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君のために
内緒
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家に帰った直也を向いれたのは電気のついていない真っ暗な部屋だった。11月下旬というともあり、日が早く沈む。19時ということもあって相当暗い。
「白斗?なんで電気消してるの?」
廊下の壁にあるスイッチを押す。
「うわぁ」
直也は声を上げた。
「な、なにこれ・・・」
部屋は紙だらけで散らかっていた。
「あ、直也。おかえり。」
2階のガラスの手すりから顔を出して言う。
「どうしたの?これ」
「ああ、み、見ないで!忘れてた」
「見ないでって言って散らかっているんだら見ちゃうでしょう。」
「待って、そこから動かないで!」
「はぁ、分かった。」
「見た?見てない?」
「見てない見てない」
「本当?」
「本当だって」
そんな会話を繰り返す。数枚の紙を拾いぎゅっと胸に抱く。
「何してたか聞きても良い?」
「ずっと家で家事こなして、ただテレビで暇を潰していたくなくて・・・」
「?」
「・・・もう良い。」
「えー、教えてよ。」
「夕飯は作ってある。僕は寝る。」
「あ、待ってよー」
白斗は直也に背を向けて自分の部屋に戻ってしまった。
「これ、食べさせようと思ったのに」
手に持っていた葉が作った夕飯を冷蔵庫にしまった。
1人寂しく夕飯を食べる。静か過ぎてテレビをつけた。今の時間帯は『最近ハマっている物を一般人に聞いてみた』という番組だった。
『「・むことです。」
「なにを読んでいるんですか?」
「今大人気の鵺瀬 夜丘先生の小説が大好きです。」
「そうなの?」
「学校でも呼んでるよぉ~」
「知らなかった」
「えぇ~。じゃあ今度貸してあげる」
「鵺瀬 夜丘先生とは、小説家ですか?」
「知らないんですか?鵺瀬先生は小説家ですよ。でも最近、新作小説ないんですよね・・・もし鵺瀬先生がこのテレビを見てたら、楽しみにしている人も居ると知って欲しいです。」
「さすが~、」』
テレビを流してみる。
「小説ねぇ。」
丁度食べ終わり、テレビを消した。
テレビには鵺瀬 夜丘の情報が流れる寸前だった。
「白斗?なんで電気消してるの?」
廊下の壁にあるスイッチを押す。
「うわぁ」
直也は声を上げた。
「な、なにこれ・・・」
部屋は紙だらけで散らかっていた。
「あ、直也。おかえり。」
2階のガラスの手すりから顔を出して言う。
「どうしたの?これ」
「ああ、み、見ないで!忘れてた」
「見ないでって言って散らかっているんだら見ちゃうでしょう。」
「待って、そこから動かないで!」
「はぁ、分かった。」
「見た?見てない?」
「見てない見てない」
「本当?」
「本当だって」
そんな会話を繰り返す。数枚の紙を拾いぎゅっと胸に抱く。
「何してたか聞きても良い?」
「ずっと家で家事こなして、ただテレビで暇を潰していたくなくて・・・」
「?」
「・・・もう良い。」
「えー、教えてよ。」
「夕飯は作ってある。僕は寝る。」
「あ、待ってよー」
白斗は直也に背を向けて自分の部屋に戻ってしまった。
「これ、食べさせようと思ったのに」
手に持っていた葉が作った夕飯を冷蔵庫にしまった。
1人寂しく夕飯を食べる。静か過ぎてテレビをつけた。今の時間帯は『最近ハマっている物を一般人に聞いてみた』という番組だった。
『「・むことです。」
「なにを読んでいるんですか?」
「今大人気の鵺瀬 夜丘先生の小説が大好きです。」
「そうなの?」
「学校でも呼んでるよぉ~」
「知らなかった」
「えぇ~。じゃあ今度貸してあげる」
「鵺瀬 夜丘先生とは、小説家ですか?」
「知らないんですか?鵺瀬先生は小説家ですよ。でも最近、新作小説ないんですよね・・・もし鵺瀬先生がこのテレビを見てたら、楽しみにしている人も居ると知って欲しいです。」
「さすが~、」』
テレビを流してみる。
「小説ねぇ。」
丁度食べ終わり、テレビを消した。
テレビには鵺瀬 夜丘の情報が流れる寸前だった。
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