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2人が幸せになるために
消えかけの血
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委御は天井を見上げたままぐるぐる回る。
「あの時の私にはもっと濃く血が入ってた。でも今となっては消えかけの血。だから私は篠秋って名乗ることはできない。あの頃は名乗れたけど、私は篠秋が嫌いだったから名乗ってなかった。今もそう。篠秋なんって嫌い。私は篠秋の養子ではない。ちゃんと血が入ってる。それってどう意味かわかる?」
「・・お父様が自ら子作りをしたということですか?」
「そういうこと。私の産みの親はわからない。男なのか女なのかも。私は産まれた後すぐにここの養護施設に入れられた。ここで女小に入るための言葉遣いから姿勢、態度を教わってきた。でも、私の性格上の生活は似合わない。」
ヘラっと委御は笑った。
「・・委御さん・・」
「委御・・この荻委御って名前、結構気に入ってるんだ。」
「・・名前、貰っていなかったんですか?」
「名前なんってないよ。名前は親から貰う初めての贈り物なんっていうけど、私にはそんな贈り物存在しない。この名前は、自分で考えてつけた。荻は荻って本来読むんだ。荻って何かわかる?」
「えっーと・・すみません」
「荻はイネ科の多年生植物。私が名前をつけた日が荻の開花期だった。だから荻って漢字にした。読み方はオギよりテキの方が可愛かなぁって。」
あははっと委御は笑う。
「委御は・・委が確か、成り立ちからとった気がする・・御は・・ここは適当だった気がするな。まぁ名前は置いておいて、」
脱線してることに気がつき適当に誤魔化した。
「篠秋が私の片親だって知ったのは、女小に入って少しした後かな。篠秋が自分の入った血が入った子供を使って研究したかったみたいで私が呼ばれた。結局その研究に選ばれたのは別の子だったんだけど、そこで私は篠秋が父親だと知った。」
一通り話したのかふうーと息を吐く。
「・・どうして今の血は消えかけなのですか?」
「違う子が選ばれたって言ったけど、その後の実験に私も選ばれたの。その実験は、人間の血を交換した場合どうなるのかって言うね。その実験で私は知らない誰かと血を半分交換した。だから消えかけの血。」
「血を交換?」
「信じられない?まぁ信じなくていいよ。」
「・・・信じたいです・・それで、委御さんは白斗の実験を見れたのですね。」
「私は白白の実験を見たくて篠秋という名前を使った。そのことに後悔はしてない。それでもあの時の白白の顔は忘れられない。忘れちゃいけない。」
委御が真剣な顔でそう言った。
「あの時の私にはもっと濃く血が入ってた。でも今となっては消えかけの血。だから私は篠秋って名乗ることはできない。あの頃は名乗れたけど、私は篠秋が嫌いだったから名乗ってなかった。今もそう。篠秋なんって嫌い。私は篠秋の養子ではない。ちゃんと血が入ってる。それってどう意味かわかる?」
「・・お父様が自ら子作りをしたということですか?」
「そういうこと。私の産みの親はわからない。男なのか女なのかも。私は産まれた後すぐにここの養護施設に入れられた。ここで女小に入るための言葉遣いから姿勢、態度を教わってきた。でも、私の性格上の生活は似合わない。」
ヘラっと委御は笑った。
「・・委御さん・・」
「委御・・この荻委御って名前、結構気に入ってるんだ。」
「・・名前、貰っていなかったんですか?」
「名前なんってないよ。名前は親から貰う初めての贈り物なんっていうけど、私にはそんな贈り物存在しない。この名前は、自分で考えてつけた。荻は荻って本来読むんだ。荻って何かわかる?」
「えっーと・・すみません」
「荻はイネ科の多年生植物。私が名前をつけた日が荻の開花期だった。だから荻って漢字にした。読み方はオギよりテキの方が可愛かなぁって。」
あははっと委御は笑う。
「委御は・・委が確か、成り立ちからとった気がする・・御は・・ここは適当だった気がするな。まぁ名前は置いておいて、」
脱線してることに気がつき適当に誤魔化した。
「篠秋が私の片親だって知ったのは、女小に入って少しした後かな。篠秋が自分の入った血が入った子供を使って研究したかったみたいで私が呼ばれた。結局その研究に選ばれたのは別の子だったんだけど、そこで私は篠秋が父親だと知った。」
一通り話したのかふうーと息を吐く。
「・・どうして今の血は消えかけなのですか?」
「違う子が選ばれたって言ったけど、その後の実験に私も選ばれたの。その実験は、人間の血を交換した場合どうなるのかって言うね。その実験で私は知らない誰かと血を半分交換した。だから消えかけの血。」
「血を交換?」
「信じられない?まぁ信じなくていいよ。」
「・・・信じたいです・・それで、委御さんは白斗の実験を見れたのですね。」
「私は白白の実験を見たくて篠秋という名前を使った。そのことに後悔はしてない。それでもあの時の白白の顔は忘れられない。忘れちゃいけない。」
委御が真剣な顔でそう言った。
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