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吉永の決意
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「お前、このサバイバルについて正直どう思う?」
岡嶋は隣にいる吉永に聞いた。
「どうもこうも馬鹿げてるとしか言いようがないよ」
その答えを聞いた岡嶋も、同じ意見だった。
岡嶋は続けて吉永に聞いた。
「さっき平野と福谷兄弟が走って遊具に向かったけどさ、あいつらどう思う?」
「馬鹿としか言いようがないよ。遊具を取った所で、冷静に考えたところで、意味ないじゃん」
「そりゃそうだ」
2人の言うように、このサバイバルにとって大事な所は他にある。
いかに長くいられるかの工夫こそが大優先である。
岡嶋は、そもそも村長になるなんてどうでもよくて、なんとなく面白そうだから参加してみたというのが本音だった。
吉永もきっと同じだろうなと、岡嶋は考えていた。
2人は高校3年生の受験生だ。
幼なじみであり、いつも一緒にいることが多い。
岡嶋の学力は平均よりやや上に位置していて、吉永の学力は決していいとは言えない、むしろ、悪い方の部類である。
岡嶋は、大学に進学する希望はあるから、この大事な時期にこんなことをしている場合じゃないと思ってるが、たまにの息抜きといった感じで参加をしている。
岡嶋はどれくらいここにいるつもりでいるのか決めていなかったから、吉永に聞いてみた。
「お前、どのくらいここにいるの?」
吉永の答えは、せいぜい1時間程度、長くてもお昼までだと思ってた。
だからこそ岡嶋は驚愕したのだった。
吉永の返答は、こうだ。
「5年はいるつもりだが」
岡嶋はその答えを聞いて、あまりの驚きに何も言い返せなかった。
5年という年月を何度も思考した。
ハッキリとした思考ではなく、ぼんやりとしたイメージ。
進路をどうする?とかいう次元ではなく、卒業は諦めるのか?という疑問や、そもそもどうやってここに5年もいられるのかという謎、あまりにも5年という月日が長過ぎて、明確なイメージが瞬時に出来なかった。
ただ、ハッキリと思ったことは、平野や福谷兄弟を馬鹿げてると思っていた、さっきまでとは違い、吉永こそ本気で馬鹿げてる奴だと思ったことだ。
5年という答えこそ、吉永の決意だった。
岡嶋は隣にいる吉永に聞いた。
「どうもこうも馬鹿げてるとしか言いようがないよ」
その答えを聞いた岡嶋も、同じ意見だった。
岡嶋は続けて吉永に聞いた。
「さっき平野と福谷兄弟が走って遊具に向かったけどさ、あいつらどう思う?」
「馬鹿としか言いようがないよ。遊具を取った所で、冷静に考えたところで、意味ないじゃん」
「そりゃそうだ」
2人の言うように、このサバイバルにとって大事な所は他にある。
いかに長くいられるかの工夫こそが大優先である。
岡嶋は、そもそも村長になるなんてどうでもよくて、なんとなく面白そうだから参加してみたというのが本音だった。
吉永もきっと同じだろうなと、岡嶋は考えていた。
2人は高校3年生の受験生だ。
幼なじみであり、いつも一緒にいることが多い。
岡嶋の学力は平均よりやや上に位置していて、吉永の学力は決していいとは言えない、むしろ、悪い方の部類である。
岡嶋は、大学に進学する希望はあるから、この大事な時期にこんなことをしている場合じゃないと思ってるが、たまにの息抜きといった感じで参加をしている。
岡嶋はどれくらいここにいるつもりでいるのか決めていなかったから、吉永に聞いてみた。
「お前、どのくらいここにいるの?」
吉永の答えは、せいぜい1時間程度、長くてもお昼までだと思ってた。
だからこそ岡嶋は驚愕したのだった。
吉永の返答は、こうだ。
「5年はいるつもりだが」
岡嶋はその答えを聞いて、あまりの驚きに何も言い返せなかった。
5年という年月を何度も思考した。
ハッキリとした思考ではなく、ぼんやりとしたイメージ。
進路をどうする?とかいう次元ではなく、卒業は諦めるのか?という疑問や、そもそもどうやってここに5年もいられるのかという謎、あまりにも5年という月日が長過ぎて、明確なイメージが瞬時に出来なかった。
ただ、ハッキリと思ったことは、平野や福谷兄弟を馬鹿げてると思っていた、さっきまでとは違い、吉永こそ本気で馬鹿げてる奴だと思ったことだ。
5年という答えこそ、吉永の決意だった。
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