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無能貴族編
23話 俺、姉ちゃんを迎えに……
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この竹林を進めば、姉ちゃんと泊まった宿があるはずだ。
俺の腕を強く掴むユリアナ。
手は震え、顔は強張っている。
「もう少しですから」
「は、い……」
やっと声を出してくれた。
けど、相変わらず俺の顔は見てくれない。
そしてようやくだった。宿が姿を現したのは。
中に入ると、あの時接待してくれたルルっていう名前だったか。
姉ちゃんをリリス様と呼んでいた女性が、待っていたと言わんばかりに待機していた。
「ようこそ、弟様」
「少し用があって……この女性を頼めるか?」
「ええ問題ありませんよ。どうやらリリス様も絡んでるようですね。あの方は気まぐれですのでお気をつけを」
最後の忠告はちょっと気になったが、俺は急いで大通りに向かった。しかしよく考えたら、あのおっちゃんも、姉ちゃんも完全に見失ってしまった。
どうする? 何か契約で居場所がわかる、みたいな便利な魔術とかスキルはないのか?
うん、ないな。この際、諦めて姉ちゃんに任すか。時間が経ったら飽きて自分から出てくるだろうし。と言ってる側から、少し路地に入ったところで大きな爆発が起きた。
皆がその爆発で慌てているなか、俺は入り組んだ路地を抜けその場所へと向かう。
「しかしこの路地、ほんっと臭いがキツイ」
鼻をツーンと抜ける臭い。
地面にはゴミが散らかり、ネズミやゴギブリらしき生き物がうようよしている。
それに人がここで生活している形跡もある。
ここは貧民区みたいなところか。
ちょっと路地を入っただけで、ここまで景色が変わるとは。
「お姉ちゃんを触れていいのはネオ君だけと言ったはず。人族風情がいっそ殺めてしまおうか」
「おーい、姉ちゃん。迎えにきた、ぞ……」
目には毒な光景が広がっていた。
口から血を垂れ流し、地面に倒れ込んだおっちゃんの姿。
「あ、う……たす、け……」
「姉ちゃんちょっと派手にやり過ぎ」
「ふん! もうネオ君のことなんて知らない」
「えぇ~」
姉ちゃんはどうも怒っているようだ。
不貞腐れて頬を膨らませているけど、やっぱり何度見ても可愛いんだよな。
「あんな女のために……お姉ちゃんを売ったのよ。ネ・オ・く・ん・は!」
「ごめん、だってあの方法しか思いつかなかったし。それに姉ちゃん、前に言ってたじゃないか。『ネオ君の好きにしてもいいと思うよ』って」
「ぐうの音も出ない。けどね、お姉ちゃんはショックだったの。まさかあんなに愛情を注いでるネオ君に即交換条件に出されるなんて」
「でも乗る気まんまんだったじゃないか。そのおっちゃんに胸元まで見せてさ」
「見せてない、見せてないの!」
「あれのどこが見せてない、だよ。見えてんだよ、自覚しろ。その大きなおっぱいを」
「な、ななネオ君お姉ちゃんの胸バカにした」
このままでは埒が明かない。
まあ、ある意味目的は達成したわけだし、このおっちゃんが商売していた店の中でも見に行くか。
荒れ果てた店内に入ると、そこには拷問器具の他に怪しげな薬、今まで売り捌いた奴隷のだろうか? 性別と身体のスリーサイズ、どの種族でどこに住んでいたかまで各個人の情報が記載されていた。
それに姉ちゃんが入っていた鉄格子の他にいくつか同じ物が見つかった。しかしすべて鍵が開けられている状態。中には誰も入っていない。
とっくの前に売り捌かれたか?
それともさっきの騒動に乗じて逃げたのか?
どちらでもいい。
あとはこのおっちゃんをどうするか、だが。
姉ちゃんに言って学園長にでも連絡を取ってもらうか。
「姉ちゃん一つ頼み事が――」
「またお姉ちゃん売る気なの? ひどい、ひどいよお姉ちゃんネオ君のこと大好きなのに」
「いや違うって。学園長に連絡を取って欲しいんだ」
「何で? そんなにあの女が大事なの?」
あの女という意味がユリアナと学園長どっちを指しているのかわからないが、不貞腐れてる姉ちゃんはほんとめんどくさい。
悪魔ってこういうものなのだろうか?
それとも姉ちゃんが特殊個体だったり?
