456 / 512
2人が幸せになるために
迎えに行くためにするべきこと
しおりを挟む
元に戻ったとは言えない。でも、少しずつ前を向こうとしている直也がいる。
直木の胸の中になんだか変な思いが残っていた。感じたことのない変な気持ち。
「ありがとうございます。ありがとうございます。」
直也は直木に何度もお礼を言う。直木は直也の腕を取り、立たせた。
そんな2人を見ていた智寧が手を叩く。
3人が智寧を見た。
「朝ご飯食べましょう。」
そう言いながら後ろを振り向くと智寧は「あれ?」と口にした。
「あれ?委御さんは?」
ずっと直也と直木を見ていたため、委御を見ていなかった。後ろで食べていると勝手に思っていた。
ヒュー、ヒューと音がする。窓の方を見るとカーテンがヒラヒラしていた。
「窓・・」
「委御・・窓から・・」
「委御さん。」
弘人が窓に近づく。窓に近づくと体が震える。
「さむっ。」
弘人は窓を閉めた。
智寧は委御のことも心配だったが、取り敢えず、朝ご飯食べるよう勧めた。あまり残ってはいなかったが。
「直也さん。・・出していいのかわかりませんでした。冷蔵庫に都瀬君が作ったケーキがありました。食べますか?」
その智寧の言葉に直也は立ち上がって冷蔵庫を見る。
「・・はくとぉ・・」
また涙が出そうな目をこすり、頬を叩く。
「食後にみんなで食べよう。」
少しだけ掠れた声。
「はい、いただきます。」
智寧の言葉に続いて全員が頷いた。
流石に今日の学校は休みの連絡を入れた。あの後、白斗のケーキをみんなで食べた。直也は何度も鼻を啜った。
食べた後、直也は部屋に篭った。
「・・お邪魔した。」
「いえ・・」
「そう言えば、ちゃんとした自己紹介はしていなかったな。篠秋直木だ。数日・・数ヶ月はここに来る・・白斗がお世話になった。」
直木は智寧と弘人に改めて名乗った。
脱走した日に見ただけで、智寧も弘人もそこまで認識していなかった。
「じゃあ、俺は帰るよ。直也に、無理はするなと伝えといてくれ。」
直木はそれだけ言って何も聞かずに玄関に向かった。
「あ、あの!」
智寧が引き止める。
「私達だけでも都瀬君と梓さんがいなくなった理由を教えてくれませんか?」
聞くか、最後まで悩んだ。2人は何度も自分に言い聞かせていた。
『私達は関係ない』
と。それでも聞いてしまった以上、気になってしまった。
足を止めた。ゆっくり振り返った直木の顔を見て智寧と弘人は驚いた。
直木の胸の中になんだか変な思いが残っていた。感じたことのない変な気持ち。
「ありがとうございます。ありがとうございます。」
直也は直木に何度もお礼を言う。直木は直也の腕を取り、立たせた。
そんな2人を見ていた智寧が手を叩く。
3人が智寧を見た。
「朝ご飯食べましょう。」
そう言いながら後ろを振り向くと智寧は「あれ?」と口にした。
「あれ?委御さんは?」
ずっと直也と直木を見ていたため、委御を見ていなかった。後ろで食べていると勝手に思っていた。
ヒュー、ヒューと音がする。窓の方を見るとカーテンがヒラヒラしていた。
「窓・・」
「委御・・窓から・・」
「委御さん。」
弘人が窓に近づく。窓に近づくと体が震える。
「さむっ。」
弘人は窓を閉めた。
智寧は委御のことも心配だったが、取り敢えず、朝ご飯食べるよう勧めた。あまり残ってはいなかったが。
「直也さん。・・出していいのかわかりませんでした。冷蔵庫に都瀬君が作ったケーキがありました。食べますか?」
その智寧の言葉に直也は立ち上がって冷蔵庫を見る。
「・・はくとぉ・・」
また涙が出そうな目をこすり、頬を叩く。
「食後にみんなで食べよう。」
少しだけ掠れた声。
「はい、いただきます。」
智寧の言葉に続いて全員が頷いた。
