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あれから2日後の夜。3人が3人だけの世界に集まる時間。
奈々は全員集合を確認し、早速あの話題を出します。
《広子、ブス屋敷でお泊りご苦労様。収穫はどうだった?》
《表のアカウントじゃそーゆーことがよく分からないから、ずっと気になってたんだよー。おブスルームはどーだったー?》
《思ってた以上に、収穫があったわ。生意気に可愛い部屋着を着てるとか、ウサギのスリッパを履いてるとか、ネタの宝庫だった》
《広子ちゃん、グッジョブ! まずはどの写真から見せてくれるのかなー? わくわく》
《まずは、これ。とりあえず今日の服』
由香の家の廊下で、背後からコッソリ撮られた写真――盗み撮りした写真が、アップされました。
《『お出掛けはしないんですけど、以前広子さんが選んでくれたのでその服を着てみました』。ってニコニコしながら言ってきたから、おもわず撮った一枚よ》
《お~、ナイスショット。奇跡の一枚だね》
《??? 奈々ちゃん、なにが奇跡なのー?》
《後ろからだから顔が写ってなくて、ワンピースを着てる普通の人に見える。奇跡的に平均に見える一枚、ってこと》
《ぷっ、そーゆーことかーっ! 正面からだったら地獄絵図だもんねー》
《でも私達は、そんな地獄絵図を求めてる。広子、次を頂戴》
《オッケー。御希望に応えて、ドンドン貼ってくわ》
実はこっそり買っていたフリルのスカートやブラウスなどなど。
様々なアイテムの写真がアップされてゆき、奈々は今日もベッドで笑い転げました。
《由香って、こんな服を持ってたんだ……! 身の程知らずで、笑える……っ》
《お洋服編、強すぎるよー……! あの顔でこれっ!? ってのが多すぎーっ!》
《ミサト、これは序盤に過ぎないわ。コスメ編や好きなアイドルの写真編が残ってるからね》
《うっわ、確かにまだ序盤だ。広子、コスメ編も見せて》
《そうしたいところだけど、その二つは撮れなかったの。撮ろうとしたら、ユカがお風呂から出てきちゃったのよ》
「あ~、コッソリ撮影してるんだもんね。全部は無理か」
奈々は部屋で、ため息を一つ。つまらなそうに息を吐きました。
《残念。コスメ編とアイドル編にも興味があるのにな~》
《あたしもかなり興味があって、どうしても知りたい。だ・か・ら。ちゃんと、仕込みをしてきてるわよ》
「仕込み? なんだろ?」
残念がっていた奈々は首を傾げ、次の言葉を待った。
《あたしがユカん家の話をしたら、ミサトとナナも行きたいと言っている。そうメッセージを送って、明日の午前中にミサト、午後にナナが遊びに行けるようにしてるわ。その最中にあたしが家電にかけて部屋から出すから、コスメ編とアイドル編は頼んだわよ》
《由香ちゃんのお家は臭そうだから行きたくないけど、しょうがないね。らじゃーだよっ》
《今回ばかりは、背に腹は代えられないわね。丁度予定もないし、了解よ》
2人はその行動を承諾し、そのあとも暫く談笑という名の悪口大会を満喫。今日も飯田由香を使ってストレスを発散し、奈々は心地よい眠りについたのでした。
奈々は全員集合を確認し、早速あの話題を出します。
《広子、ブス屋敷でお泊りご苦労様。収穫はどうだった?》
《表のアカウントじゃそーゆーことがよく分からないから、ずっと気になってたんだよー。おブスルームはどーだったー?》
《思ってた以上に、収穫があったわ。生意気に可愛い部屋着を着てるとか、ウサギのスリッパを履いてるとか、ネタの宝庫だった》
《広子ちゃん、グッジョブ! まずはどの写真から見せてくれるのかなー? わくわく》
《まずは、これ。とりあえず今日の服』
由香の家の廊下で、背後からコッソリ撮られた写真――盗み撮りした写真が、アップされました。
《『お出掛けはしないんですけど、以前広子さんが選んでくれたのでその服を着てみました』。ってニコニコしながら言ってきたから、おもわず撮った一枚よ》
《お~、ナイスショット。奇跡の一枚だね》
《??? 奈々ちゃん、なにが奇跡なのー?》
《後ろからだから顔が写ってなくて、ワンピースを着てる普通の人に見える。奇跡的に平均に見える一枚、ってこと》
《ぷっ、そーゆーことかーっ! 正面からだったら地獄絵図だもんねー》
《でも私達は、そんな地獄絵図を求めてる。広子、次を頂戴》
《オッケー。御希望に応えて、ドンドン貼ってくわ》
実はこっそり買っていたフリルのスカートやブラウスなどなど。
様々なアイテムの写真がアップされてゆき、奈々は今日もベッドで笑い転げました。
《由香って、こんな服を持ってたんだ……! 身の程知らずで、笑える……っ》
《お洋服編、強すぎるよー……! あの顔でこれっ!? ってのが多すぎーっ!》
《ミサト、これは序盤に過ぎないわ。コスメ編や好きなアイドルの写真編が残ってるからね》
《うっわ、確かにまだ序盤だ。広子、コスメ編も見せて》
《そうしたいところだけど、その二つは撮れなかったの。撮ろうとしたら、ユカがお風呂から出てきちゃったのよ》
「あ~、コッソリ撮影してるんだもんね。全部は無理か」
奈々は部屋で、ため息を一つ。つまらなそうに息を吐きました。
《残念。コスメ編とアイドル編にも興味があるのにな~》
《あたしもかなり興味があって、どうしても知りたい。だ・か・ら。ちゃんと、仕込みをしてきてるわよ》
「仕込み? なんだろ?」
残念がっていた奈々は首を傾げ、次の言葉を待った。
《あたしがユカん家の話をしたら、ミサトとナナも行きたいと言っている。そうメッセージを送って、明日の午前中にミサト、午後にナナが遊びに行けるようにしてるわ。その最中にあたしが家電にかけて部屋から出すから、コスメ編とアイドル編は頼んだわよ》
《由香ちゃんのお家は臭そうだから行きたくないけど、しょうがないね。らじゃーだよっ》
《今回ばかりは、背に腹は代えられないわね。丁度予定もないし、了解よ》
2人はその行動を承諾し、そのあとも暫く談笑という名の悪口大会を満喫。今日も飯田由香を使ってストレスを発散し、奈々は心地よい眠りについたのでした。
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