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第三十四話 ギースの罪、ジャデリアの罪
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私の愛する息子……ギースの罪は、いったいなんだったのでしょう。
我が国ジャービーの国王であるレオカディオ様は、早くからモッラーロの王女と結婚が決まっていました。
王の妃が他国の女だけとなると、政略的によろしくないという理由で会議が行われ、当時年齢の合う高位貴族だった私は、そこで政略結婚することが決まりました。
もちろん、当時は王子でしたが、レオカディオ殿下といえば次期国王に内定していて、まもなく王太子になられるお方として貴族令嬢にとっては憧れのお相手でした。
ですので、私もそんな方々と同じく殿下に憧れていましたから、結婚はとても喜ばしいことでした。
モッラーロの王女が嫁いできてしばらくの後、私が側妃として王宮に入る番がきました。実家は、王家に嫁入りできるほどの名家ではありますが、潤沢な財産があるとはいえません。質はいいけれど古めかしい嫁入り道具を持って、私はレオカディオ殿下のもとへ嫁ぎました。
実家の力もさほどなく、『国内の高位貴族の家の娘が嫁いだ』という事実以外、放っておかれると思っていましたが、王宮では皆がきちんと仕えてくれていました。レオカディオ殿下も、お飾りの側妃として扱うわけではなく、きちんと義務を果たされていました。
しかし、モッラーロの王女と比べるとさすがに見劣りしてしまいます。
あちらは御正妃様で、実家は王家。
こちらは側妃で、実家は名ばかりの貴族。モッラーロに対する牽制みたいなものです。
正妃が王子を生んだあと、私も王子を生みました。この子を次期国王に、などと望んではいません。しかし、きちんとした後ろ盾となってくれる家がないと、その辺の野心家が後見を名乗り、『他国の血が混じった第一王子を王太子にするの反対! 第二王子こそ正当な王位継承者だ!』などと担ぎ上げられかねません。
私は、ギースの後ろ盾となってくれる家を探しました。
それこそ、国内すべての家を調べ、モッラーロと親交が深いだとか、すでに第一王子派だという家をはぶいていき、年が合う令嬢がいるシュトルポジウム侯爵家に目を付けました。シュトルポジウム侯爵は現騎士団長ですし、夫人は宰相の娘。これ以上の良縁はないと思い、さっそくレオカディオ様にお願いしました。
「ポジウム侯の娘か」
「はい。ギースにも、そろそろ婚約者を決めたいと思って色々と調べてみましたところ、こちらが一番の良縁かと」
「そうか」
ギザーク殿下のご婚約者は、すでに決まっていました。
ゲダ公爵ケンドット卿のご息女アリオネッサ様。数代前に王女が嫁いだ由緒正しい血筋で、しかもお二人は子供の頃から親交がありほぼ恋愛結婚だとか。
第一王子がそんな良縁を結んでいるのですから、私の息子だって王子、国防の要だとか軍神だとか言われ国民に人気が高く、ひと睨みで高官を黙らせるようなポジウム侯の娘を婚約者にしたってかまわないはず。
「……打診はしてみよう」
「っ、ありがとうございます」
よかった、これでギースの将来は安泰です。
そう思ったのに……
断られた……
娘を国に縛りつけたくないと言われたそう……
なんで、なんで、なんで?
王子よ? なにが不満なの……? 国のために生きるのは当たり前じゃない??
