった。降参。言うよ。その代わり、言った後、俺を殺してくれ。」
「良いだろ。」
「場所は」
長々と色んなことを話した後、使い長は男を撃った。
「もしもし、」
『飛綾。男に変わる。』
「・・・・」
『あいつは無事か?』
「あぁ」
『は、吐くから吐くからそいつを解放してあげてくれ。頼む!そいつには家族が居るんだ。だから』
「じゃあ、さっさと吐いて。そんな話、いつ僕が聞きたいって言った?」
『そ、そうだよな。桜って子がいる場所はだな・・・お前を連れて行かないといけない場所だよ!』
急に声を荒げた男。電話の向こうからは何やら騒がしい音がする。志飛は電源を切って考えていると「飛綾!よけろ」と言う声が聞こえて瞬時に横に避けた。
「お前っ!何をしているか分かってるんだろうな?」
「家族が居るのは本当だが、お前の調べ方に問題があるんじゃないか?俺の家族も全員、お前を捕まえるために、協力してもらってる。」
そう言った瞬間下から「捕まえた」と言う声が聞こえ、志飛は避けようとしたが足を掴まれていて体勢を崩した。
「飛綾!」
「来るな!」
黧はその場に止まり、2人に捕まるところを眺めていた。グッと手に力を入れる。
突然、扉が開き高校生ぐらいの女の子が入って来た。黧を見つけ、耳元で「無能だね」と呟いた。逃げるように捕まえている二人のところに駆け寄る。
何やら三人で話しているが黧は聞いていない。
そのまま、飛綾は捕まってしまった。
「お前を連れて行かないといけない場所だ!」
そう呟いた後男はスマホを放り投げていつから縄を解いていたか分からない夏はポカンっと縄が解けている男をみる。
「え、はあ?」
「夏!後ろに下がれ、」
「使い長・・・」
銃を持った使い長が男を狙っている。
「お前っ!わざと捕まったな。目的は飛綾かっ」
「今更。今頃捕まってるんじゃないか?」
「チッ」
「今すぐ飛綾を見てこい!」
使い長が声を上げる。
「はい!」
急いで教室を出た。
駆け足で教室を覗いていく。飛綾の場所を知らない。一個ずつ急いで確認する。「違う」と呟きながら。
何個かの教室を見てやっと飛綾達がいる教室を見つけた。
「飛綾!」
「夏!」
「黧さん!?」
「夏、黧、来るな!助けなくていい。使い長のところに戻れ!」
そう飛綾が呟いた瞬間口を押さえられたのと銃声の音がした。
「ん!んんん!」
「静かにしてろ!」
「ん!んん!」
「離せ!」
話を聞かずに夏は飛綾を捕まえている後に殴り掛かりに行こうとした瞬間腕を掴まれた。黧だ。
「黧さん!」
「飛綾には何か策がある。だから使い長のところに戻ろう。」
「でも!」
「・・・」
「アハ。君たちは無能だね!無能!無能!」
飛綾の足を掴んだ女が嘲笑うように言う。
「・・・」
「戻ろ。」
「で、すが・・・・・」
「ッ!私・・・
飛綾は男の手を払って喋る。また抑えようとするが手で払い避けながら
「す、がねがき、・・て・・るから!」
「!・・・本当に?」
飛綾は口を押さえられながら頷いた。
「わかった。夏。行くよ」
手を引っ張って教室を出た。腕を引っ張られた夏は「どうして」と呟いて黧の手を払った。
「もう少し先で話す。ここだと聞かれる。」
そう言われてチラッと教室を見てから着いて行った。
「さっき飛綾が言っていたことの意味分かった?」
「いいえ、何かを言っていたのはわかったんですが・・・」
「飛綾が言っていたのは『駿河音が来てくれるから』って」
「・・・駿河音?」
「あ、君はあそこにいなかったのか。駿河音は飛綾の仕事仲間。そして俺の嫌いな奴。あ、最後のは気にしないで俺がそいつにトラウマがあるだけだから」
「あ、・・・・仲間・・・そうか。」
「?」
「戻りましょう。黧さん。」
「そうだね」
黧は夏がおかしいことに気づいたが俺がやるべきことじゃないなと思い気付かないことにした。
「なぜ!戻って来たのですか?!」
狙っていた男の腕に銃弾を放った使い長は男をもう一度縄に縛りつけいた。
「樹。飛綾が『駿河音が来るから』って言ってたから大丈夫だと思う。大丈夫じゃなかったら俺が今度こそ出るよ。」
「出てください。手伝ってください。異論は認めません。」
「?」
「あぁ、夏は知りませんか・・・黧は要家の血筋です。長男です。しかも。」
「!!黧さん!そんな」
「樹。ちゃんと説明しろ。俺は縁を切ってるからもう要家の人間じゃない。」
「良かったぁです。」
「で、こいつどうするんだ?使い長様。」
「こいつは取り敢えず、殺す。」
「縄にしばりつけたのにか?」
「居場所をはいてからだ。起きろ!」
「どうやって吐いてもらうんだ?」
「最終手段。起きろ!」
「う、いって!」
「居場所を吐いてもらう。吐け!」
「吐くわけないだろっていっ、何をする!」
「俺は飛綾みたいに優しくないからな。痛みを味わいたくないならいい加減吐くんだ。」
「俺はッ殺されたって吐かねぇ」
使い長は男が拒否するたびに足を撃った。もう、足は動かないだろう。
「はぁ、はぁ。」
二人とも目をつぶってる。
「もう、良いだろ?」
「はは。」
「お前の忍耐は評価してやる。」
「評価に免じて解放してくれないかな。はぁ、ハァ」
「・・・」
「わかった。降参。言うよ。その代わり、言った後、俺を殺してくれ。」
「良いだろ。」
「場所は」
長々と色んなことを話した後、使い長は男を撃った。
0
お気に入りに追加
32
あなたにおすすめの小説