もうどうでもいいや、もうあの手を使うしかない。さっきから考えるだけ時間の無駄なのだと感じるし、それに頭も痛くなるからもういいや。
けど、この方法はあまり気は進まない。でもこれは不届き者をなんとかするためには仕方ないのだ。
「俺、実は姉ちゃんのこと嫌いに――」
「何でそんなひどいこと言うの!? お姉ちゃんが言うこと聞かないから? それとも夜のお世話しないから? どっちなの!?」
「だって姉ちゃん……俺の言ってること全然聞いてくれないし。それに過保護だし、愛が重い感じするしで正直言ってしんどい」
「やっぱりお姉ちゃんが嫌いになったのね。何でもするから、お姉ちゃん何でもするから嫌いにならないで!」
「ふふん、そうか……何でもするんだな?」
「もしかして野外プレイ?」
「しねぇよ! 今すぐ学園長と連絡取って!」
んな感じで、姉ちゃんには学園長に連絡を取ってもらった。これがまた凄いことで、数分もしないうちに学園長は俺達の元にきたのだ。
本人はたまたま外に出ていた、なんて言ってるがどう見ても風呂上がりだ。身体からは湯気が上がり、色気ムンムンだ。白銀の長い髪はしっとりと濡れていて、前髪から垂れる水は頬を伝い、胸元に流れ落ちる。
エロい、エロすぎる。
姉ちゃん以上に色気を感じる。
「で、話というのは?」
「こいつを自警団にでも引き渡して欲しい」
「何の罪でかしら?」
「人身売買、麻薬、あと拷問だ。これが証拠」
俺はおっちゃんが経営していた店を指さした。
これである程度は理解できるはず、だと願いたい。
「わかったわ。あとは任せなさい。一つ仮もできたようだしね」
「もう話は行ってるのか、ユリアナの件」
「ええ、オブリージュ家から直々に連絡があってね。何てことしてくれたんだ、とお怒りの電話をいただいたわ」
「何か、すんません!」
「構わないわ、正しいことをしたのでしょう」
よって無事ユリアナをおっちゃんから救い出し処分にも貢献できた。
さて、あの宿に戻るとするか。
「それより姉ちゃんは……」
辺りを見渡しても姉ちゃんの姿はどこにもない。
先に帰るなんて珍しいこともあるもんだ。
でも俺にはまだやるべきことが残っている。
今、一時的に預かってもらっているユリアナを迎えに行かないといけないのだ。
俺の腕を強く掴むユリアナ。
手は震え、顔は強張っている。
「もう少しですから」
「は、い……」
やっと声を出してくれた。
けど、相変わらず俺の顔は見てくれない。
そしてようやくだった。宿が姿を現したのは。
中に入ると、あの時接待してくれたルルっていう名前だったか。
姉ちゃんをリリス様と呼んでいた女性が、待っていたと言わんばかりに待機していた。
「ようこそ、弟様」
「少し用があって……この女性を頼めるか?」
「ええ問題ありませんよ。どうやらリリス様も絡んでるようですね。あの方は気まぐれですのでお気をつけを」
最後の忠告はちょっと気になったが、俺は急いで大通りに向かった。しかしよく考えたら、あのおっちゃんも、姉ちゃんも完全に見失ってしまった。
どうする? 何か契約で居場所がわかる、みたいな便利な魔術とかスキルはないのか?
