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2章

出生の秘密   

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部屋に帰りつき、一息ついているとジニーがやってきて
「殿下、あのクローゼットは!?」
冷静だ。
「扉、見つけたのですか!?」
ん?知ってるのか!?
「他のご兄弟は、子供のうちに見つけられ、市井に赴いておられたのに殿下はさほど興味を示されなかったのに。今頃になってようやく、ようやく」
ん?そうなのか。ヴィクトリアやアシェルは知ってたんだ。
市井に、繋がってるんだな。
そうか、緊急事態の、避難経路か。
あってもおかしくはないな。
一応、王城なのだから。
「あぁ、ジニー片付け大変だろうがよろしく」
「承ります」
夕食の前に、頭の中を整理したい。
「お茶を頼む」
ジニーは、サッと2人分準備して部屋を出て行った。
優秀な侍女だ。
「カン、少し話をしよう」
ソファに座るよう促し、目の前にカンが座ったところで話を切り出す。
「ティア様の話は一旦、置いて置いてルークのことだな。それと明日午後から、ルーベンに話が聞けるようにアンドリューに頼んでおいた」
「そうですね。ルークさんは何か知ってるのか私には警戒心剥き出しでしたから。
ルーベンのところにはわたしもお供します」
「そうだな。ルークたちは、俺もさほど付き合いはながくないんだ。取り引きがあったのもマチルダがエルフだったからというのが大きい。あの森に入れても、エルフがいなきゃ奥までは無理だからな。早計だったのか。
警戒が足りなかったな」
「後の祭りですよ。殿下。とりあえずは、話をしてみなければ。ですがこうなった以上、おいそれとエルフ国に返すわけには行かないのではないですか!?泳がせると言う手もあるのかもしれませんが監視を付ける事が難しいと思いますし…」
「だが、ルークは人間だ。父王達は早目に送り出そうと考えているはず。夕食の席で観光を提案してみるのも一つか。一応、詫びのために夕食に呼んだのだろうから否とは言わないはず。ルークにはこちらは警戒してないと安心させてやれば」
「しかし、観光ではそんな大した時間稼ぎにはならないのではないですか!?」
「少しの時間でも延びればいいんだ。父王も何かあると踏んで乗ってくるだろう。
アンドリューからも何か良い提案が出るかも知れん」
「何か考えがあるのですか!?」
「父王は、クレアが絡めば動く」
「ですが……」
カンは、途中で発言をやめ何やら考え込んでいる。
「マチルダにも、もう一度話を聞きたいしな」
「そうですね。ここで考えても仕方ありません。行動を起こさなければ何も解決しませんから」
ルークが敵ではない事を祈ろう。
「殿下、それよりもティア様のお話のほうが気になるのですが」
「ん、なんだ!?俺は全部気になるが今は後回しだ目の前のことから片付けて行かなきゃ前に進めん」
カンが少し冷たい目で見ているが、俺はそんなに器用な男じゃないからな。
難しい話ばかりで癒しがほしいよ。
アン、ソフィー……




































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