私には理解できなかった。
私は納得できず、何度も何度もギースとエリシャ様の婚約を打診した。
侯爵にも、夫人にも手紙を出したし直接訪ねても行った。
それでも、二人の婚約は成らなかった……
だけど、夫人が亡くなって、侯爵は人が変わったように仕事の鬼になった。
侯爵は、もう2年くらい自邸に顔を出していないという話を聞いていたから、国境の視察から戻り城に顔を出したところところをつかまえて、エリシャ様が王子妃になったらどれだけいいことがあるか矢継ぎ早に捲し立てた。
そして、勢いではあったけれど、消沈している侯爵をその場で頷かせることができた。
ーー手に入った。
国内屈指の後ろ盾が、妖精姫が手に入った。
私は歓喜に溢れ、息子にそれを報告した。
「お相手は、騎士団長の娘さんでエリシャ様。とても美しい女の子で、妖精姫と呼ばれている方よ」
「妖精姫……!」
ギースも、この婚約に乗り気だった。
なのに……
初めての顔合わせの日、部屋に帰ると『もうあの女とは会いたくない』と言ってきた息子。
何があったか聞いても、言いたくないというし、後日エストルム邸に便りを送っても、濁されるばかりで真相は分からなかった。
婚約者としての月一回のお茶会は、何とか参加させていたけれど、一向に仲良くなる気配はない。
それなら、と婚約一年祝いだと張り切ってパーティを企画し、エストルム邸で準備してもらいそこにギースを引きずって行けば、なぜか妹?と、仲良くなって終わった。
エリシャ様に尋ねたら、侯爵が連れてきた子だといっていた。
養子、ということなのだろうと解釈してしまったけれど、それが、間違いだった……。
「ギースとエリシャ嬢の婚約は破棄する」
「……え?」
私は、陛下に呼び出され、突然婚約破棄の話をされた。
「どうして……」
「ギースは、エリシャ嬢と婚約し、一年経ったときに行われた茶会でピオミル嬢と出会い不義を働いた」
「えっ……」
「その後も二人の関係は続き、セントリュッツ学園に入ると複数の女と関係を持った」
「そ、そんなこと」
「婚約者であるエリシャ嬢をないがしろにし、公式の場に平民であるピオミル嬢を連れ出て、学園でも好き放題」
「へい…みん………」
「無用に子種をまき散らすような者は王家には置いておけない」
「っ!」
「ギースは、エリシャ嬢との婚約破棄後、王家からも籍を抜いてもらう」
「そ、そんな!!」
「今後、ジャビウスの姓を名乗ることは許されない」
「陛下! それはあんまりでございます!」
「お前も同罪だぞ、ジャデリア」
「――!」
「エリシャ嬢のほうから何も言ってこないから、と放置していただろう」
「そ、れは……」
「息子を諫めることもせず、好き放題させていた罪、軽くはないぞ」
「ヒッ――」
「ジャデリア妃は離宮に生涯幽閉とする!」
「あ、ああ……!」
そんな、そんな……そんな!!
確かに、私は見て見ぬふりをしていた。
王子なんだから、側妃も持つだろうし愛妾もいてもいいだろうと、そう思っていたから。
「そんなわけないでしょう」
「そう、そうよね……」
「王子だからこそ、そういったことには気をつけないといけないわ。要らぬ諍いを呼ぶだけ。だって、浮気相手がエリシャと同じ侯爵令嬢だったら? 自分を正妃にしろって言い出しかねないし、爵位が低くても子ができたと名乗り出てこられたら王家で面倒見ることになるじゃない? しかもあんたの息子は手当たり次第引っ掛けてたんでしょう? いったい何人の女の面倒見るのよ。国税で。そんなの、王家の支持率ダダ下がりじゃない。クーデターが起きるわよ」
「で、でも! 息子を諫めることもせず――って、レオカディオ様もそうでしょう? 父親でしょ?」
「あんた、この国で生まれて育って国の中心に嫁いだのに、そんなこと言ってるの? 父親である前に国王! 国王は、家族より国全体を見ている、見なければならない。だから、切り捨てるものは息子だって容赦なく切り捨てる。そういうものよ」
「泳がせていた、ということ?」
「最高の環境で最高の教育を受けた王子がどうなるか、見極めていたのでしょうね。臣下にかしずかれ、母の愛に包まれ、条件は一緒でしょ? ギザークもギースも。それでどう進むかは、もう本人の質よ」
「私の子は、出来損ないだった……」
「あははっ! そうね! あんたの子は、出来損ないだった」
「っ……ギース……ううっ……」
「……でも、見てごらん?」
「……え?」
「それでもたくましく生きてる」
「…………」
「ただのギースになっても、ちゃんと仕事して、お金貯めてお店持って、今では立派な宝石商よ」
「ギース……」
「根性あるね、あんたの息子」
「ええ、ええ、そうね……!」
「じゃ、いこっか」
「……ええ。長居して、悪かったわね」
「いいよ。あんたも大変だったね」
「………………ありがとう」
私の罪は
なんだったのでしょう?
