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2人が幸せになるために
昔にした約束
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「約束まだ果たしてないっ・・まだ・・」
委御の涙が白斗の頬に落ちる。
「委御・・」
白斗が委御の報告に触れる。
「白白にとって・・私との約束って何?」
「『委御から離れない』こと。」
「・・それじゃない!なんで覚えてないのっだってあの時。あの時約束したのにっ」
「あの時?」
「なんで忘れてるのっ!あの日私達は友達だった」
白斗は委御の言っているあの時、あの日がわからない。
「委御。ごめん。覚えてなくて。」
「謝るんじゃなくて、思い出してよ。」
「委御。ごめん。無理なんだ」
委御は掴む力をさらに強くする。白斗は顔を顰める。
「白白にとって私との約束はどうでも良かったの?」
「それは違うっ。でも、薬のせいで忘れてるなら思い出すのは難しいと思う。」
白斗は顔を逸らす。
「わからないじゃん。なんでやろうともしないの!」
「だって・・委御に変な期待はさせたくない。」
「・・・そんなの・・白白の勝手な思い込み。私は思い出して欲しいって言ってるんだから、試してよ!」
委御は白斗の態度にイラつきが増す。
「白白!思い出して。思い出すまでこのままだから。」
「ね、委御。どうしてそこまでして僕に執着するの?」
その質問をした白斗は、慌てて委御の顔を見る。
「あ、ち、違う・・」
口を押さえようにも掴まれていて出来なかった。
「話を変えないで欲しいけど・・そうだね。いいよ、話してあげる。その代わり思い出してね。」
委御は話し始める。白斗と委御がいつあったのか、そしてどうして執着するようになったかを。全て話した。約束を除いて。それでも記憶にない過去で、それが正しいのか白斗にはわからない。知らない過去。
「・・・わからない。わからないよ」
「だろうね。忘れてるんだもん。そんなに私との過去って忘れるに値するものだった?」
「知らない、知らない!」
白斗が、声を上げる。
「白白。私は白白のことが大好きなんだよ。それなのに・・こんな裏切りってないよ。」
「知らない・・僕はそんな・・過去知らない。委御とは男高であったんだ。それ以前に会ったことなんってない。」
「まだそんなこと言うの?何回も言ってるじゃん。白白と私は・・・」
「もうやめて・・・やめて・・・」
急に白斗が泣き始める。
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「委御・・」
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「『委御から離れない』こと。」
「・・それじゃない!なんで覚えてないのっだってあの時。あの時約束したのにっ」
「あの時?」
「なんで忘れてるのっ!あの日私達は友達だった」
白斗は委御の言っているあの時、あの日がわからない。
「委御。ごめん。覚えてなくて。」
「謝るんじゃなくて、思い出してよ。」
「委御。ごめん。無理なんだ」
委御は掴む力をさらに強くする。白斗は顔を顰める。
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「それは違うっ。でも、薬のせいで忘れてるなら思い出すのは難しいと思う。」
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「わからないじゃん。なんでやろうともしないの!」
「だって・・委御に変な期待はさせたくない。」
「・・・そんなの・・白白の勝手な思い込み。私は思い出して欲しいって言ってるんだから、試してよ!」
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「ね、委御。どうしてそこまでして僕に執着するの?」
その質問をした白斗は、慌てて委御の顔を見る。
「あ、ち、違う・・」
口を押さえようにも掴まれていて出来なかった。
「話を変えないで欲しいけど・・そうだね。いいよ、話してあげる。その代わり思い出してね。」
委御は話し始める。白斗と委御がいつあったのか、そしてどうして執着するようになったかを。全て話した。約束を除いて。それでも記憶にない過去で、それが正しいのか白斗にはわからない。知らない過去。
「・・・わからない。わからないよ」
「だろうね。忘れてるんだもん。そんなに私との過去って忘れるに値するものだった?」
「知らない、知らない!」
白斗が、声を上げる。
「白白。私は白白のことが大好きなんだよ。それなのに・・こんな裏切りってないよ。」
「知らない・・僕はそんな・・過去知らない。委御とは男高であったんだ。それ以前に会ったことなんってない。」
「まだそんなこと言うの?何回も言ってるじゃん。白白と私は・・・」
「もうやめて・・・やめて・・・」
急に白斗が泣き始める。
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