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君のために
間違った選択
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白斗に次の休みの日に練習しようと言われた。そんなこと言われてしまい俺は授業に集中できないでいた。
「直也くん~。」
クラスの男子が甘い声を出して近づいて来た。
「なに?」
「今日さー、クラスのみんなでカラオケ行くことになったんだけど行く~?」
「・・いかな・・・すぐ帰るけど行っていい?」
直也は少し考えてそう言う。すると甘い声を出して来た男子生徒は後ろを振り返って「直也くん。行くって!」と甘い声ではない声でクラス内に言う。すると身だしなみをみんな気にしだす。いろんなところから
「ここで狙わないでいつ狙うの」
「夫いるけど、一妻多夫婚が禁止なんってどこに書いてないから良いよね。」
など俺が狙われていることを改めて感じる。
白斗が言っていた練習のことも忘れられる気がした。
放課後。クラスメイトに後で行くと伝え、最初に職員室に向かった。
「失礼します。神瀬です。」
「ああ、神瀬君。こっちこっち。」
担任が遠くから声を上げる。
「入って入って」
「ここは」
「職員用の会議室。神瀬君に会いたいって言う方がいるんだ」
「は、はぁ」
扉を開けると、髪は長く、後ろで器用にまとめられている。顔立ちは中性的でどちらかわからないが、ここは男高なため男だろう。体は肩幅が広く、男だと言う答えを出していた。その人は俺が入ると同時に立ち上がる。
「お初にお目にかかります。篠秋 弥生です。」
「篠秋 弥生・・・手紙の!」
「そうです。」
「もう少し歳をとっている方だと思っていました。」
「よく言われます。会長なのに若すぎると」
「2人とも座りになって、今、お茶持ってくるから」
担任がどこか楽しそうに会議室を後にする。
「失礼します。それで、要件とは?」
「その前に聞きたいことがあるのでは?」
「え?」
「あ、失礼。私、人を観察することが好きで、」
「・・・2つ質問いいですか?」
「是非」
「・・・担任とはどう言う関係ですか?」
「あの子は・・・そうだね。正直に言う。あの子は私の息子だ。」
「口調が・・」
「君も素で話してくれ、うわべだけの礼儀はいらないよ。」
「・・・分かりました。では、質問をなんこか追加させてください。」
「・・・」
目の前にいる会長は静かに頷く。
「女性なら失礼ですが、男ですから、答えてください。年齢は?」
「君はすごいな。顔で判断しか?体か?」
「俺が判断したのはこの学校です。」
「この学校が男高だからか。答えよう、私は35歳だ。」
「では、担任は?」
「あの子は23歳だ。」
「夫か妻は?」
「いない。・・・結論から言う。あの子は孤児だ。血の繋がりはない。」
「ありがとうございます。」
「次の質問は?」
「これは単に気になってるだけなんですけど、俺の母親と父親とは仲がいいんですか?」
「・・・レベルが違い過ぎるって言う感じかな?」
「?」
「葉と槇は私にとって上の存在、神に等しいかな。」
「逆かと思ってました。」
「2人は私のことを同等と捉えてくれているが私には手を伸ばしても掴めない存在に見える。神瀬君もだよ。私はいくら手を伸ばしても君達には届かない。」
手を伸ばして俺を掴もうとするが自ら掴まず引っ込める。
それからいくつかの質問をした。
「こっちらからも良いかな?白斗君のことについてだ。いつ、行為をするだ?」
「・・・やりますから、口を出さないでもらいたい。」
「分かった。結果を待ってることにするよ。それでは私は忙しいから帰るとする。神瀬君。またお話ししよう。」
俺は立ち上がってお辞儀をした。
「あれ?ヤヨちゃん帰っちゃうの?」
「ごめんね。お仕事残っているの。」
「分かった。これは神瀬君と僕で飲むね。」
「そうしてくれ。」
担任との話が聞こえた。担任の意外な一面を見た気がする。
数分担任とお茶をして、クラスメイトの元に行った。
「待ってたよ~直也くん。」
それから18時になるまで、男子の自慢話や付き合うメリットについて聞かされた。
時計を見るとそろそろ19時になるところだったから俺は「もう帰る」と一言言うと「捕まえろ」と誘って来た男子が命令する。それと同時に両腕両足を捕まえられた。
「帰っても良いって言ったのに!」
「良いとは言ってない。直也。最後まで付き合ってもらうからな。」
結局、帰ることができたのは21時を過ぎた頃だった。
「た、ただいまー、白斗?」
リビングに行くとソファで寝ている白斗がいた。机の上にラップがしてある夕飯が目に入った。二つとも食べ終わっていなかった。
