今から君を守るのに理由が必要ですか・・?(仮)

綾瑪 東暢

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終わった?

家族間の話

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 「てん白斗はくと君は・・」
 白斗を2階に行かせたことをはつは言おうとするが、言葉が詰まる。
 「これは家族間の問題。白斗君は家族ではなく、他人だ。直也なおやの婚約者であっても男高から一歩でれば赤の他人。分かってくれ。」
 槇の顔はどこか辛そうで自分の胸にも刺さる言葉。そう、直也と白斗が他人であるなら槇と葉も他人だと自分で言っている。
 「それって・・」
 同時に葉も顔を下に向ける。
 
 直也の家には沈黙が訪れる。









 「どうしてですか?!」

 突然間に入ったのはあずさ。梓が槇と葉を見て聞く。
 「どうして、そうなん風に言うのですか?」
 「それは・・」
 「好きって気持ちだけじゃ家族になってはならないのですか?私は、白斗のことが家族として大好きです。槇は白斗を家族にしたくないのですか?それは好きじゃないってことですか?」
 「そんなことっ。俺は白斗君のこと好きだよ。だけど・・」
 「だけどなんですか?好きだけでいいじゃないですか!他に何が必要ですか?血?遺伝子?」
 「槇・・」
 葉が名前を呼ぶ。
 「・・槇は白斗君が直木なおきのこと兄さんって呼んだから家族にしたくないんだったよね?」
 「・・」
 図星なのか槇は黙る。それを聞いた梓がスマホを取り出す。

 「もしもし?今から直也さんの家に来れる?うん、よろしく。」

 誰かに電話をかけ、すぐに戻って来た。

 「少し休憩しましょう。お茶入れます。」

梓はキッチンに行く。
 「直也さん。学校は?」
 「あー、行くって言ったしな。梓さん。あとで教えて。白斗に行って来ますって言っておいて。」
 「はい。では、白斗の代わりに行ってらしゃい。」

 直也はソファに置いてあったバックを取って、家を出た。


 
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