そんなの真実じゃない
イヌノカニ
BL
引きこもって四年、生きていてもしょうがないと感じた主人公は身の周りの整理し始める。自分の部屋に溢れる幼馴染との思い出を見て、どんなパソコンやスマホよりも自分の事を知っているのは幼馴染だと気付く。どうにかして彼から自分に関する記憶を消したいと思った主人公は偶然見た広告の人を意のままに操れるというお香を手に幼馴染に会いに行くが———?
彼は本当に俺の知っている彼なのだろうか。
==============
人の証言と記憶の曖昧さをテーマに書いたので、ハッキリとせずに終わります。

使命を全うするために俺は死にます。
あぎ
BL
とあることで目覚めた主人公、「マリア」は悪役というスペックの人間だったことを思い出せ。そして悲しい過去を持っていた。
とあることで家族が殺され、とあることで婚約破棄をされ、その婚約破棄を言い出した男に殺された。
だが、この男が大好きだったこともしかり、その横にいた女も好きだった
なら、昔からの使命である、彼らを幸せにするという使命を全うする。
それが、みなに忘れられても_

例え何度戻ろうとも僕は悪役だ…
東間
BL
ゲームの世界に転生した留木原 夜は悪役の役目を全うした…愛した者の手によって殺害される事で……
だが、次目が覚めて鏡を見るとそこには悪役の幼い姿が…?!
ゲームの世界で再び悪役を演じる夜は最後に何を手に?
攻略者したいNO1の悪魔系王子と無自覚天使系悪役公爵のすれ違い小説!

あの日の記憶の隅で、君は笑う。
15
BL
アキラは恋人である公彦の部屋でとある写真を見つけた。
その写真に写っていたのはーーー……俺とそっくりな人。
唐突に始まります。
身代わりの恋大好きか〜と思われるかもしれませんが、大好物です!すみません!
幸せになってくれな!


婚約者に会いに行ったらば
龍の御寮さん
BL
王都で暮らす婚約者レオンのもとへと会いに行ったミシェル。
そこで見たのは、レオンをお父さんと呼ぶ子供と仲良さそうに並ぶ女性の姿。
ショックでその場を逃げ出したミシェルは――
何とか弁解しようするレオンとなぜか記憶を失ったミシェル。
そこには何やら事件も絡んできて?
傷つけられたミシェルが幸せになるまでのお話です。

ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる