越えられない壁で僕らの幸せは・・・

綾瑪 東暢

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本格的に

一位になるために

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 葉椿はつばは空き教室に入りしゃがみ込む。
 「はぁー。」
 息を思いっきり吐く。
 「はぁ」
 床に座り込みため息ばかり吐いている。
 飛綾とあは物陰からみる。
 (あんな葉椿見たことないな・・・まぁ、そうだよな。半年もしないで不登校になっちゃったし)
 一人考える。
 「どうして私が・・・」
 (校長は良い人だったはずだが裏でやっていたのか・・・そこまで見てなかった。)

 静かな空気になる。葉椿も喋らなくなった。時計の音が、時間が進んでいく。

 チャイムの音が鳴る。葉椿はため息を吐いて立ち上がる。

 「頑張ろう」
 そう小さく呟いた。

 空き教室を葉椿は出た。飛綾も物陰がら飛び出して急いでパソコン達を起動させる。


 廊下を急いで歩く葉椿はチラッと空き教室を見た。

 




 さくらは学年3位の家にお邪魔になっていた。
 「娘さんは?」
 「部屋にいます。呼んできますね」
 お母さんが立ち上がりリビングから出ていく。ノートを取り出して一応母親のことを書いていく。
 足音がしてノートを閉じた。
 「こんにちは。」
 「こんにちは・・・」
 「半年ぐらい学校に来ていないので心配で」
 「学校に行かない理由ですか?」
 「学年一位には繋さんと要君がいて二位には要 雪都君がいる三位の私がどれだけ勉強を頑張っても一位には上がれません。なら行く意味ありますか?」
 想像はしていだが想像以上だった。A組の生徒はほとんどが一位を狙っている生徒。三位の生徒は人一倍一位の座を狙っている。

 「努力が足りないとは思っていません。あなたは頑張っています。一位は二人います。だから貴方も頑張れば一位に近づくことができます。だから学校に来ましょう。このまま来なかったらどんどんクラスが落ちてしまいます。それは望まないでしょう?」
 「あの一つだけ聞いても良いですか?」
 「ええ」
 「繋さんは家でどんな生活をしていますか?」
 「えーとそれは」
 「勉強はしているのか、ゲームばかりしているのかです。」
 「繋さんは勉強していますよ。ゲームは・・・繋さんの家にゲーム類一個もありません。」
 「え」
 「繋さんはゲームを欲しがったことがないんです。」
 「ど、どうしてそこまで知ってるんですか?」
 「実は一緒に住んでまして繋さんから頼まれたんです。クラスメイトが知り合いだけでは寂しいと」
 「繋さんが・・・」
 「はい。考えて見てください。では失礼します。」

 桜はお辞儀して家を出た。

 出た瞬間ノートを出して簡潔に
 『一位になれない不安』と書き込んだ。

 次はどこのクラスメイトに行こうか
 
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