今から君を守るのに理由が必要ですか・・?(仮)

綾瑪 東暢

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やっぱりこの学校は

番外編:3-1

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 「直也なおや。おはよう。」

 リビングに来た直也は鼻をスッと吸った。

 「甘い。」

 リビングは甘い匂いで満たされていた。

 「直也。今日は何の日だと思う?」
 「今日、何日だっけ?」
 「2月14日。」
 「バレンタインか。」
 「うん。」
 「今まで、出来てなかったから。直也。学校から帰ってきたら渡してあげる。だから、早く帰って来てね。」
 「分かった。急いで帰ってくるよ。」
 「直也。いつも何人から貰ってるの?」
 「?」
 「チョコ。」
 「貰ってるつもりはないんだけど、下駄箱とか引き出しの中とかに勝手に入ってる。溢れるぐらい。」
 ため息をつきながら「ほんとやめてほしい」と言った。
 「直也。」
 白斗はくとが直也の目を見る。
 「どうしたの?」
 「貰ってもいいけど・・ちゃんと異物入ってないか確認してね?」
 直也は白斗を抱きしめた。

 (可愛い可愛い。嫉妬してる。それを出さないように誤魔化してる。可愛い。癒し。最高。好き。早く、学校終われ。)

 「直也?」

 「じゃ、行ってくるね。」

 「えっ?朝ご飯は?」

 顔に出るところだった。直也は学校に走っていってしまった。

 キッチンに戻った白斗ははぁと顔を隠した。キッチンの上にはポロポロのチョコが転がってる。

 「こんなの渡せないよ。どうすれば・・」

 白斗はお菓子作りだけは苦手だった。
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