今から君を守るのに理由が必要ですか・・?(仮)

綾瑪 東暢

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君のために

報連相

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 直也なおやは学校帰りにはつてんの家に寄った。
 「お父さん、お母さん相談があるだ。」
 「なに?」
 飲み物を持ってきてくれた葉が反応する。目の前で現代から程遠い新聞をひろげて見ていた槇も顔を上げた。
 「この学校の生徒だって言う自覚はある。あるんだけど・・・白斗はくとと性行為をしたくないんだ。」
 「「・・・は?」」
 仲良しの夫婦みたいに同じ反応をする。
 「直也!どうしたの?具合悪い?白斗君がこの学校に来るまで直也、ずっと考えていたじゃない。」
 直也の肩を揺する。
 「そ、そうだな。俺らに恥ずかしげもなく性行為のやり方聞いてきたじゃないか。今更怖気ついたのか!それともしち・・・
 「このことに七宮しちみやは関係ない。」
 「・・・話は変わるかもしれないけど・・・直也。頼ってくれるのは嬉しいのだけど・・・報連相を守りすぎよ。昔、『報連相を大切にね』って言ってきた私も私よ。でもね、白斗君が初めて夕飯作ってくれたことや、お風呂に入ったことまで報告しなくて良いのよ!連絡とか相談はいいかもそれないけどね。貴方達の思いでは貴方達の胸にしまっときなさい。日記みたいに私に1日のこと報告しなくていいのよ。読んでるこっちが恥ずかしい。」
 「直也、そんなことしていたのか。今、腰抜かすとかだったぞ!」
 「話変わりすぎ。お母さんがホウレンソウってずっと言ってから」
 「うん・・私が悪いわ。ごめんなさい」

 「で、白斗君と性行為がしたくないだっけ?何が嫌なんだ?」
 「魅力がないんじゃない。魅力はありまくってる。実際・・・たつにはたつから」
 「あぁああ。こっちが恥ずかしいわ。」
 「葉。黙りなさい、」
 「はーい」
 「じゃあどうして?」
 「・・・子供と言ういたい思いをしてほしくない」 
 「今では痛みをなくす薬だって出てる。それだけじゃないんだろ?」
 「まぁ・・・」
 はっきりしない言い方に2人は困惑する。それでも真摯に直也の考えを聞こうとする態度はとても温かいもの。白斗が、味わえなかった家族の温かみを直也はいつまでも経験することができる。白斗はどう思うだろうか・・・
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