今から君を守るのに理由が必要ですか・・?(仮)

綾瑪 東暢

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やっぱりこの学校は

◯◯

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 「なんでここに白斗はくとがいるの?」
 「俺が連れてきた。」
 「八代やしろ先生。お疲れ様です。」
 「真斗さんっ!」
 「な、直也なおや。僕が行きたいって言ったんだよ。」
 「でもっ!」
 「直也君。落ち着け。すぐに家に送ってく。」
 「先生。七宮君いなくなっちゃったんだよね?」
 「はい。」
 「僕、七宮君に『またどこかで』って言った。」
 何か疑問に思わないって言う顔でこうをみる。
 「なんで退学する人にまたってつけたんですか?都瀬みやせ君。」
 口調が戻った。雰囲気も。
 「僕は校長の実験体の成功例。」
 「は?」
 白斗が直也の方を見ると有り得ないと言う顔をしている。
 「はつさんは体質とか言ってたけど、この体は校長が僕に施したもの。葉さんに『男高で一番薬が効きやすい体』って言われなかった?」
 直也は思い出した。白斗が直也の婚約者になって葉から電話がかかってきたことに。(8話参照)
 「それでね。七宮君の退学を決めたのは校長でしょう。」
 「弘人が、実験体になってるって言いたいの!」
 立ち上がって白斗の肩を掴む。「っ」痛かったのか白斗は顔を歪める。晃はすぐに「ごめんなさい。」
 「違うとまでは言えない。でも、校長に何かしらやらされていると思う。退学って珍しいんでしょう?有名な男高から退学者が出たってなったら校長は・・」
 「・・・白斗・・。」
 「都瀬君。男高から退学者は結構いるんだ。」
 「えっ、でも、そんなこと広まっててもいい気がする・・・売られた日、校長に言われた『男高は秘密だらけである。
 誰一人、授業内容も口にしない。卒業した人、退学になった人も誰も言わないから男高のことは誰も知ることが出来ない。』ってそういう。あー、なるほど。」
 「都瀬君?」
 「卒業生も退学生も。全員校長のおもちゃになってるんだ。この学校はだ。」
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