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2人が幸せになるために
放置してたのに
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「あ、あの!」
いつの間にか起きていた、隣の女が声を上げる。
「す、すおさんが・・」
「委御さん?なんで貴方が委御さんの名前を?」
「それは・・」
「白鳥さんがここに来なかった間、荻さんがここの世話をしていたんです。今更、何のようですか?」
白百合が梓を睨む。
「それに、白鳥さんは人によって言葉遣い違うんですね。」
「・・・白斗と貴方達は違う。どうして貴方達に言葉遣いを丁寧にしないといけない?それより、早く檻に戻るよ。」
「一つ、白鳥さんに聞きたいことがあるんですが。」
「なに?」
「どうして智寧さんの脱出を手伝ったのですか?」
「・・それは」
梓は百合姫から視線を逸らす。
「確か、智寧さんが退学になる前、白鳥さんと智寧さんは・・友達でしたね・・それが理由ですか?」
「違う!智寧とは友達ではない!智寧を退学にしたのは私。友達ではない・・」
「では、何で助けたのですか?」
「・・関係ないでしょ。早く檻に戻って」
「白鳥さん・・どうしたらあの子達を助けてくれるんですか?」
その言葉に梓は白百合を見る。
「お前は・・あいつらを助けたいのか?」
「え、えぇ・・あの子達はもう十分にトラウマを植え付けられました。そろそろ解放してあげたいんです。高女は校長の指示に従わないと宣言したんです。なら・・あの子達はもうあそこにいる必要ないと思います・・。」
「・・・関係ない。高女が花盛の指示に従わないと宣言したからなに?それは高女の中ででしょう?なら私には関係ない。私は高女でも女高の生徒でもないだから関係ない・・。早く、檻に戻って。私は仕事に来ただけ。・・ここにだってもう来たくない。私はずっと白斗の隣にいたい。」
そうやってぼやく梓に白百合はため息をついた。
「・・委御さんはちゃんとした理由を話してくれました。ですが、貴方はそんな感じなんですね・・」
「勝手にすれば?もうめんどくさい・・」
その言葉に百合姫は梓に近づいた。
「・・・」
「白鳥さん。失望しました。もっといい人かと思っていました。」
「勝手に期待して勝手に失望しないでほしい。私は白斗以外に興味がない。智寧と弘人を解放したのはただの気まぐれ。ただそれだけ。それに、私とあの三人だけだったらすぐにお前に捕まってた。私達は運が良かっただけ。あそこに白斗と委御さんがいたことで私達は逃げられた。今、ここで檻の中の女どもを解放したところで私には何も用意できない。白斗もここにはいない。もう、檻にいなくていいから騒がないで。」
百合姫から離れて、部屋を出る。
いつの間にか起きていた、隣の女が声を上げる。
「す、すおさんが・・」
「委御さん?なんで貴方が委御さんの名前を?」
「それは・・」
「白鳥さんがここに来なかった間、荻さんがここの世話をしていたんです。今更、何のようですか?」
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「・・・白斗と貴方達は違う。どうして貴方達に言葉遣いを丁寧にしないといけない?それより、早く檻に戻るよ。」
「一つ、白鳥さんに聞きたいことがあるんですが。」
「なに?」
「どうして智寧さんの脱出を手伝ったのですか?」
「・・それは」
梓は百合姫から視線を逸らす。
「確か、智寧さんが退学になる前、白鳥さんと智寧さんは・・友達でしたね・・それが理由ですか?」
「違う!智寧とは友達ではない!智寧を退学にしたのは私。友達ではない・・」
「では、何で助けたのですか?」
「・・関係ないでしょ。早く檻に戻って」
「白鳥さん・・どうしたらあの子達を助けてくれるんですか?」
その言葉に梓は白百合を見る。
「お前は・・あいつらを助けたいのか?」
「え、えぇ・・あの子達はもう十分にトラウマを植え付けられました。そろそろ解放してあげたいんです。高女は校長の指示に従わないと宣言したんです。なら・・あの子達はもうあそこにいる必要ないと思います・・。」
「・・・関係ない。高女が花盛の指示に従わないと宣言したからなに?それは高女の中ででしょう?なら私には関係ない。私は高女でも女高の生徒でもないだから関係ない・・。早く、檻に戻って。私は仕事に来ただけ。・・ここにだってもう来たくない。私はずっと白斗の隣にいたい。」
そうやってぼやく梓に白百合はため息をついた。
「・・委御さんはちゃんとした理由を話してくれました。ですが、貴方はそんな感じなんですね・・」
「勝手にすれば?もうめんどくさい・・」
その言葉に百合姫は梓に近づいた。
「・・・」
「白鳥さん。失望しました。もっといい人かと思っていました。」
「勝手に期待して勝手に失望しないでほしい。私は白斗以外に興味がない。智寧と弘人を解放したのはただの気まぐれ。ただそれだけ。それに、私とあの三人だけだったらすぐにお前に捕まってた。私達は運が良かっただけ。あそこに白斗と委御さんがいたことで私達は逃げられた。今、ここで檻の中の女どもを解放したところで私には何も用意できない。白斗もここにはいない。もう、檻にいなくていいから騒がないで。」
百合姫から離れて、部屋を出る。
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