「待っていたのか。ひどいことしちゃったなぁ。ごめんね白斗。」
「直也くん~。」
クラスの男子が甘い声を出して近づいて来た。
「なに?」
「今日さー、クラスのみんなでカラオケ行くことになったんだけど行く~?」
「・・いかな・・・すぐ帰るけど行っていい?」
直也は少し考えてそう言う。すると甘い声を出して来た男子生徒は後ろを振り返って「直也くん。行くって!」と甘い声ではない声でクラス内に言う。すると身だしなみをみんな気にしだす。いろんなところから
「ここで狙わないでいつ狙うの」
「夫いるけど、一妻多夫婚が禁止なんってどこに書いてないから良いよね。」
など俺が狙われていることを改めて感じる。
白斗が言っていた練習のことも忘れられる気がした。
放課後。クラスメイトに後で行くと伝え、最初に職員室に向かった。
「失礼します。神瀬です。」
「ああ、神瀬君。こっちこっち。」
担任が遠くから声を上げる。
「入って入って」
「ここは」
「職員用の会議室。神瀬君に会いたいって言う方がいるんだ」
「は、はぁ」
扉を開けると、髪は長く、後ろで器用にまとめられている。顔立ちは中性的でどちらかわからないが、ここは男高なため男だろう。体は肩幅が広く、男だと言う答えを出していた。その人は俺が入ると同時に立ち上がる。
「お初にお目にかかります。篠秋 弥生です。」
「篠秋 弥生・・・手紙の!」
「そうです。」
「もう少し歳をとっている方だと思っていました。」
「よく言われます。会長なのに若すぎると」
「2人とも座りになって、今、お茶持ってくるから」
担任がどこか楽しそうに会議室を後にする。
「失礼します。それで、要件とは?」
「その前に聞きたいことがあるのでは?」
「え?」
「あ、失礼。私、人を観察することが好きで、」
「・・・2つ質問いいですか?」
「是非」
「・・・担任とはどう言う関係ですか?」
「あの子は・・・そうだね。正直に言う。あの子は私の息子だ。」
「口調が・・」
「君も素で話してくれ、うわべだけの礼儀はいらないよ。」
「・・・分かりました。では、質問をなんこか追加させてください。」
「・・・」
目の前にいる会長は静かに頷く。
「女性なら失礼ですが、男ですから、答えてください。年齢は?」
「君はすごいな。顔で判断しか?体か?」
「俺が判断したのはこの学校です。」
「この学校が男高だからか。答えよう、私は35歳だ。」
「では、担任は?」
「あの子は23歳だ。」
「夫か妻は?」
「いない。・・・結論から言う。あの子は孤児だ。血の繋がりはない。」
「ありがとうございます。」
「次の質問は?」
「これは単に気になってるだけなんですけど、俺の母親と父親とは仲がいいんですか?」
「・・・レベルが違い過ぎるって言う感じかな?」
「?」
「葉と槇は私にとって上の存在、神に等しいかな。」
「逆かと思ってました。」
「2人は私のことを同等と捉えてくれているが私には手を伸ばしても掴めない存在に見える。神瀬君もだよ。私はいくら手を伸ばしても君達には届かない。」
手を伸ばして俺を掴もうとするが自ら掴まず引っ込める。
それからいくつかの質問をした。
「こっちらからも良いかな?白斗君のことについてだ。いつ、行為をするだ?」
「・・・やりますから、口を出さないでもらいたい。」
「分かった。結果を待ってることにするよ。それでは私は忙しいから帰るとする。神瀬君。またお話ししよう。」
俺は立ち上がってお辞儀をした。
「あれ?ヤヨちゃん帰っちゃうの?」
「ごめんね。お仕事残っているの。」
「分かった。これは神瀬君と僕で飲むね。」
「そうしてくれ。」
担任との話が聞こえた。担任の意外な一面を見た気がする。
数分担任とお茶をして、クラスメイトの元に行った。
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それから18時になるまで、男子の自慢話や付き合うメリットについて聞かされた。
時計を見るとそろそろ19時になるところだったから俺は「もう帰る」と一言言うと「捕まえろ」と誘って来た男子が命令する。それと同時に両腕両足を捕まえられた。
「帰っても良いって言ったのに!」
「良いとは言ってない。直也。最後まで付き合ってもらうからな。」
結局、帰ることができたのは21時を過ぎた頃だった。
「た、ただいまー、白斗?」
リビングに行くとソファで寝ている白斗がいた。机の上にラップがしてある夕飯が目に入った。二つとも食べ終わっていなかった。
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