うん、ないな。この際、諦めて姉ちゃんに任すか。時間が経ったら飽きて自分から出てくるだろうし。と言ってる側から、少し路地に入ったところで大きな爆発が起きた。
皆がその爆発で慌てているなか、俺は入り組んだ路地を抜けその場所へと向かう。
「しかしこの路地、ほんっと臭いがキツイ」
鼻をツーンと抜ける臭い。
地面にはゴミが散らかり、ネズミやゴギブリらしき生き物がうようよしている。
それに人がここで生活している形跡もある。
ここは貧民区みたいなところか。
ちょっと路地を入っただけで、ここまで景色が変わるとは。
「お姉ちゃんを触れていいのはネオ君だけと言ったはず。人族風情がいっそ殺めてしまおうか」
「おーい、姉ちゃん。迎えにきた、ぞ……」
目には毒な光景が広がっていた。
口から血を垂れ流し、地面に倒れ込んだおっちゃんの姿。
「あ、う……たす、け……」
「姉ちゃんちょっと派手にやり過ぎ」
「ふん! もうネオ君のことなんて知らない」
「えぇ~」
姉ちゃんはどうも怒っているようだ。
不貞腐れて頬を膨らませているけど、やっぱり何度見ても可愛いんだよな。
「あんな女のために……お姉ちゃんを売ったのよ。ネ・オ・く・ん・は!」
「ごめん、だってあの方法しか思いつかなかったし。それに姉ちゃん、前に言ってたじゃないか。『ネオ君の好きにしてもいいと思うよ』って」
「ぐうの音も出ない。けどね、お姉ちゃんはショックだったの。まさかあんなに愛情を注いでるネオ君に即交換条件に出されるなんて」
「でも乗る気まんまんだったじゃないか。そのおっちゃんに胸元まで見せてさ」
「見せてない、見せてないの!」
「あれのどこが見せてない、だよ。見えてんだよ、自覚しろ。その大きなおっぱいを」
「な、ななネオ君お姉ちゃんの胸バカにした」
このままでは埒が明かない。
まあ、ある意味目的は達成したわけだし、このおっちゃんが商売していた店の中でも見に行くか。
荒れ果てた店内に入ると、そこには拷問器具の他に怪しげな薬、今まで売り捌いた奴隷のだろうか? 性別と身体のスリーサイズ、どの種族でどこに住んでいたかまで各個人の情報が記載されていた。
それに姉ちゃんが入っていた鉄格子の他にいくつか同じ物が見つかった。しかしすべて鍵が開けられている状態。中には誰も入っていない。
とっくの前に売り捌かれたか?
それともさっきの騒動に乗じて逃げたのか?
どちらでもいい。
あとはこのおっちゃんをどうするか、だが。
姉ちゃんに言って学園長にでも連絡を取ってもらうか。
「姉ちゃん一つ頼み事が――」
「またお姉ちゃん売る気なの? ひどい、ひどいよお姉ちゃんネオ君のこと大好きなのに」
「いや違うって。学園長に連絡を取って欲しいんだ」
「何で? そんなにあの女が大事なの?」
あの女という意味がユリアナと学園長どっちを指しているのかわからないが、不貞腐れてる姉ちゃんはほんとめんどくさい。
悪魔ってこういうものなのだろうか?
それとも姉ちゃんが特殊個体だったり?
もうどうでもいいや、もうあの手を使うしかない。さっきから考えるだけ時間の無駄なのだと感じるし、それに頭も痛くなるからもういいや。
けど、この方法はあまり気は進まない。でもこれは不届き者をなんとかするためには仕方ないのだ。
「俺、実は姉ちゃんのこと嫌いに――」
「何でそんなひどいこと言うの!? お姉ちゃんが言うこと聞かないから? それとも夜のお世話しないから? どっちなの!?」
「だって姉ちゃん……俺の言ってること全然聞いてくれないし。それに過保護だし、愛が重い感じするしで正直言ってしんどい」
「やっぱりお姉ちゃんが嫌いになったのね。何でもするから、お姉ちゃん何でもするから嫌いにならないで!」
「ふふん、そうか……何でもするんだな?」
「もしかして野外プレイ?」
「しねぇよ! 今すぐ学園長と連絡取って!」
んな感じで、姉ちゃんには学園長に連絡を取ってもらった。これがまた凄いことで、数分もしないうちに学園長は俺達の元にきたのだ。
本人はたまたま外に出ていた、なんて言ってるがどう見ても風呂上がりだ。身体からは湯気が上がり、色気ムンムンだ。白銀の長い髪はしっとりと濡れていて、前髪から垂れる水は頬を伝い、胸元に流れ落ちる。
エロい、エロすぎる。
姉ちゃん以上に色気を感じる。
「で、話というのは?」
「こいつを自警団にでも引き渡して欲しい」
「何の罪でかしら?」
「人身売買、麻薬、あと拷問だ。これが証拠」
俺はおっちゃんが経営していた店を指さした。
これである程度は理解できるはず、だと願いたい。
「わかったわ。あとは任せなさい。一つ仮もできたようだしね」
「もう話は行ってるのか、ユリアナの件」
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「何か、すんません!」
「構わないわ、正しいことをしたのでしょう」
よって無事ユリアナをおっちゃんから救い出し処分にも貢献できた。
さて、あの宿に戻るとするか。
「それより姉ちゃんは……」
辺りを見渡しても姉ちゃんの姿はどこにもない。
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今、一時的に預かってもらっているユリアナを迎えに行かないといけないのだ。
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