今から君を守るのに理由が必要ですか・・?(仮)

綾瑪 東暢

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国管理の学校

学校

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 日本にはある有名な学校がある。それは『私立男高等学校』。男だけが通う男子学校である。
 小中高大まで揃っていて全部、この学校にある。小学生に上がる前に男高難問入試を受けないといけない。男高難問入試に合格出来た者だけが通える学校である。
 女は入学出来ないが入試は受けることができ、合格した者は資格として持っていることが可能である。だから男女ともに入試に挑む人は多くいた。
 男高は全生徒寮生活である。学校を出て家族に会いに行くのも可能だがある特別な付き添いも一緒である。
 男高は秘密だらけである。
 誰一人、授業内容を口にしない。卒業した人、退学になった人も誰も言わないから男高のことは誰も知ることが出来ない。

 
 
 少子高齢化が問題視されてから国はあることを考えた。
 その『あること』が開始されたのは
  2010年1月1日のこと。丁度男高の第一回入試日。
   
  それから19年後の12月31日 23時59分
 街にはたくさんの人が集まっていた。あと1分で2030年になるからだ。
 
 0時を知らせる鐘がなると同時に人が集まっている真ん中に大きなスクリーンが出てきた。そこに女の人が映った。
 『2030年1月1日あけましておめでとうございます。
  今年から本格的に少子高齢化が改善される模様です。
 それでは2030年の年を皆様が安全で幸せであるよう心からお祈り申し上げます。』
 そう言ってスクリーンは消えた。

 静かだった街は段々と騒がしくなる。
 「どうやって改善したんだ?」
 「そんな簡単に改善出来るものなのか?」


2030年1月1日6時43分
 住宅街では若い女性や年配の方が外で話していた。
 「お宅は男高受けるのかしら?」
 「えぇ、女の子なので入れませんが資格として持っていれば有利になるので受けようと思っています。」
 「それがいいわ。」
 そんな会話が至る所から聞こえる。


 今日は第20回私立男高等学校入試日だ。
  受験人数 男:約100万人 女:約10万人
  合格人数 たったの1000人 
  資格所持人数 100人
 だった。
 毎年、たくさんの人が落ちていく。

 男は女みたいに資格として持つことが叶わない。それはまだ、この世に男女差別がある証拠なのかもしれない。
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