今から君を守るのに理由が必要ですか・・?(仮)

綾瑪 東暢

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やっぱりこの学校は

家家家家・・・・

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 「うん!ただいま!」

 白斗はくとも嬉しそうな顔で言う。勢いのまま2人はハグをする。

 「幸せそうなところ申し訳ないが、そろそろ外だと言うことを自覚してもらえるだろうか。」
 
 2人の邪魔に入ったのは夕姫ゆうひめ。白斗が直也なおやを抱きしめていることが気に食わないのか、直也を敵対していた。

 「入ろ。」
 白斗に言われて直也が家のドアを開ける。

 「あっ、おかえり。」
 家の開く音で来てくれたのか八重やえが出迎えに来た。
 「八重君。留守にしてごめんね。」
 白斗が謝る。
 「うんん。都瀬みやせ君の方もだい・・・は?」

 気遣おうと言葉を発していると、開けっぱなしのドアの奥から七宮しちみやの顔が見えた八重は乱暴な口調になってしまった。

 「八重君?」
 「あー、ごめんね。都瀬君の方も大丈夫?人質になってたみたいだけど。」
 「う、うん!校長先生なんかが解決してくれた。」
 「良かった。それで・・・」
 誰だか聞きたいが、聞いて良いのかわからないのか目線を送る。
 「八重君。紹介したいからとりあえずリビング行こうか。直也はもう行ってるみたいだし」

 「そうだね」と八重が言い。全員リビングに向かう。その途中八重が小さく「まだ心の準備できてないって」と呟いた。



 「はああああああぁぁああぁ!こここれが!これがこれが!いい!いい!いいにににおおい!これが!これが!白斗様の家家家家の匂い!最高ぉ」

 夕姫が思いっきり吸う。そんな夕姫を見て八重は思いっきり引いた。


 「ゆう。大人しくしないなら外に出て。白鳥しらとりと直也の家の門番でもしてもらおうかな。」
 「白斗!嫌!嫌!」
 白鳥が食い気味に言う。
 「なら、白鳥が夕を大人しくさせて。姉さんなら出来るよ。」
 白斗が、自分の武器を生かす。白鳥まんまと「はい、私は白斗のお姉さんだから出来る」と胸を張って言う。

 挑戦するのか白鳥が夕姫のそばに近づいた。
 「夕姫。白斗の言うことを聞かないと追い出されてしまいますよ。なので大人しくしていてください。迷惑をかけたくないのなら。」

 白鳥がそう言うと夕姫が少し考えて

 「大丈夫だ。白斗様は俺を追い出したりはしない。なぜなら、追い出せないから。俺は白斗様より力は強く、身長もデカい。無理だろう?俺は今、白斗様の匂いをこの体に入れてる最中だ。犬みたいに白斗様の跡をついて歩いていれば良い。それしか出来ないんだから。俺は白斗様の匂いを体に入れてから、俺は白斗様の横に並ぶ。」


 白鳥が肩を落としながら戻ってきた。

 「1人で1人でこの家を守り抜きす。」
と。言う。無事敗退。

 「白鳥。いいよ。守らなくて冗談だから。夕は簡単には抑えられない。一番わかってて言ったから。」
 「もう、白斗はわかってて私を試したの?ほんと私じゃなかったら嫌われているよ。」
 「でも、白鳥は僕を嫌わない。知ってるから」
 「えぇ。私は白斗を嫌わない。お姉さんだから。」


 2人の会話を直也と七宮がなんだか羨ましそうに聞いていた。
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