31 / 550
欲発剤
怒鳴ってしまった
しおりを挟む
朝、直也は朝早く起きてしまった。リビングに行くと机の上に昨日食べなかった夕飯がラップされていた。持ち上げると紙が置いてあり読む。
『直也へ。ご飯は温めてから食べてください。』
読み上げた後ため息を吐いてご飯を温め始めた。
「白斗・・・」
温め終わった音がして我に戻った。取り出して机に並べた。一口ずつ味わって食べる。段々と直也の瞳から雫が溢れ落ちた。
「あぁ、あの時ちゃんと話しておけばよかったのかな・・でも昨日は話したくはなかった。そもそもあのこと自体話したくない。どうすれば・・」
全て食べ終わる。立ち上がって白斗の部屋に向かった。白斗の部屋を開けるとすやすや寝ている白斗がちゃんといた。ベットの端に腰を下ろした。頭を撫でる。
「ごめん、白斗。お前を守るって約束したのに守れていないな。白斗が起きたらちゃんと話すから・・もうどこにも行かないで・・俺の前から消えないで。お願いだから・・。・・・・・・うぅ・・苦しいって・・白斗。」
「だから!勝手に僕を守らないでって病院で言ったでしょう?忘れたの?」
「なんで?なんで白斗僕に守られたくないの?」
「ない!守られたくない!僕は直也に頼らなくても大丈夫!」
「じゃあ、俺が白斗の婚約者にならなかったら白斗はどうなってたと思う?」
「それはっ」
「白斗だって分かってるはずだ。ここでは白斗は俺に守られてなければ幸せになれない!だから・・もっと・・
「何それ・・・」
「え?」
「直也に守られていなかったら僕は幸せになれないの?直也が僕の幸せを決めつけるの?」
「そう言うことじゃなくて」
「そう言うことだよ。直也が言っているのはそう言うことだって。」
「白斗。」
部屋から出て行こうと立ち上がった白斗の腕を掴む。
「離して」
「今離したら白斗は家を出て行くでしょう?」
「外の空気が吸いたいの。ねぇ、離して?いいじゃん。少しだけだから・・」
「白斗!」
思いっきり怒鳴ってしまった。ビクッと白斗の肩が上がった。
「薬を投与した自覚ある?お母さんが言ってた。白斗の体は薬の効果が切れないんだって。だから外に出ただけで男達は寄ってくる。白斗の体はずっと熱が下がらない状態。ひどい時に白斗は気づく。そい言う体になってしまったんだよ。だから、外に行くな。だから、白斗は俺に守られていて・・俺から離れないで・・俺に全てを委ねて、お願いだから・・」
「・・・な・・直也は・・僕を軟禁したいの?直也は・・・・」
言いかけたところで白斗は黙った。
「・・・」
「白斗・・」
「離して。外には出ないから・・一人にさせて」
「分かった。」
白斗は自分の部屋をでた。同じ家にいる以上、一人になれる場所は自分の部屋以外になかった。でも部屋には直也がいるため・・リビングに向かった。
『直也へ。ご飯は温めてから食べてください。』
読み上げた後ため息を吐いてご飯を温め始めた。
「白斗・・・」
温め終わった音がして我に戻った。取り出して机に並べた。一口ずつ味わって食べる。段々と直也の瞳から雫が溢れ落ちた。
「あぁ、あの時ちゃんと話しておけばよかったのかな・・でも昨日は話したくはなかった。そもそもあのこと自体話したくない。どうすれば・・」
全て食べ終わる。立ち上がって白斗の部屋に向かった。白斗の部屋を開けるとすやすや寝ている白斗がちゃんといた。ベットの端に腰を下ろした。頭を撫でる。
「ごめん、白斗。お前を守るって約束したのに守れていないな。白斗が起きたらちゃんと話すから・・もうどこにも行かないで・・俺の前から消えないで。お願いだから・・。・・・・・・うぅ・・苦しいって・・白斗。」
「だから!勝手に僕を守らないでって病院で言ったでしょう?忘れたの?」
「なんで?なんで白斗僕に守られたくないの?」
「ない!守られたくない!僕は直也に頼らなくても大丈夫!」
「じゃあ、俺が白斗の婚約者にならなかったら白斗はどうなってたと思う?」
「それはっ」
「白斗だって分かってるはずだ。ここでは白斗は俺に守られてなければ幸せになれない!だから・・もっと・・
「何それ・・・」
「え?」
「直也に守られていなかったら僕は幸せになれないの?直也が僕の幸せを決めつけるの?」
「そう言うことじゃなくて」
「そう言うことだよ。直也が言っているのはそう言うことだって。」
「白斗。」
部屋から出て行こうと立ち上がった白斗の腕を掴む。
「離して」
「今離したら白斗は家を出て行くでしょう?」
「外の空気が吸いたいの。ねぇ、離して?いいじゃん。少しだけだから・・」
「白斗!」
思いっきり怒鳴ってしまった。ビクッと白斗の肩が上がった。
「薬を投与した自覚ある?お母さんが言ってた。白斗の体は薬の効果が切れないんだって。だから外に出ただけで男達は寄ってくる。白斗の体はずっと熱が下がらない状態。ひどい時に白斗は気づく。そい言う体になってしまったんだよ。だから、外に行くな。だから、白斗は俺に守られていて・・俺から離れないで・・俺に全てを委ねて、お願いだから・・」
「・・・な・・直也は・・僕を軟禁したいの?直也は・・・・」
言いかけたところで白斗は黙った。
「・・・」
「白斗・・」
「離して。外には出ないから・・一人にさせて」
「分かった。」
白斗は自分の部屋をでた。同じ家にいる以上、一人になれる場所は自分の部屋以外になかった。でも部屋には直也がいるため・・リビングに向かった。
0
お気に入りに追加
58
あなたにおすすめの小説

怒られるのが怖くて体調不良を言えない大人
こじらせた処女
BL
幼少期、風邪を引いて学校を休むと母親に怒られていた経験から、体調不良を誰かに伝えることが苦手になってしまった佐倉憂(さくらうい)。
しんどいことを訴えると仕事に行けないとヒステリックを起こされ怒られていたため、次第に我慢して学校に行くようになった。
「風邪をひくことは悪いこと」
社会人になって1人暮らしを始めてもその認識は治らないまま。多少の熱や頭痛があっても怒られることを危惧して出勤している。
とある日、いつものように会社に行って業務をこなしていた時。午前では無視できていただるけが無視できないものになっていた。
それでも、自己管理がなっていない、日頃ちゃんと体調管理が出来てない、そう怒られるのが怖くて、言えずにいると…?

なんで俺の周りはイケメン高身長が多いんだ!!!!
柑橘
BL
王道詰め合わせ。
ジャンルをお確かめの上お進み下さい。
7/7以降、サブストーリー(土谷虹の隣は決まってる!!!!)を公開しました!!読んでいただけると嬉しいです!
※目線が度々変わります。
※登場人物の紹介が途中から増えるかもです。
※火曜日20:00
金曜日19:00
日曜日17:00更新

越えられない壁で僕らの幸せは・・・
綾瑪 東暢
BL
繋家に産まれた繋 志飛(つなぎ しと)は男だった。残念なことに繋家に男は不要だった。両親は初めての子供だと言うことで志飛を女として育てることにし繋 志綾(つなぎ しあ)と名前を変えた。
繋家と違って女を不要としている要家。要家とはお隣同士の家であり両家の決まりで必ず繋家と要家の子供同士は結婚しないといけなかった。
それは伝統で昔からやって来ていること。誰も変えることの出来ない伝統。
要家の三男として要 荼泉(かなめ とい)が産まれた。
この流れで行くと荼泉と志綾は結婚することになる。が、どっちらも男。
伝統を守り、性別を隠しながら結婚するのか、伝統を破り、性別を明かして追い出されるか・・・

王道にはしたくないので
八瑠璃
BL
国中殆どの金持ちの子息のみが通う、小中高一貫の超名門マンモス校〈朱鷺学園〉
幼少の頃からそこに通い、能力を高め他を率いてきた生徒会長こと鷹官 仁。前世知識から得た何れ来るとも知れぬ転校生に、平穏な日々と将来を潰されない為に日々努力を怠らず理想の会長となるべく努めてきた仁だったが、少々やり過ぎなせいでいつの間にか大変なことになっていた_____。
これは、やりすぎちまった超絶カリスマ生徒会長とそんな彼の周囲のお話である。



ヤンデレ化していた幼稚園ぶりの友人に食べられました
ミルク珈琲
BL
幼稚園の頃ずっと後ろを着いてきて、泣き虫だった男の子がいた。
「優ちゃんは絶対に僕のものにする♡」
ストーリーを分かりやすくするために少しだけ変更させて頂きましたm(_ _)m
・洸sideも投稿させて頂く予定です

嫌われものの僕について…
相沢京
BL
平穏な学校生活を送っていたはずなのに、ある日突然全てが壊れていった。何が原因なのかわからなくて気がつけば存在しない扱いになっていた。
だか、ある日事態は急変する
主人公が暗いです
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる