468 / 512
2人が幸せになるために
1人だけの涙
しおりを挟む
自分の役目は分かっている。白斗のそばにいること、白斗を危険から守ること。その2つ以外私はいらない。私は・・ちゃんとした視界にも入れない。私はただの世話係。そこに白斗を独占する気持ちはいらない。
「私だけこんなに悲しいの?」
私は何もできずにそばに座り込んでしまう。
今、彼女の表情はわからない。きっと、私を見下ろして笑顔になっているだろう。
ほんと、嫌な子だ。
荻委御のことを思い出した。ずっと抜けていた記憶。
最初、白斗に紹介されて興味なかった。彼女はよく白斗に会いに来ていた。白斗は彼女と話している時、すごく楽しそうだった。白斗と彼女は外で会ったことがあると言っていた。白斗は覚えてないみたいだけど。
「ね、白白の隣にいるのって誰?」
いつから白斗のことを白白と呼んでいたかわからない。いつの間にか白白となっていた。白斗も違和感がない見たいに過ごしていて私は少し不思議だった。
「あれは、白斗の兄篠秋直木。白斗の望みを全て叶える係。」
「その係必要?」
「・・必要だよ。白斗がこの施設に退屈しないようにするために。」
「退屈されたらどうするの?」
「・・白斗にはここの生活を楽しんで欲しいだけ。」
「ふぅーん」
彼女と世間話をしたのはこんぐらい。
「ね、白白は?」
「また来たんですね・・。今、手術中。」
その答えに彼女は私の胸倉を掴む。隣にいた直木がは?と言う顔をする。
「何?」
「何じゃない。どうして・・なんで止めないの?」
「どうして止めるの?もしかして知らないの?」
「なにを・・?」
「2人とも・・一旦落ち着け。」
「ちっ」
そう次に彼女と話したのは白斗の2回目の実験中の時。私と直木は手術室のまで待っていた。探しに来た彼女が私に怒る。あの頃の私はこれがあり前だったから。何も思わなかった。
「説明して。」
「白斗はこの学校に売られた。あなたは白斗とお父様の養子を認めたのでしょう?なら、白斗はお父様の実験子供。そんなのも知らなかったの?」
「お前は、ここにいるべきじゃない。持ち場に戻りなよ。」
彼女は私と直木の話を聞いて何も言わず壁にある椅子にどかっと座った。
「・・・・梓。ちゃんと守れよ。」
それ以来、会話はないはず。
「ね、どう?意見は変わった?」
その言葉に意識が戻る。
あの頃の口調。あの頃・・まだ白斗に執着し過ぎていなかった頃の委御だ。
「・・・・白白の血は私が責任を持って、保管するから。ちょーだい」
すぐに最近の口調に戻る。
そばにある、箱を見る。
「いえ、かわりま・・せん。これは、私の仕事です。何があっても役目を放棄するつもりはないです。」
「頑固~」
「なんとでも・・。」
「また、白白に酷いことさせるの?」
「私だって・・させたくありません。」
「あれ?あの頃は、見捨てた癖に。どう言う風の吹き回し?」
「あの頃は・・当たり前だったから・・」
「は?あの手術、実験が終わった時の白白を見てないの?それすらも覚えてないの?」
顔が・・目が変わる。驚きを超えて拒絶。
「・・・」
「・・また、またあんな顔させる気?なんでそんなことができるの?信じられない・・」
覚えてない・・思い出せない・・
「私だけこんなに悲しいの?」
私は何もできずにそばに座り込んでしまう。
今、彼女の表情はわからない。きっと、私を見下ろして笑顔になっているだろう。
ほんと、嫌な子だ。
荻委御のことを思い出した。ずっと抜けていた記憶。
最初、白斗に紹介されて興味なかった。彼女はよく白斗に会いに来ていた。白斗は彼女と話している時、すごく楽しそうだった。白斗と彼女は外で会ったことがあると言っていた。白斗は覚えてないみたいだけど。
「ね、白白の隣にいるのって誰?」
いつから白斗のことを白白と呼んでいたかわからない。いつの間にか白白となっていた。白斗も違和感がない見たいに過ごしていて私は少し不思議だった。
「あれは、白斗の兄篠秋直木。白斗の望みを全て叶える係。」
「その係必要?」
「・・必要だよ。白斗がこの施設に退屈しないようにするために。」
「退屈されたらどうするの?」
「・・白斗にはここの生活を楽しんで欲しいだけ。」
「ふぅーん」
彼女と世間話をしたのはこんぐらい。
「ね、白白は?」
「また来たんですね・・。今、手術中。」
その答えに彼女は私の胸倉を掴む。隣にいた直木がは?と言う顔をする。
「何?」
「何じゃない。どうして・・なんで止めないの?」
