今から君を守るのに理由が必要ですか・・？（仮）

真実

五碌錦と都瀬白斗

　気まずい雰囲気のなか2人は直也なおやの家に帰る。

　「都瀬みやせ君。」
　「へぇ？あ、はい。」
　「この学校は楽しそうですか？生徒じゃない貴方から見て。」

　五碌ごろくの表情は生徒を思う生徒会長の優しい顔をしていた。今まで怖い場面でしか五碌を見ていなかった。白斗はくとの五碌に対する思いは少し変わった。

　「・・楽しそうですよ。みんなそれぞれパートナーがいて、時に喧嘩して。それでも後でちゃんと仲直りができて。それができたのはこの学校のおかげなんだと思います。」

　恐る恐る五碌を見る。五碌は目を閉じて「そうか」と頷いた。

　「ご、五碌さん・・」
　「なんでしょうか？」
　「円堂えんどう君のこと好きなんですか？」
　「それはどう言う意味ですか？」

　白斗を見る目が鋭くなる。
　「あ、決して悪い意味ではなく。ただ好きなのかと純粋に。」
　「爽そう君のこと大好きですよ。爽君は私のこと好きではなさそうですけど。」

　オフな五碌はどこか楽しそうに白斗との会話を楽しんでいる気がする。

　「円堂君も好きそうですけど・・」

　その言葉を発したと共に五碌が肩を掴む。

　「本当か！」
　「あ、はい・・僕から見てるとなので本心は分かりませんが。」

　肩から手を離すと五碌は「良かった」と小さく呟いた。