今から君を守るのに理由が必要ですか・・?(仮)

綾瑪 東暢

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2人が幸せになるために

いつもの日常

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 「神瀬かみせ君。少しいいかな?」

 学校の昼休み。篠秋しのあきこうに呼ばれた。

 会議室に入る。

 「先生。どうしました?」
 「神瀬君と久しぶりに話そうと思って。飲み物持ってくるよ。座ってて」

 言われた通り、椅子に座って晃を待つ。

 「はい。神瀬君、最近はどう?」
 「大丈夫ですよ。成績もキープできていますし。」
 「良かった。そういえば、都瀬みやせ君が帰ってしまったとヤヨちゃんに聞いたのだけど、神瀬君大丈夫だった?」
 「はい。最初は落ち込みました。でも、迎えに行けるように今よりも成長しようと思うようになりました。これも全て白斗はくとのおかげですね。」

 直也はコップをいじりながら微かに微笑んだ。
 それを見た晃は安心したような顔をしていた。

 「ありがとう。神瀬君。そうだ。ヤヨちゃんから都瀬のこと色々聞いてるよ」


 少しの晃と直也は白斗のことを話していた。
















 「あ、先生からの話は終わった?」
 会議室から廊下を歩いていると壁に寄りかかって直也を待っている人影が見えた。

 「お待たせ?どうした?そう。」
 「久しぶりに一緒にお昼食べよう。」
 「うん、弁当持ってくるよ。」


 教室に弁当を持ち、前に一緒に食べていた空き教室に向かう。

 「・・えっ・・」

 空き教室に行くと、爽も慌てたように顔をしていた。直也も意味がわからないと言う顔をした。
 「・・・なんでここにっ!」
 「やぁ、爽くんと神瀬くん。」
 「え、もう大学生なんじゃ」
 「そうだよー。生徒会長だったよしみで入れてもらったんだ。さぁ食べよう。ほら、2人とも座って。」

 2人に笑顔を向けながら言う。
 「錦さん・・」
 
 どこか爽は落ち着きがない。

 「爽くん。そんな顔していないで。神瀬君もいるんだから。」
 全部聞いている直也はため息をついて
 「俺は教室で食べるよ。爽。また後で食べよう。すみません。失礼します。」

 直也は錦にお辞儀をして空き教室のドアを閉めた。

 「愛されてるなぁ」

 ドアに寄りかかりそう、一言呟いてから教室に戻った。


 教室に戻るとなんだか騒がしかった。これはもう食べられないなと思いバックにしまった。1人の生徒に何があったのかを聞く。
 「えっとね。新生徒会長がさっききて挨拶して行ったんだ。なんとなくだけど誰かを探していた気がするけど直也くんだったりして」

 生徒の1人がふふと笑う。
 
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