越えられない壁で僕らの幸せは・・・

綾瑪 東暢

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番外編 (本編とは多分関係ない)

荼泉との話し合い

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 これは『欠席』と言う話の荼泉とい志綾しあの部屋に入った時の出来事です。
 「志綾入るよ」
 そう言って荼泉は扉を開けた。
 「荼泉様・・・」
 「もう、学校に行く気はないのか?」
 「はい、お母様やお父様、それから荼泉様・・・本当は行かなきゃって思っています。でも、どうしても行こうとすると吐き気がする。気持ちが悪くて足が動かないんです。」
 「・・・」
 「・・・荼泉様・・・私はどうすれば・・・繋家の誇りを・・・私は守らないといけないはずなのに・・・裏切ってしまう。私は・・・・・・・」
 志綾は言うのを躊躇う。・・・違う、なにかを我慢してる。
 「・・・志飛しと・・・」
 「違う!違う!私は志飛じゃない。違う、違う。」
 首を横に振り何回も違うと言う。
 「志飛。」
 それでも荼泉は志飛と呼ぶ。
 「私はッ」
 「良いんだ。志飛で。」
 「違う!違う!辞めて、辞めてよ」
 耳を塞ぐ。荼泉は耳を塞いでいる手を取って上げる。ちゃんと聞こえるように
 「志飛なんでしょう?」
 「私は・・・・」
 黙ってしまう。手を掴まれたまま志綾は下を向いた。
 「・・・手、離して」
 低い声が聞こえた。何も言わずに従って手を離す。
 「・・・僕は出ない方がいいんじゃない?」
 「志飛の時は志綾の本心が聞ける」
 「はぁ、で、何が聞きたいんだ?」
 「志飛は学校に行きたい?」
 「僕は志綾みたいにはならない。もっと上手くやれる。だが志綾には無理だ。だから僕もと選択する。」
 「その言葉が聞けて嬉しいよ。」
 「・・・僕は寝る。もう出て行け、もう用はないだろう。」
 「ああ、志飛ありがとう。」


 荼泉は部屋を出て茅鶴ちづるかおるがいる部屋に向かった。
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