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第202話 巡回①
しおりを挟む「うわぁ、社長さんに廊下の照明を増やして貰うように、言っといた方がええな、流石に暗すぎるわ!!念の為、ワイも今度、超光懐中電灯買うか?「ガチャンッ、ガチャ、ガチャンッ!」あれ、なんぼするんやろうなぁ!いや、真田と上杉の兄ちゃん達のガタイが良いだけで合って、ワイが軍用のアイテムを持ってても、似合わへんかもしれん!!こう見えて、昔はムキムキやったんやで!!・・あかん、ワイは誰に話しとるんや。・・⁉今、何かおったような、気のせいか?」
薄暗い廊下を懐中電灯で照らしながら、一つ一つの部屋に鍵が掛かっているのをチェックしていく。
こう見えて実は、幽霊やオカルトなどが苦手な猿飛は、気付かぬうちに癖となってしまった独り言の量が、普段より僅かに多くなるぐらいには緊張しているのだ。
「「ガチャッ、ガチャンッ」ここが最後の部屋で、特に問題は無しやな!!ふぅ、明日は城東はんにでも、手伝って貰おかぁ!!」
上がって来た階段とは反対に位置している、別の階段にまで辿り着くと、そのまま絵の階に続く階段を登り始める。
「『学校の七不思議』とかで、階段にまつわる怪談なんてもんがあるけど、あれ、何処の誰が広めたんやろなぁ?あれか、酔っぱらって道端に寝っ転がるおっさんのほら話が、勝手に広まったとかか?『トイレの花子さん』なんて、もうおばあちゃんやろ!!年寄りは労わってやらんと、流石に可哀そうやと思うねんけど、こんなこと思うのわ「ぎゃあああああああ!!」ッッ⁉なんだなんだ⁉おばあちゃんなんて、言ったはんで、怒ったんじゃねぇよな⁉」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
同時刻
上杉は、手元のスマホに映るマップを見ながら、部屋のチェックを進めていた。
「あぁ、いくつか電気が点いている部屋は、スタッフさんが寝泊まりしている部屋なんですねぇ!いやー、真田さんからスペースオペラ社内のマップを受け取っておいて、本当に良かったです!!まぁ、猿飛さんは『そんなもん、感覚で覚えるから要らへんで!!』って言ってましたけど、本当に大丈夫でしょうか?」
マップには、現在ライバーやスタッフが寝泊まりしている部屋や、大型の機械を保管している部屋などを、細かく分類したうえでマークが付けられていた。
「真田さんも、よく短時間のうちに情報を整理しましたね?マップを渡す時に『念の為、紙に印刷したマップも所持するようにして下さい!!非常時に備えてね?ね?』とか言ってましたけど、あれ、職業病でしょうか?」
少し可笑しな同期を持ったなと、今更ながらの気付きを得ていると、窓の外から「ぎゃあああああああ!!!!!!」と言う、大きな声が聞こえて来た。
「っ⁉声の方向からすると、裏口の方か!!!真田さんに電話・・いや、猿飛さんと合流してから向かうか?でも、真田さんに何か起きたのなら・・あぁ、もう!!取り敢えず、向かうか!!!」
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