「どうして止めるの?もしかして知らないの?」
「なにを・・?」
「2人とも・・一旦落ち着け。」
「ちっ」
そう次に彼女と話したのは白斗の2回目の実験中の時。私と直木は手術室のまで待っていた。探しに来た彼女が私に怒る。あの頃の私はこれがあり前だったから。何も思わなかった。
「説明して。」
「白斗はこの学校に売られた。あなたは白斗とお父様の養子を認めたのでしょう?なら、白斗はお父様の実験子供。そんなのも知らなかったの?」
「お前は、ここにいるべきじゃない。持ち場に戻りなよ。」
彼女は私と直木の話を聞いて何も言わず壁にある椅子にどかっと座った。
「・・・・梓。ちゃんと守れよ。」
それ以来、会話はないはず。
「ね、どう?意見は変わった?」
その言葉に意識が戻る。
あの頃の口調。あの頃・・まだ白斗に執着し過ぎていなかった頃の委御だ。
「・・・・白白の血は私が責任を持って、保管するから。ちょーだい」
すぐに最近の口調に戻る。
そばにある、箱を見る。
「いえ、かわりま・・せん。これは、私の仕事です。何があっても役目を放棄するつもりはないです。」
「頑固~」
「なんとでも・・。」
「また、白白に酷いことさせるの?」
「私だって・・させたくありません。」
「あれ?あの頃は、見捨てた癖に。どう言う風の吹き回し?」
「あの頃は・・当たり前だったから・・」
「は?あの手術、実験が終わった時の白白を見てないの?それすらも覚えてないの?」
顔が・・目が変わる。驚きを超えて拒絶。
「・・・」
「・・また、またあんな顔させる気?なんでそんなことができるの?信じられない・・」
覚えてない・・思い出せない・・
0
お気に入りに追加
57
あなたにおすすめの小説
塾の先生を舐めてはいけません(性的な意味で)
ベータヴィレッジ 現実沈殿村落
BL
個別指導塾で講師のアルバイトを始めたが、妙にスキンシップ多めで懐いてくる生徒がいた。
そしてやがてその生徒の行為はエスカレートし、ついに一線を超えてくる――。
なんで俺の周りはイケメン高身長が多いんだ!!!!
柑橘
BL
王道詰め合わせ。
ジャンルをお確かめの上お進み下さい。
7/7以降、サブストーリー(土谷虹の隣は決まってる!!!!)を公開しました!!読んでいただけると嬉しいです!
※目線が度々変わります。
※登場人物の紹介が途中から増えるかもです。
※火曜日20:00
金曜日19:00
日曜日17:00更新
執着攻めと平凡受けの短編集
松本いさ
BL
執着攻めが平凡受けに執着し溺愛する、似たり寄ったりな話ばかり。
疲れたときに、さくっと読める安心安全のハッピーエンド設計です。
基本的に一話完結で、しばらくは毎週金曜の夜または土曜の朝に更新を予定しています(全20作)
変態高校生♂〜俺、親友やめます!〜
ゆきみまんじゅう
BL
学校中の男子たちから、俺、狙われちゃいます!?
※この小説は『変態村♂〜俺、やられます!〜』の続編です。
いろいろあって、何とか村から脱出できた翔馬。
しかしまだ問題が残っていた。
その問題を解決しようとした結果、学校中の男子たちに身体を狙われてしまう事に。
果たして翔馬は、無事、平穏を取り戻せるのか?
また、恋の行方は如何に。
悪役令息シャルル様はドSな家から脱出したい
椿
BL
ドSな両親から生まれ、使用人がほぼ全員ドMなせいで、本人に特殊な嗜好はないにも関わらずSの振る舞いが発作のように出てしまう(不本意)シャルル。
その悪癖を正しく自覚し、学園でも息を潜めるように過ごしていた彼だが、ひょんなことからみんなのアイドルことミシェル(ドM)に懐かれてしまい、ついつい出てしまう暴言に周囲からの勘違いは加速。婚約者である王子の二コラにも「甘えるな」と冷たく突き放され、「このままなら婚約を破棄する」と言われてしまって……。
婚約破棄は…それだけは困る!!王子との、ニコラとの結婚だけが、俺があのドSな実家から安全に抜け出すことができる唯一の希望なのに!!
婚約破棄、もとい安全な家出計画の破綻を回避するために、SとかMとかに囲まれてる悪役令息(勘違い)受けが頑張る話。
攻めズ
ノーマルなクール王子
ドMぶりっ子
ドS従者
×
Sムーブに悩むツッコミぼっち受け
作者はSMについて無知です。温かい目で見てください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる