越えられない壁で僕らの幸せは・・・

綾瑪 東暢

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本格的に

通り過ぎる

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 「ねぇ、なんで荼泉とい様は人が殺せないの?」
 「今は、そんなことより、ここから撤退するのが先だ。」
 「え~、聞きたいのに!」
 駄々をこねる駿河音するがねを使いに任せ、最後の仕上げをするため電話をかけた。
 「もしもし、飛綾とあだ。今から、言う人を指定する場所に連れて来て欲しい。モデルガンが好きで怖い顔をしている人。話が分かる人を連れて来て欲しい。今すぐが良い。」
 電話の向こうは了承し、電話を切った。
 「すぐさま撤退しろ。整理が途中でもこれ以上待てない、放っておいて良い。」
 そう志飛しとが指示をした瞬間、使い達はその場から離れた。
 「黧。使い長と車に乗って、」
 「!志綾しあは?」
 「僕・・・私は代役の人が来るまで待ちます。説明しないと。すぐに向かうので先に乗っていて近くで待機していてください。」 
 「分かった。」
 黧も家を出て使い長が運転している車に乗った。
 「取り敢えず、近くのコンビニにいるので早めに来てくださいね。」
 窓から顔出し志飛に言う。
 「分かりました。」
 「志綾様。私といる時だけでも素で良いですよ。無理して志綾を演じなくても。」
 「使い長。ありがとうございます。すぐ行きますね。」
 話を切り上げてしまい、使い長はエンジをかけてコンビニに向かった。


 数分して
 「飛綾様!連れて来ました。」
 車が近くに来て降りて来た男の人が言う。
 「ありがとう。」
 そう呟くと後ろのドアが開き、確かに怖い顔してイメージはヤクザ。
 「おっす。俺役郎 愛やくろ あいといいやす。これでも、可愛いのが好きです。ですがモデルガンも好きです。」
 「・・・よろしく。警察がここに来るかもしれないからモデルガンを愛でていたって言うことを言って欲しい。」
 「銃声の音は全て俺がやったってことですね?」
 「そうだ。出来るか?」
 「できやす。」
 「それで、ここに好きな金額を書いてくれ」 
 「良いんですか?」
 「ああ、それからこれ。」 
 運転していた男の人に視線を合わせると頷き車からスーツケースを取り出して役郎に、渡した。
 「モデルガルだ。」
 「ありがとうございます。」
 役郎はお礼を言って懐から役郎とかいた表札を取り出して貼り付けた。
 「ありがとうございます。」
 「いえいえ、飛綾様にはいつも助けていただいてあるので何か恩返しがしたかったところです。また人材が欲しければ言ってください!それでは失礼します。」
 運転手は去っていき、志綾も歩いてコンビニまで向かった。
 歩いていると遠くから警察が来る音が聞こえた。
 下を向き歩くと横を警察車両が通り過ぎた。

 少しだけ寂しく思う。

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