今から君を守るのに理由が必要ですか・・?(仮)

綾瑪 東暢

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やっぱりこの学校は

愛情をくれる家族

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 「白斗はくとに・・・この学校の生徒に・・」
 直也なおやが吐き出すように言葉を言う。周りにいる人は全員耳を貸すだけ、何も言わない。

 「そんな、そんな人じゃない。直也が思ってる人じゃない。」
 
 突如聞き慣れた、聞きたかった声が直也の耳に入ってくる。
 「体調は?」
 すかさず直木なおきが隣にいるに聞いた。その顔は起きたてでは出来なそうな悲しい顔をしていた。
 「兄さん。大丈夫。ごめん。寝てた。」
 「気にするな。」
 篠秋しのあきが頷く。
 「白白はくはくおっはよ」
 委御すおが相変わらず元気な声で手を振る。
 「おはよう。」
 「白斗様。俺には?」
 「・・・それで」
 「む、むし・・・・はぁあぁぁぁそれそれでいい~それこそ白斗様!」

 「直也。これから言おうとしてること取り消して。」
 「は、はくとっ。」
 直也の顔をに汗か伝う。白斗を見て首を横に振る。
 「ち、違う。違うよ。お、俺はっ。白斗のために」
 何故か直也は焦ってる。
 「怒ったり焦ったり忙しいね直直なおなお。」
 わはっと委御が笑う。
 「はぁ・・・直也。直也の目の前にいる人は僕の父親と言ってもいい。愛情をくれなかった産みの親と違って養父は僕に愛情をくれた。その恩を返せるのなら僕は実験だってなんでもやる。それは、強制じゃない。父さんはちゃんと僕に確認をとってからやったこと。それの何が悪い!直也に僕達の関係について何も言われたくない。」
 白斗の目からポロポロ涙が落ちる。ただ悲しくて、目を擦っても擦っても止まることを知らない。
 「言われたくない、でも、でも話をしたのは僕だ。父さんから、直也に父さんが嫌われるように話せって言われた。だから僕は・・ごめんなさい。全部、全部僕のせいだ。僕が・・」
 涙声になりながら喋る。今の白斗は11歳の子供のようだ。
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