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本格的に

中学二年生

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 冬が明けて志綾しあ荼泉といは春休みに入っていた。
 それまでやっていたことは春休みに入る前に終わらせゆっくりできる休みになっていた。
 さくらがやっていたクラスメイトはほとんどが戻って来てB組に落ちる生徒は少なかった。
 春休みが終われば志綾達は中学二年生になる。志綾達は年下達と会話したりと接する機会とは無縁だったため二人は少し楽しみにしていた。

 「荼泉様。春休みに入りましたね。」
 「そうだな。志綾は物槨令ものかくれと遊ぶんだろう?」
 「はい!お泊まり会をしようと思っています。」
 「そうか」
 「あ、荼泉様、来週空いていますか?」
 「来週?空いてる」
 「では、雪都ゆきとさんも誘ってみんなで水族館に行きませんか?」
 「水族館か・・・・本当の目的は?」
 「ただクラゲが見たいだけです。」
 「本当にそれだけか?」
 「え、荼泉様。仕事は春休みまで持ち込みませんよ。」

 2人は|志綾の部屋に集まって話している。
 扉が開き「お菓子とお茶」と言って入って来たのは秋松あきまつだった。
 「ありがとうございます。夏輝斗かきと君。あ、そうです。夏輝斗君も春休み計画を立てましょうよ。どこ行きたいです?」 
 「俺も?」
 「はい!」
 「残念ながら俺は補習があるから・・・」
 頬を掻きながらそっぽを向く。
 「あれ?夏輝斗君何か赤点取っていましたっけ?」
 「俺、転校して来たってことになってるから」
 「はい・・」 
 「転校する前のテストを受けていないから受けないとダメらしい」
 「そうなんですね・・・頑張ってください!」
 「じゃあ、勉強する」と言って秋松は出て行った。
 「私、何か気に触るようなことを言ってしまったでしょうか?」
 「そんなことはないと思う。まぁ秋松も勉強で忙しいからな、補習が終わったらまた誘えばいい」
 「そうですね」
 これから何をするかを考えて荼泉に「春休み楽しみですね」と笑顔で言う。
 その無邪気な笑顔が荼泉には眩しい。
 荼泉は一言「早く来るといいな」と言った。











 





「春休みが終わるのは早いですね荼泉様。」

 もう、春休みも終わってしまった。


 今日は、始業式。
 「下級生の子達に会えますね。楽しみです。」

  「これより始業式と入学式を始めます。まず最初に一年生の入場です。」
 音楽がかかるところだがこの学校は音楽はかからない。拍手もしない。無言の状態で入場する。だから一年生も困惑する。進んでいいのか進んじゃダメなのか。足取りが悪くなる。四クラス分の一年生が入り席に着く。
 「次に校長先生の挨拶。校長先生お願いします。」
 校長先生がマイクを持ち話し始める。生徒 には助かる一言で終わらせる。
 「成績は大事。」
 その一言だけでも校長先生から聞いた言葉と他の人から聞いた言葉、どちらが怖いか明白だろう。

 そのあとも無機質な入学式と始業式だった。


 「終わりましたね。疲れました。ですが明日から私達も二年生です。頑張りましょう。」 
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