我が国ジャービーの国王であるレオカディオ様は、早くからモッラーロの王女と結婚が決まっていました。
王の妃が他国の女だけとなると、政略的によろしくないという理由で会議が行われ、当時年齢の合う高位貴族だった私は、そこで政略結婚することが決まりました。
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しかし、モッラーロの王女と比べるとさすがに見劣りしてしまいます。
あちらは御正妃様で、実家は王家。
こちらは側妃で、実家は名ばかりの貴族。モッラーロに対する牽制みたいなものです。
正妃が王子を生んだあと、私も王子を生みました。この子を次期国王に、などと望んではいません。しかし、きちんとした後ろ盾となってくれる家がないと、その辺の野心家が後見を名乗り、『他国の血が混じった第一王子を王太子にするの反対! 第二王子こそ正当な王位継承者だ!』などと担ぎ上げられかねません。
私は、ギースの後ろ盾となってくれる家を探しました。
それこそ、国内すべての家を調べ、モッラーロと親交が深いだとか、すでに第一王子派だという家をはぶいていき、年が合う令嬢がいるシュトルポジウム侯爵家に目を付けました。シュトルポジウム侯爵は現騎士団長ですし、夫人は宰相の娘。これ以上の良縁はないと思い、さっそくレオカディオ様にお願いしました。
「ポジウム侯の娘か」
「はい。ギースにも、そろそろ婚約者を決めたいと思って色々と調べてみましたところ、こちらが一番の良縁かと」
「そうか」
ギザーク殿下のご婚約者は、すでに決まっていました。
ゲダ公爵ケンドット卿のご息女アリオネッサ様。数代前に王女が嫁いだ由緒正しい血筋で、しかもお二人は子供の頃から親交がありほぼ恋愛結婚だとか。
第一王子がそんな良縁を結んでいるのですから、私の息子だって王子、国防の要だとか軍神だとか言われ国民に人気が高く、ひと睨みで高官を黙らせるようなポジウム侯の娘を婚約者にしたってかまわないはず。
「……打診はしてみよう」
「っ、ありがとうございます」
よかった、これでギースの将来は安泰です。
そう思ったのに……
断られた……
娘を国に縛りつけたくないと言われたそう……
なんで、なんで、なんで?
王子よ? なにが不満なの……? 国のために生きるのは当たり前じゃない??
私には理解できなかった。
私は納得できず、何度も何度もギースとエリシャ様の婚約を打診した。
侯爵にも、夫人にも手紙を出したし直接訪ねても行った。
それでも、二人の婚約は成らなかった……
だけど、夫人が亡くなって、侯爵は人が変わったように仕事の鬼になった。
侯爵は、もう2年くらい自邸に顔を出していないという話を聞いていたから、国境の視察から戻り城に顔を出したところところをつかまえて、エリシャ様が王子妃になったらどれだけいいことがあるか矢継ぎ早に捲し立てた。
そして、勢いではあったけれど、消沈している侯爵をその場で頷かせることができた。
ーー手に入った。
国内屈指の後ろ盾が、妖精姫が手に入った。
私は歓喜に溢れ、息子にそれを報告した。
「お相手は、騎士団長の娘さんでエリシャ様。とても美しい女の子で、妖精姫と呼ばれている方よ」
「妖精姫……!」
ギースも、この婚約に乗り気だった。
なのに……
初めての顔合わせの日、部屋に帰ると『もうあの女とは会いたくない』と言ってきた息子。
何があったか聞いても、言いたくないというし、後日エストルム邸に便りを送っても、濁されるばかりで真相は分からなかった。
婚約者としての月一回のお茶会は、何とか参加させていたけれど、一向に仲良くなる気配はない。
それなら、と婚約一年祝いだと張り切ってパーティを企画し、エストルム邸で準備してもらいそこにギースを引きずって行けば、なぜか妹?と、仲良くなって終わった。
エリシャ様に尋ねたら、侯爵が連れてきた子だといっていた。
養子、ということなのだろうと解釈してしまったけれど、それが、間違いだった……。
「ギースとエリシャ嬢の婚約は破棄する」
「……え?」
私は、陛下に呼び出され、突然婚約破棄の話をされた。
「どうして……」
「ギースは、エリシャ嬢と婚約し、一年経ったときに行われた茶会でピオミル嬢と出会い不義を働いた」
「えっ……」
「その後も二人の関係は続き、セントリュッツ学園に入ると複数の女と関係を持った」
「そ、そんなこと」
「婚約者であるエリシャ嬢をないがしろにし、公式の場に平民であるピオミル嬢を連れ出て、学園でも好き放題」
「へい…みん………」
「無用に子種をまき散らすような者は王家には置いておけない」
「っ!」
「ギースは、エリシャ嬢との婚約破棄後、王家からも籍を抜いてもらう」
「そ、そんな!!」
「今後、ジャビウスの姓を名乗ることは許されない」
「陛下! それはあんまりでございます!」
「お前も同罪だぞ、ジャデリア」
「――!」
「エリシャ嬢のほうから何も言ってこないから、と放置していただろう」
「そ、れは……」
「息子を諫めることもせず、好き放題させていた罪、軽くはないぞ」
「ヒッ――」
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「あ、ああ……!」
そんな、そんな……そんな!!
確かに、私は見て見ぬふりをしていた。
王子なんだから、側妃も持つだろうし愛妾もいてもいいだろうと、そう思っていたから。
「そんなわけないでしょう」
「そう、そうよね……」
「王子だからこそ、そういったことには気をつけないといけないわ。要らぬ諍いを呼ぶだけ。だって、浮気相手がエリシャと同じ侯爵令嬢だったら? 自分を正妃にしろって言い出しかねないし、爵位が低くても子ができたと名乗り出てこられたら王家で面倒見ることになるじゃない? しかもあんたの息子は手当たり次第引っ掛けてたんでしょう? いったい何人の女の面倒見るのよ。国税で。そんなの、王家の支持率ダダ下がりじゃない。クーデターが起きるわよ」
「で、でも! 息子を諫めることもせず――って、レオカディオ様もそうでしょう? 父親でしょ?」
「あんた、この国で生まれて育って国の中心に嫁いだのに、そんなこと言ってるの? 父親である前に国王! 国王は、家族より国全体を見ている、見なければならない。だから、切り捨てるものは息子だって容赦なく切り捨てる。そういうものよ」
「泳がせていた、ということ?」
「最高の環境で最高の教育を受けた王子がどうなるか、見極めていたのでしょうね。臣下にかしずかれ、母の愛に包まれ、条件は一緒でしょ? ギザークもギースも。それでどう進むかは、もう本人の質よ」
「私の子は、出来損ないだった……」
「あははっ! そうね! あんたの子は、出来損ないだった」
「っ……ギース……ううっ……」
「……でも、見てごらん?」
「……え?」
「それでもたくましく生きてる」
「…………」
「ただのギースになっても、ちゃんと仕事して、お金貯めてお店持って、今では立派な宝石商よ」
「ギース……」
「根性あるね、あんたの息子」
「ええ、ええ、そうね……!」
「じゃ、いこっか」
「……ええ。長居して、悪かったわね」
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なんだったのでしょう?
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