今から君を守るのに理由が必要ですか・・?(仮)

綾瑪 東暢

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終わった?

大事にしたい人

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 皆んなが寝静まった頃。直也なおや白斗はくとの部屋に来ていた。
 「直也。今日も楽しかった。直也は?」
 「まぁ、楽しいけど、早く夕飯も2人きりになりたい。まだ、皆んなと食べないとだめ?」
 「・・・直也が嫌なら皆んなに断るけど僕はみんなで食べるのが楽しんだ。まだ、智寧ともねさんも男高での生活に慣れてないと思うんだ。だから慣れるまでは、みんなで食べたいな。も、もちろん直也の嫌なら2人で食べよう。」
 白斗は直也を見上げる
 「はぁ、白斗は意地悪だな。俺が白斗のその顔に勝てるわけがないじゃん。」
 「そ、そんなおかしな顔をしてた?」
 「いいや、可愛い顔してたから。いいよ。白斗が気が済むまでみんなと食べよう。でもその代わり、夜は一緒に寝て。だめ?」
 「うんん。一緒に寝よう。直也。」

 2人はベットに座る。顔を見いて2人とも愛おしそうな顔をする。

 「白斗・・・・」


 唇と唇が重なり合い。2人は愛を確かめ合う。

 「俺はずっと白斗といたい。俺の前からいなくなんなで欲しい。」

 白斗を押し倒し、上から白斗を見下ろす。
 
 「うん・・僕も直也といたい。直也。好き・・ちっちゃい時からずっと好きだったよ。直也がいなくなって、どうすれば不安がなくなってくれるのか・・わからなかった。でも、今は、直也がいる。ここに直也がいる・・・」
 直也の首に手を回す。上半身をあげて頬にキスをする。
少し驚いた直也も白斗の頭に手を当てて、唇にキスをする。

 「好きだよ。」














 一階のキッチンよりで寝ているあずさは起きていた。微かに2階からベットが軋む音が聞こえている。周りの人を起こさないように起き上がり、玄関に行き、外に出た。

 夜空に輝く星と月。梓の心を見透かしているように梓を照らす。夜風が寒い。

 「風邪引くよ。」
 
 後ろから声が聞こえて振り向く。

 「・・智寧。もしかして起こした?」
 「うんん。なんだか寝付けなくて。梓ちゃんは?」
 「私は・・智寧のことが頭から離れなくて。」
 「・・・嬉しいなぁ」
 「嬉しい?」
 「うん、嬉しい。梓ちゃんの頭は私でいっぱいこんな嬉しいことそうそうないよ!ありがとう梓ちゃん。」
 「・・・」
何も反応せずに空視線を戻す。

「今日は月が綺麗ですね。梓ちゃん。」
ちょっと古い言葉を使ってみたが、梓は空を見たまま、反応を返してくれなかった。
 
 「なんだか寂しいな。」

 智寧ももう言葉を発さず空を見上げた。

 「確かに・・今日は月が綺麗だな・・・」
 
 梓がそう呟く。梓は少し気恥ずかしそうに自分の頬を掻いた。
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