流石に今日の学校は休みの連絡を入れた。あの後、白斗のケーキをみんなで食べた。直也は何度も鼻を啜った。
食べた後、直也は部屋に篭った。
「・・お邪魔した。」
「いえ・・」
「そう言えば、ちゃんとした自己紹介はしていなかったな。篠秋直木だ。数日・・数ヶ月はここに来る・・白斗がお世話になった。」
直木は智寧と弘人に改めて名乗った。
脱走した日に見ただけで、智寧も弘人もそこまで認識していなかった。
「じゃあ、俺は帰るよ。直也に、無理はするなと伝えといてくれ。」
直木はそれだけ言って何も聞かずに玄関に向かった。
「あ、あの!」
智寧が引き止める。
「私達だけでも都瀬君と梓さんがいなくなった理由を教えてくれませんか?」
聞くか、最後まで悩んだ。2人は何度も自分に言い聞かせていた。
『私達は関係ない』
と。それでも聞いてしまった以上、気になってしまった。
足を止めた。ゆっくり振り返った直木の顔を見て智寧と弘人は驚いた。
0
お気に入りに追加
57
あなたにおすすめの小説
塾の先生を舐めてはいけません(性的な意味で)
ベータヴィレッジ 現実沈殿村落
BL
個別指導塾で講師のアルバイトを始めたが、妙にスキンシップ多めで懐いてくる生徒がいた。
そしてやがてその生徒の行為はエスカレートし、ついに一線を超えてくる――。
なんで俺の周りはイケメン高身長が多いんだ!!!!
柑橘
BL
王道詰め合わせ。
ジャンルをお確かめの上お進み下さい。
7/7以降、サブストーリー(土谷虹の隣は決まってる!!!!)を公開しました!!読んでいただけると嬉しいです!
※目線が度々変わります。
※登場人物の紹介が途中から増えるかもです。
※火曜日20:00
金曜日19:00
日曜日17:00更新
執着攻めと平凡受けの短編集
松本いさ
BL
執着攻めが平凡受けに執着し溺愛する、似たり寄ったりな話ばかり。
疲れたときに、さくっと読める安心安全のハッピーエンド設計です。
基本的に一話完結で、しばらくは毎週金曜の夜または土曜の朝に更新を予定しています(全20作)
変態高校生♂〜俺、親友やめます!〜
ゆきみまんじゅう
BL
学校中の男子たちから、俺、狙われちゃいます!?
※この小説は『変態村♂〜俺、やられます!〜』の続編です。
いろいろあって、何とか村から脱出できた翔馬。
しかしまだ問題が残っていた。
その問題を解決しようとした結果、学校中の男子たちに身体を狙われてしまう事に。
果たして翔馬は、無事、平穏を取り戻せるのか?
また、恋の行方は如何に。
悪役令息シャルル様はドSな家から脱出したい
椿
BL
ドSな両親から生まれ、使用人がほぼ全員ドMなせいで、本人に特殊な嗜好はないにも関わらずSの振る舞いが発作のように出てしまう(不本意)シャルル。
その悪癖を正しく自覚し、学園でも息を潜めるように過ごしていた彼だが、ひょんなことからみんなのアイドルことミシェル(ドM)に懐かれてしまい、ついつい出てしまう暴言に周囲からの勘違いは加速。婚約者である王子の二コラにも「甘えるな」と冷たく突き放され、「このままなら婚約を破棄する」と言われてしまって……。
婚約破棄は…それだけは困る!!王子との、ニコラとの結婚だけが、俺があのドSな実家から安全に抜け出すことができる唯一の希望なのに!!
婚約破棄、もとい安全な家出計画の破綻を回避するために、SとかMとかに囲まれてる悪役令息(勘違い)受けが頑張る話。
攻めズ
ノーマルなクール王子
ドMぶりっ子
ドS従者
×
Sムーブに悩むツッコミぼっち受け
作者はSMについて無知です。温かい目で見てください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる