今から君を守るのに理由が必要ですか・・？（仮）

やっぱりこの学校は

2人の仲

　遡るのはまだ、校長室に入ったばかりの時間。七宮しちみや達に続いて開いてる席に案内係であり、白白はくはくの下っ端の荻てき委御すおが座る。その横に白白に見惚れている。高女1位様桜紅さくらもみ夕姫ゆうひめが座る。私は負けずと桜紅夕姫を睨み続ける。桜紅夕姫・・・いけ好かない女。うーん。『オシロイバナ』ってあだ名にしよ。

　私は人にあだ名をつけるのが好きだ。オシロイバナは夕暮れ時に咲く花。花言葉に恋を疑うってあるから、白白に対するその表情は紛い物ってことで。

　それより、いつまでこいつはその表情で白白を見ているのかだよね？

　
　白白達は私達を放っておいて作戦会議に入っている。私は目が合わないオシロイバナをただひたすらに眺めているだけ。本当にマジで目が合わない。合わせようとしてこない。視線は感じてるはずなのに、白白から視線を外そうとしない。白白は見られ慣れていないのか間隔をあけブルッと体を震わせている。それを悟られないように、白白はうまく隠している。


　作戦会議が終わるまで私達は一言も交わさなかった。私がやっと誰かと会話をしたのは、作戦が始まる直後だった。
　「委御。」
　「なにー？」
　「夕を監視していて。」
　「うん、って、どこいった？」
　2人して頭を回してオシロイバナを探す。白白が「夕」と呼んだ瞬間、ものすごいスピードで走ってきた。
　「なんで、なんでしょうか？」
　「夕。委御から離れないで。」
　「それはそれは。私から目を離したくないからですか？はぁああい！私は嬉しいです！嬉しいです！」
　白白はため息をついた。
　「ねぇ、聞いていいのか分かんないけど、どう言う関係？」
　「・・・そろそろ作戦始まるし、終わったら話すよ。」
　「本当に？いつもいつも、そう言っていなくなるじゃん。あの時だって。」
　「・・・委御。ごめん。今回はちゃんと話すから・・もう少しだけ待ってて。」
　「お願いね？白白。」
　「・・・」
　白白はその質問に返事してくれなかった。