今から君を守るのに理由が必要ですか・・?(仮)

綾瑪 東暢

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最後の選択

助けてもらった

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 生徒会長に連れて来られたのは立派な部屋だった。
 「生徒会室」
 知ってるいるのか直也なおやはポツリ呟いた。
 「あの、助けていただきありがとうございます。」
 五碌ごろく にしきは首を横に振る。
 「いいえ、特に私は何もしていません。貴方達をこの部屋に入れたのは助けたからではないんです。少し、話をしてみたかったんです。そう言えば、時間がどうとか言っていませんでしたか?」
 生徒会長に言われて白斗はくとは思い出した。
 「あ!すみません。五碌さん。これから呼び出された先生のもとに行かないといけなくて。また今度にしましょう。」
 「そうですか・・・残念ですが、そうしましょう。ですが神瀬かみせ直也君。数秒、2人にしてもらっても?」
 そう直也をみて会長はいう。直也も目を合わせる。
 「はぁ。わかりました。白斗。何かあったら叫んでね?」
 「分かったよ。」
 そう言うと直也は生徒会室から出て行った。出ていくのを見て会長は白斗に近づく。
 「神瀬白斗君と言うのかな?」
 「あ、いえ、僕は都瀬みやせ白斗と言います。」
 「そうか、では改めて五碌錦です。どうぞよろしくお願いします。」
 握手を求められてそれに応じる。でも
少し距離が近い。
 白斗の耳元まだ顔を近づけて「______」と呟いた。

 驚いたのか耳を押さえて会長を見る。

 「僕はこれで失礼します。」
 そう言ってそそくさ逃げようとした時後ろから「またいつでも私に会いに来てくださいね。お待ちしています。」と言った。白斗はそのまま生徒会室を後にした。廊下でつまんなそうにぼーっとしていた直也が出て来た白斗に気づいて近寄って来た。
 「白斗。白斗?どうかした?」
 「う、うんん。五碌錦生徒会長。いい人だね。」
 
 そう言うとムスッとした顔を直也が作る。その様子を見ていてクスッと口を隠して笑った。
 「直也。もう待ってると思うから早く行こう。」
 そう言って直也に向かって手を伸ばした。
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