今から君を守るのに理由が必要ですか・・?(仮)

綾瑪 東暢

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2人が幸せになるために

番外編:19

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 「白斗。」 

 辺りが暗くなってきた。直也が白斗に声をかけた。

 「本当は朝行くのがいいんだろうけど、神社行こう。」
 「え、男高に神社なんってあるの?」
 「1月1日から5日限定で入れるようになる神社があるんだ。昼間は生徒が多いから無理だけど夕方は逆に人が少ないんだ。お化けが出そうで怖いからって言う理由でね。」

 「そっか・・直也の負担にならないなら僕も連れて行ってほしいな」
 「もちろん。」
 「準備してくるね」
 「ちゃんと着込んできてね。寒いよ」
 「うん!」

 2階に上がっていた白斗は手すりにつかみ返事をし、部屋に入って行った。直也もソファにかけてあるコートを手に取って着る。マフラーを首に巻きつけテレビの電源を消した。

 「お待たせ。」

 厚着をしてきた白斗が降りてきた。

 「行こう。」




 外に出ると冷たい風が肌に刺さる。

 白斗と手を繋いで歩く。白斗と直也もお互い手は冷たかった。



 男高のコンビニの横を通り、木がたくさん生えている場所を進んだ。

 鳥居が見えてきた。

 「こんな奥にこんな綺麗な場所があったんだ」

鳥居を抜けると拝殿があった。小規模だがとても綺麗な場所だった。

 「これ」
 直也から15円もらう。
 「ありがとう」

 賽銭箱にお金を投げ入れ鐘を鳴らす。2回お辞儀をし2回手を叩く。

 「正直、正しいやり方わからんないや」

 終わった後にあははと直也に言う。
 「同じだよ。おみくじひこ」
 「うん!」

 横に置いてあるおみくじまで行き100円玉を入れ中に手を入れた。

 2人とも引き、2人で開いた。

 「あっ・・俺・・凶」
 「僕中吉・・」
 「俺悪っ・・なになに・・願望、望んだものは叶わない・・・はぁ」
 「僕は願望望むもの叶う時まで待て」
 
 おみくじを暇に結ぶ。
 
 「どうか、これから俺にいいことがありますように」
 
 最後に願掛けをした。
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