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最後の選択

パートナー

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 「弥生やよいさん、先生。本題に入ってください。」
 言い争いを続ける2人に直也なおやが声を大きくして言った。
 「・・・そうだね。戻そうか。それで、2人は性行為をするってことでいいのかな?」

 もう一度弥生は2人に聞く。

 心配そうに直也達を見るこう
 
 「・・・俺は」
 言葉を飲み込む直也。チラッと直也の方を見る。言いずらそうな、申し訳なさそうな顔をしていた。
 「俺はするつもりはありません。」

 その言葉に白斗はくとは少し落胆した。

 「都瀬みやせ白斗君は?」
 「・・・僕は」
 唾を飲み込んでからもう一度言う。
 「僕も直也と同じです。」
 晃はホッとした。弥生は少しだけ失望した。
 
 「そうか。まぁ、そう言うと思っていた。だから、神瀬かみせ直也君と都瀬白斗君に提案を持ってきた。」
 弥生は立ち上がって言う。コツコツと靴の音を鳴らしてホワイトボードの前に立つ。
 
 「提案ですか?」
 「ああ。コウ。配って」
 そう言われて晃は持っていたプリントを2人に渡した。
 「コウもまだプリントの中身を見ていない。コウにも話しておきたいことだから。」
 晃は頷く。
 「まずは簡単に口頭で説明しよう。まだ開かなくていい。」
 弥生は
 
 「君達が性行為をしないでこの学校に残り続けることは難しいんだ。この学校が望んでいることはただ一つ。それだけだ。神瀬君と都瀬君はもう1人パートナーを作る。そう言う提案だ。」

 弥生の提案に誰も反応できないでいた。

 「何か分からないことでもあったかな?」
 「ヤヨちゃん・・・同じことを彼らにもやらせるってこと?」
 晃がバンっと机を叩いて立ち上がる。
 「それしかないから。」
 「ヤヨちゃん。ヤヨちゃんは嫌じゃなかったの?」
 「それが私の役目だから。嫌ではなかった。」
 「なにそれ」
 晃は批判の目を弥生に向ける。直也は黙って考えている。恐る恐る白斗が「あの」と呟いた。
 「何かな?」
 「先生の同じことって?」
 「あ、気にしなくていい。私達の話だから。」
 「・・・・都瀬君。神瀬君。聞いてくれる?」
 「コウ。関係ない話を持ち込んでくるな。そのことを話したら謹慎だけじゃ済まされなくなる。」
 必死に晃に言う。

 「なってもいい。今は聞いて欲しい。」
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