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やっぱりこの学校は
夜丘はいない
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読んでいた小説を見る。夜丘に関しては出てこない。でも夜丘目線で書かれている。
「夜丘が知っているのは離婚した後なのに。」
夜丘が出てきた理由も直也には本当のことを言っていない。
夜丘が出来たのは、両親が離婚した後。直也がいなくなった後ではなかった。だけど、この小説は離婚する前から書いてある。
「この小説は・・・」
僕が書いた?
記憶が、ごちゃついている。
「いや、そんなわけ。僕には小説を書く文章力がない。」
夜丘にはかけない。どうして?
『僕は白斗だから。白斗なんだよ?』
過去に夜丘に言われた言葉。夜丘は存在してる。
「だって!」
椅子から息良いよく立ち上がる。そして近くの本棚に行って2冊の本を見る。
「ここに夜丘の証明がある。」
その2つの本には『 鵺瀬夜丘』と作者名のところに書いてある。
「ちゃんと!ちゃんと夜丘はいる」
少し声を荒げる。
『白斗。夜丘は白斗と同一人物だからね。』
違う。違う。
夜丘が僕にそう言った。
違う。違う。夜丘は夜丘は存在してる。
『白斗。間違わないで。鵺瀬夜丘と言う人物は存在しない。』
いつ、いつこの言葉を言われたんだっけ?
『間違っちゃダメだよ。鵺瀬夜丘は都瀬白斗だからね。』
『鵺瀬夜丘はただの小説家としての都瀬白斗の名前。』
『鵺瀬夜丘が言ったことは全て都瀬白斗が言いたかったこと。』
『鵺瀬夜丘は・・
・・・・
『もう、出てこないや。でもね。白斗。鵺瀬夜丘は白斗のこと大好きだからね。』
そうだ。ずっと、ずっと僕が小説を書いていたんだ。
寂しくて、辛くて。その穴を埋めたくて。埋めるためには僕の理想を想像していないといけない。だから、僕は僕の思いを小説・・鵺瀬夜丘に託したんだ。でも!でも!鵺瀬夜丘は僕と変わってた。変わっていたんだ。現に葉さんも槇さんも別人だと思ってた!
「夜丘はいる!いなくなってない。」
「白斗。」
直也は白斗の部屋をノックして、扉を開けながら名前を呼ぶ。
「なっ!白斗!どうしたの?」
直也が部屋に入った時、部屋は荒れていた。本棚の本がすべて床に落ちていた。白斗は椅子に座って机に向かっていた。啜り泣く声が聞こえて、慌てて白斗の元に駆け寄った。
「な、直也?」
「下にいたら白斗の部屋から叫び声がしたから。大丈夫?」
しゃがみ込んで顔を覗くように見てくる。
「うん。ごめん。うるさかったよね?」
「うんん。何があったか話せる?」
「・・・」
「話せないならいいよ!」
慌てて手を横に振る。
「直也。聞いて!聞いて欲しいの。」
「うん。・・リビング行こうか。」
白斗の手を引いて、リビングに2人は行く。
「それで。」
直也が白斗の目元を優しく撫でる。
「・・赤くなっちゃったね。」
「うん。」
正直、嘘なく白斗は話す。所々、疑問に思うところはあっても遮ることなく最後まで話を聞いた。
「夜丘が知っているのは離婚した後なのに。」
夜丘が出てきた理由も直也には本当のことを言っていない。
夜丘が出来たのは、両親が離婚した後。直也がいなくなった後ではなかった。だけど、この小説は離婚する前から書いてある。
「この小説は・・・」
僕が書いた?
記憶が、ごちゃついている。
「いや、そんなわけ。僕には小説を書く文章力がない。」
夜丘にはかけない。どうして?
『僕は白斗だから。白斗なんだよ?』
過去に夜丘に言われた言葉。夜丘は存在してる。
「だって!」
椅子から息良いよく立ち上がる。そして近くの本棚に行って2冊の本を見る。
「ここに夜丘の証明がある。」
その2つの本には『 鵺瀬夜丘』と作者名のところに書いてある。
「ちゃんと!ちゃんと夜丘はいる」
少し声を荒げる。
『白斗。夜丘は白斗と同一人物だからね。』
違う。違う。
夜丘が僕にそう言った。
違う。違う。夜丘は夜丘は存在してる。
『白斗。間違わないで。鵺瀬夜丘と言う人物は存在しない。』
いつ、いつこの言葉を言われたんだっけ?
『間違っちゃダメだよ。鵺瀬夜丘は都瀬白斗だからね。』
『鵺瀬夜丘はただの小説家としての都瀬白斗の名前。』
『鵺瀬夜丘が言ったことは全て都瀬白斗が言いたかったこと。』
『鵺瀬夜丘は・・
・・・・
『もう、出てこないや。でもね。白斗。鵺瀬夜丘は白斗のこと大好きだからね。』
そうだ。ずっと、ずっと僕が小説を書いていたんだ。
寂しくて、辛くて。その穴を埋めたくて。埋めるためには僕の理想を想像していないといけない。だから、僕は僕の思いを小説・・鵺瀬夜丘に託したんだ。でも!でも!鵺瀬夜丘は僕と変わってた。変わっていたんだ。現に葉さんも槇さんも別人だと思ってた!
「夜丘はいる!いなくなってない。」
「白斗。」
直也は白斗の部屋をノックして、扉を開けながら名前を呼ぶ。
「なっ!白斗!どうしたの?」
直也が部屋に入った時、部屋は荒れていた。本棚の本がすべて床に落ちていた。白斗は椅子に座って机に向かっていた。啜り泣く声が聞こえて、慌てて白斗の元に駆け寄った。
「な、直也?」
「下にいたら白斗の部屋から叫び声がしたから。大丈夫?」
しゃがみ込んで顔を覗くように見てくる。
「うん。ごめん。うるさかったよね?」
「うんん。何があったか話せる?」
「・・・」
「話せないならいいよ!」
慌てて手を横に振る。
「直也。聞いて!聞いて欲しいの。」
「うん。・・リビング行こうか。」
白斗の手を引いて、リビングに2人は行く。
「それで。」
直也が白斗の目元を優しく撫でる。
「・・赤くなっちゃったね。」
「うん。」
正直、嘘なく白斗は話す。所々、疑問に思うところはあっても遮ることなく最後まで話を聞いた。
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