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最後の選択
4人女高
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百合姫に俺は4人高女のことを聞いた。百合姫は隠していることではないのでと説明してくれた。
汚物については説明してくれなかった。
「女高学園にはランキングというものが存在しています。ランキングに選ばれるのは一年のうちどれくらい学内で評価され、どのぐらい人気があるかです。その中で1位から4位にランクインした方が4人高女となります。高女って名前も安直過ぎますよね。女高学園を逆にしただけって。」
「じゃあ・・百合・・お前もランキングに入ってるってことか」
普通に名前を呼ぼうとした瞬間睨まれた。咳払いをして聞いた。
「はい。私は2位に位置しています。」
「意外に高かった・・」
「1位の方に私は会ったことがありません。噂では、1位だから守れらていると言われています。」
「1位が守られてるなら2位も守ればいいのにな」
素で言った言葉に百合姫は黙っていた、黙って俺を見ていた。その顔はびっくりしていたが嬉しそうな顔だった。
「お前、そんな顔できるんだな。」
「?そんな顔とは?」
「嬉しそうな顔だよ。お前も守られたいんだな。」
「・・・か、顔に出ていましたかぁ」
恥ずかしいのか顔を隠す。耳が真っ赤に染まっていた。
「お前。可愛いな。」
俺の対象は男。だが、目の前の百合姫は素直に可愛いと思った。性的な目で見ると何も思わないが。
「簡単に・・可愛いなど言ってはいけません。」
「そうなのか・・ん。悪かった。男高では当たり前だったからな。」
「貴方にもパートナーがいるのですか?」
「いや。正式なパートナーはいなかった。・・なれなったが正しいかな。俺は一人だけいた。でもその人は違う人が好きだった。その人も今日、諦めがついたみたいだけどな。」
「男高は私の想像とは違いました。」
話しているうちに人の気配がなくなった。
「七番は・・もし、女性が恋愛対象だったら誰と付き合いたいですか?」
「・・・女高の生徒を知らないから、分からないけど、俺はきっと百合姫をとると思う。素直じゃない、お前を。そんだけ気に入ったってこと。」
「そうですか・・」
百合姫は小声で呟く。
「私の名前が、顔が可愛くなければ、貴方の妻になれたのでしょうか。」
「ん?何か言った?」
「い、いえ!七番。着きましたよ。」
百合姫が扉の前で止まる。
「もし、七番。アナタが絶え抜いたら私をこの女高と言う檻から私を解き放してくださいね。私とのお約束です。」
「よく分かんないけど、自由になりたいんだな。百合姫。いつかお前が自由になっていることを願っているよ。ここまで案内ありがとう。百合姫が案内人で良かったよ。」
「これからのこと心配じゃないのですか?」
「怖いよ。でも、百合姫のおかげで気が楽になった。百合姫。ありがとう。」
そう言って扉の方に俺は視線を向けた。
「私は貴方のこと・・・好きになりました。」
俺の背中に向けて百合姫が言う。
「きっとその想いは、男を見たことないから男の俺を好きになったと勘違いしてるだけだよ。百合姫。世界を見て、男を知りな。そうすれば俺なんかよりいい人。いっぱいるから。」
そう残して俺は扉を開けた。血の匂いが鼻をくすぐる。それを消そうとしている薬品の匂いも混ざって酔いそうだ。
一瞬百合姫を見て口パクで『また後で』と。扉は閉まって百合姫の目の前から七番が消えた。
汚物については説明してくれなかった。
「女高学園にはランキングというものが存在しています。ランキングに選ばれるのは一年のうちどれくらい学内で評価され、どのぐらい人気があるかです。その中で1位から4位にランクインした方が4人高女となります。高女って名前も安直過ぎますよね。女高学園を逆にしただけって。」
「じゃあ・・百合・・お前もランキングに入ってるってことか」
普通に名前を呼ぼうとした瞬間睨まれた。咳払いをして聞いた。
「はい。私は2位に位置しています。」
「意外に高かった・・」
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「1位が守られてるなら2位も守ればいいのにな」
素で言った言葉に百合姫は黙っていた、黙って俺を見ていた。その顔はびっくりしていたが嬉しそうな顔だった。
「お前、そんな顔できるんだな。」
「?そんな顔とは?」
「嬉しそうな顔だよ。お前も守られたいんだな。」
「・・・か、顔に出ていましたかぁ」
恥ずかしいのか顔を隠す。耳が真っ赤に染まっていた。
「お前。可愛いな。」
俺の対象は男。だが、目の前の百合姫は素直に可愛いと思った。性的な目で見ると何も思わないが。
「簡単に・・可愛いなど言ってはいけません。」
「そうなのか・・ん。悪かった。男高では当たり前だったからな。」
「貴方にもパートナーがいるのですか?」
「いや。正式なパートナーはいなかった。・・なれなったが正しいかな。俺は一人だけいた。でもその人は違う人が好きだった。その人も今日、諦めがついたみたいだけどな。」
「男高は私の想像とは違いました。」
話しているうちに人の気配がなくなった。
「七番は・・もし、女性が恋愛対象だったら誰と付き合いたいですか?」
「・・・女高の生徒を知らないから、分からないけど、俺はきっと百合姫をとると思う。素直じゃない、お前を。そんだけ気に入ったってこと。」
「そうですか・・」
百合姫は小声で呟く。
「私の名前が、顔が可愛くなければ、貴方の妻になれたのでしょうか。」
「ん?何か言った?」
「い、いえ!七番。着きましたよ。」
百合姫が扉の前で止まる。
「もし、七番。アナタが絶え抜いたら私をこの女高と言う檻から私を解き放してくださいね。私とのお約束です。」
「よく分かんないけど、自由になりたいんだな。百合姫。いつかお前が自由になっていることを願っているよ。ここまで案内ありがとう。百合姫が案内人で良かったよ。」
「これからのこと心配じゃないのですか?」
「怖いよ。でも、百合姫のおかげで気が楽になった。百合姫。ありがとう。」
そう言って扉の方に俺は視線を向けた。
「私は貴方のこと・・・好きになりました。」
俺の背中に向けて百合姫が言う。
「きっとその想いは、男を見たことないから男の俺を好きになったと勘違いしてるだけだよ。百合姫。世界を見て、男を知りな。そうすれば俺なんかよりいい人。いっぱいるから。」
そう残して俺は扉を開けた。血の匂いが鼻をくすぐる。それを消そうとしている薬品の匂いも混ざって酔いそうだ。
一瞬百合姫を見て口パクで『また後で』と。扉は閉まって百合姫の目の前から七番が消えた。
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