オケ！うまずたゆまずちんたらと

1章

始まり ます

私も、チェイスと変わらない。
ママ、ごめんなさい。
チェイスに抱えられたまま、開かずの間へと入る。
そこは、普通の部屋だった。
なんだ。なんで鍵なんてかかってたんだろ！？
疑問に思いながらも、周りを見渡すと窓際にママが倒れてる！
「ママ！」
私は、手を伸ばしママのそばに行こうとするがチェイスの腕の中でした。
((花、落ち着いて))
(わかってる)
「お前さんもかね」
チェイスがつぶやく。
「とにかく、ソフィーはリビングで待ってな。
アンを寝室に運んでくるわ」
そういうと、チェイスは、私をおろしママを抱えて寝室へと向かう。
私はとにかく、言われた通りナッツとリビングに向かう。
いつもの、小上がりスペースでおとなしくソワソワとしていると、ドアが開きチェイスが入ってきた。
「そんな、不安そうにすんな。
アンは、優秀な治癒術の使い手なんだ。
変な病気とかじゃねぇよ」
(治癒術で病気が治るの！？)
「ソフィーは、魔法がわかるのか！？」
(んー、よくわかんない)
「ハハッ、その通りそこら辺の治癒術師なら怪我は治せても病気までは無理だな」
(なら、ママは！？)
「ある程度の病気なら治しちまうさ。
優秀だって言っただろ」
さすが、私のママ！
じゃ、なぜ倒れたんだろ！？
「具合が悪いのに、精神的なものだと油断したんだろ。
自分が倒れりゃ、ソフィーが困んのになぁ」
確かにその通りだ。
私はまだ、ママがいなけりゃなにもできない。無力だ。
いつもならば、ま、いいか。で終わるのだけれど今回は悔しくて涙が目にたまって今にもこぼれ落ちそうだ。
「お前が気にするこったねぇよ」
そうは言っても私は悔しいのだ。
感情を抑えられず、
(パパのバカ！)と、力いっぱい念話を飛ばしてやった。
届いていればいいのだけれど‥‥
「何したんだ！？
今、一瞬だったがすんげぇー魔力が」
(多分だけど風魔法で念話を飛ばしてやったの！ちゃんとできてるかどうかはわかんないけど)
「ハリーにか！？
ワッハハハ、ざまぁねぇなぁ。
そんなことより、ソフィーはすごいんだなぁ。この猫とも念話でしゃべってんだろ」
あれれ、バレてるや。
ナッツとの会話も聞こえてるのかな！？
「それ、あいつらは知ってんのか！？」
(ん？念話のこと！？魔法のこと！？
ナッツのこと！？)
チェイスは一瞬驚いた顔をしたがすぐに戻り
「全部だ」
(知らないと思う。多分だけど、あの2人念話できるの！？)
「できんな、そっかそうだなぁ。
念話できなけりゃ、ソフィーとは喋れんわなぁ。
さっきの声は可愛らしかったが何言ってるかサッパリだ」