106 / 550
最後の選択
父親
しおりを挟む
「真斗さん。どうしてここに」
目の前にいる男が白斗の父親だと知った直也は警戒する。
直也は白斗の父親に会ったことがない。見かけたこともあったがちゃんと覚えるほどの機会はなかった。
「あれ?前にも直也君話しかけてこようとしてなかった?」
神瀬君から直也君に変わった。
「していません。」
「あれー?おかしいなぁ。」
「ねぇ、直也君。白斗に合わせてよ。」
「嫌です。」
「えー、親子の感動の再会じゃん。離婚してから白音に白斗の親権奪われちゃって会えてないんだよ」
「あ、あの。都瀬さん?」
隣で会話を聞いていた先生が困った様子で喋りかける。
「申し訳ない。少しこの2人と話してもいいかな?すぐに行くから先に行っててくれ。」
「分かりました。すぐに来てくださいね。」
その場にいたくないのかそそくさとどこかに行った先生。気を取り直してまた直也の方を向く。
「暴力を振った父親に親権が取れると思いますか?」
「思うよ。白斗が一言。『お父さんと過ごしたい』って言えばね。」
「でも、白斗は言わなかった。」
「言わなかったんじゃない。言えなかったんだよ。直也君白斗のこと全然分かっていないね。白斗は優しい子だから出来ることなら俺と白音2人と過ごしたいと思っていただろうね。あーははは。後で、直也君の家に行くから。じゃあね。・・・」
いなくなると思ったから少し歩いて立ち止まった。振り返り
「爽。よく俺の息子の婚約者の近くにいられるな。俺はお前を尊敬する。嫌なら嫌って離れた方がいい。」
手を振ってまた歩き出した。直也は爽の方を見る。手に力を入れて握る。顔を逸らして。
「爽?」
「気にしないでくれ」
目の前にいる男が白斗の父親だと知った直也は警戒する。
直也は白斗の父親に会ったことがない。見かけたこともあったがちゃんと覚えるほどの機会はなかった。
「あれ?前にも直也君話しかけてこようとしてなかった?」
神瀬君から直也君に変わった。
「していません。」
「あれー?おかしいなぁ。」
「ねぇ、直也君。白斗に合わせてよ。」
「嫌です。」
「えー、親子の感動の再会じゃん。離婚してから白音に白斗の親権奪われちゃって会えてないんだよ」
「あ、あの。都瀬さん?」
隣で会話を聞いていた先生が困った様子で喋りかける。
「申し訳ない。少しこの2人と話してもいいかな?すぐに行くから先に行っててくれ。」
「分かりました。すぐに来てくださいね。」
その場にいたくないのかそそくさとどこかに行った先生。気を取り直してまた直也の方を向く。
「暴力を振った父親に親権が取れると思いますか?」
「思うよ。白斗が一言。『お父さんと過ごしたい』って言えばね。」
「でも、白斗は言わなかった。」
「言わなかったんじゃない。言えなかったんだよ。直也君白斗のこと全然分かっていないね。白斗は優しい子だから出来ることなら俺と白音2人と過ごしたいと思っていただろうね。あーははは。後で、直也君の家に行くから。じゃあね。・・・」
いなくなると思ったから少し歩いて立ち止まった。振り返り
「爽。よく俺の息子の婚約者の近くにいられるな。俺はお前を尊敬する。嫌なら嫌って離れた方がいい。」
手を振ってまた歩き出した。直也は爽の方を見る。手に力を入れて握る。顔を逸らして。
「爽?」
「気にしないでくれ」
0
お気に入りに追加
58
あなたにおすすめの小説

怒られるのが怖くて体調不良を言えない大人
こじらせた処女
BL
幼少期、風邪を引いて学校を休むと母親に怒られていた経験から、体調不良を誰かに伝えることが苦手になってしまった佐倉憂(さくらうい)。
しんどいことを訴えると仕事に行けないとヒステリックを起こされ怒られていたため、次第に我慢して学校に行くようになった。
「風邪をひくことは悪いこと」
社会人になって1人暮らしを始めてもその認識は治らないまま。多少の熱や頭痛があっても怒られることを危惧して出勤している。
とある日、いつものように会社に行って業務をこなしていた時。午前では無視できていただるけが無視できないものになっていた。
それでも、自己管理がなっていない、日頃ちゃんと体調管理が出来てない、そう怒られるのが怖くて、言えずにいると…?

なんで俺の周りはイケメン高身長が多いんだ!!!!
柑橘
BL
王道詰め合わせ。
ジャンルをお確かめの上お進み下さい。
7/7以降、サブストーリー(土谷虹の隣は決まってる!!!!)を公開しました!!読んでいただけると嬉しいです!
※目線が度々変わります。
※登場人物の紹介が途中から増えるかもです。
※火曜日20:00
金曜日19:00
日曜日17:00更新

越えられない壁で僕らの幸せは・・・
綾瑪 東暢
BL
繋家に産まれた繋 志飛(つなぎ しと)は男だった。残念なことに繋家に男は不要だった。両親は初めての子供だと言うことで志飛を女として育てることにし繋 志綾(つなぎ しあ)と名前を変えた。
繋家と違って女を不要としている要家。要家とはお隣同士の家であり両家の決まりで必ず繋家と要家の子供同士は結婚しないといけなかった。
それは伝統で昔からやって来ていること。誰も変えることの出来ない伝統。
要家の三男として要 荼泉(かなめ とい)が産まれた。
この流れで行くと荼泉と志綾は結婚することになる。が、どっちらも男。
伝統を守り、性別を隠しながら結婚するのか、伝統を破り、性別を明かして追い出されるか・・・

王道にはしたくないので
八瑠璃
BL
国中殆どの金持ちの子息のみが通う、小中高一貫の超名門マンモス校〈朱鷺学園〉
幼少の頃からそこに通い、能力を高め他を率いてきた生徒会長こと鷹官 仁。前世知識から得た何れ来るとも知れぬ転校生に、平穏な日々と将来を潰されない為に日々努力を怠らず理想の会長となるべく努めてきた仁だったが、少々やり過ぎなせいでいつの間にか大変なことになっていた_____。
これは、やりすぎちまった超絶カリスマ生徒会長とそんな彼の周囲のお話である。


嫌われものの僕について…
相沢京
BL
平穏な学校生活を送っていたはずなのに、ある日突然全てが壊れていった。何が原因なのかわからなくて気がつけば存在しない扱いになっていた。
だか、ある日事態は急変する
主人公が暗いです


クラスのボッチくんな僕が風邪をひいたら急激なモテ期が到来した件について。
とうふ
BL
題名そのままです。
クラスでボッチ陰キャな僕が風邪をひいた。友達もいないから、誰も心配してくれない。静かな部屋で落ち込んでいたが...モテ期の到来!?いつも無視してたクラスの人が、先生が、先輩が、部屋に押しかけてきた!あの、僕風邪なんですけど。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる