10 / 244
第10話 初コラボ
しおりを挟む
午後6時30分
あの後、急いでIDを入力しVCに入った。
緊張で手が震え、入力するのに少し手こずってしまった。声も震えているかもしれない。
配信を開始し、緊張しながら和葉さんの合図を待っていた。
「ということで、今回コラボする、カグヤ・ユリさんと鬼道 奈落さんです‼」
「どうも、ユリでーす!よろしくお願いしまーす!」
「どっ、どうも鬼道 奈落です。よろしくお願いします。」
いきなりの自己紹介に、少しキョドってしまったが、何とか出来た。出来たかな?
「今回はこの3人でvoltexをやっていきたいと思います。ちなみに、お2人はランクとかどのくらいですか?」
voltexには『カジュアルマッチ』と『ランクマッチ』の2つがある。ランクには下から、『アイアン』『ブロンズ』『シルバー』『ゴールド』『プラチナ』『ダイヤモンド』『マスター』『プレデター』順にランク分けされており、『プラチナⅡ』や『ダイヤモンドⅠ』のように、それぞれⅣ~Ⅰまである。また、ランク差が2以上空いてしまうと、一緒には出来ない。例えば『シルバー』と『プラチナ』では一緒にランクマッチは出来ない。ちなみに俺のランクは『プラチナⅡ』だ。
元々は『ゴールドⅢ』ぐらいのランクだった。雑談を中心にゆるゆるやっていたはずだったのだが、気付いたら『プラチナ』にまで到達していた。
意外にも、集中してゲームをするより、雑談などをしながらゲームをする方が、調子が良いらしい。他の人がどうかは分からないが。後は、運良かったのかもしれない。
「ユリは『シルバーⅡ』です!あんまりぃ、この手のゲームはやったことが無くてぇ、初心者なんですよぉ。」
「そうなんすか!あっ、間違えた!そうなんですか!まぁ、全然コラボしてくれただけで嬉しいんで大丈夫ですよ‼」
「ありがとうございますぅ。後、全然砕けた話し方で大丈夫ですよぉ!」
「あっ!了解です!鬼道さんはランクいくつですか?」
「えーと、俺は『プラチナⅡ』ですね。実際にはそれ程の実力は無いと思いますけどね。後、俺も砕けた話し方で大丈夫です。」
「OK!了解です!まぁ、今回はカジュアルマッチでやりましょうか!」
「すみません・・・ランク足りなくてぇ・・・。他の人に変えなくても、大丈夫ですかぁ?」
「全然問題無いっすよ‼今ランクマッチは出来るだけ触らないようにしてるんで!」
「そうですかぁ?そういって貰えると嬉しいですぅ!」
今、それぞれの配信コメントには『可愛い』『えらい』などのコメントで溢れている。
この空気にうまく馴染まなければいけない。難しすぎるだろ。どうやって入り込めば良いんだ?
それに、あまりこのような事は言いたくないのだが、ユリさんの言葉の節々《ふしぶし》から、黒いモヤのようなものが感じられた。
別に特殊能力と言えるほど良い物ではないが、俺は人の心の中の感情が、感じられるようになってしまった。
感覚が正しければ、何かあるのだろう。嫌な感覚だが、今はコラボに集中しよう。
「じゃあ!今回のピック決めますか!」
あの後、急いでIDを入力しVCに入った。
緊張で手が震え、入力するのに少し手こずってしまった。声も震えているかもしれない。
配信を開始し、緊張しながら和葉さんの合図を待っていた。
「ということで、今回コラボする、カグヤ・ユリさんと鬼道 奈落さんです‼」
「どうも、ユリでーす!よろしくお願いしまーす!」
「どっ、どうも鬼道 奈落です。よろしくお願いします。」
いきなりの自己紹介に、少しキョドってしまったが、何とか出来た。出来たかな?
「今回はこの3人でvoltexをやっていきたいと思います。ちなみに、お2人はランクとかどのくらいですか?」
voltexには『カジュアルマッチ』と『ランクマッチ』の2つがある。ランクには下から、『アイアン』『ブロンズ』『シルバー』『ゴールド』『プラチナ』『ダイヤモンド』『マスター』『プレデター』順にランク分けされており、『プラチナⅡ』や『ダイヤモンドⅠ』のように、それぞれⅣ~Ⅰまである。また、ランク差が2以上空いてしまうと、一緒には出来ない。例えば『シルバー』と『プラチナ』では一緒にランクマッチは出来ない。ちなみに俺のランクは『プラチナⅡ』だ。
元々は『ゴールドⅢ』ぐらいのランクだった。雑談を中心にゆるゆるやっていたはずだったのだが、気付いたら『プラチナ』にまで到達していた。
意外にも、集中してゲームをするより、雑談などをしながらゲームをする方が、調子が良いらしい。他の人がどうかは分からないが。後は、運良かったのかもしれない。
「ユリは『シルバーⅡ』です!あんまりぃ、この手のゲームはやったことが無くてぇ、初心者なんですよぉ。」
「そうなんすか!あっ、間違えた!そうなんですか!まぁ、全然コラボしてくれただけで嬉しいんで大丈夫ですよ‼」
「ありがとうございますぅ。後、全然砕けた話し方で大丈夫ですよぉ!」
「あっ!了解です!鬼道さんはランクいくつですか?」
「えーと、俺は『プラチナⅡ』ですね。実際にはそれ程の実力は無いと思いますけどね。後、俺も砕けた話し方で大丈夫です。」
「OK!了解です!まぁ、今回はカジュアルマッチでやりましょうか!」
「すみません・・・ランク足りなくてぇ・・・。他の人に変えなくても、大丈夫ですかぁ?」
「全然問題無いっすよ‼今ランクマッチは出来るだけ触らないようにしてるんで!」
「そうですかぁ?そういって貰えると嬉しいですぅ!」
今、それぞれの配信コメントには『可愛い』『えらい』などのコメントで溢れている。
この空気にうまく馴染まなければいけない。難しすぎるだろ。どうやって入り込めば良いんだ?
それに、あまりこのような事は言いたくないのだが、ユリさんの言葉の節々《ふしぶし》から、黒いモヤのようなものが感じられた。
別に特殊能力と言えるほど良い物ではないが、俺は人の心の中の感情が、感じられるようになってしまった。
感覚が正しければ、何かあるのだろう。嫌な感覚だが、今はコラボに集中しよう。
「じゃあ!今回のピック決めますか!」
0
お気に入りに追加
34
あなたにおすすめの小説
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
異世界帰りの底辺配信者のオッサンが、超人気配信者の美女達を助けたら、セレブ美女たちから大国の諜報機関まであらゆる人々から追われることになる話
kaizi
ファンタジー
※しばらくは毎日(17時)更新します。
※この小説はカクヨム様、小説家になろう様にも掲載しております。
※カクヨム週間総合ランキング2位、ジャンル別週間ランキング1位獲得
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
異世界帰りのオッサン冒険者。
二見敬三。
彼は異世界で英雄とまで言われた男であるが、数ヶ月前に現実世界に帰還した。
彼が異世界に行っている間に現実世界にも世界中にダンジョンが出現していた。
彼は、現実世界で生きていくために、ダンジョン配信をはじめるも、その配信は見た目が冴えないオッサンということもあり、全くバズらない。
そんなある日、超人気配信者のS級冒険者パーティを助けたことから、彼の生活は一変する。
S級冒険者の美女たちから迫られて、さらには大国の諜報機関まで彼の存在を危険視する始末……。
オッサンが無自覚に世界中を大騒ぎさせる!?
プール終わり、自分のバッグにクラスメイトのパンツが入っていたらどうする?
九拾七
青春
プールの授業が午前中のときは水着を着こんでいく。
で、パンツを持っていくのを忘れる。
というのはよくある笑い話。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
隣人の女性がDVされてたから助けてみたら、なぜかその人(年下の女子大生)と同棲することになった(なんで?)
チドリ正明@不労所得発売中!!
青春
マンションの隣の部屋から女性の悲鳴と男性の怒鳴り声が聞こえた。
主人公 時田宗利(ときたむねとし)の判断は早かった。迷わず訪問し時間を稼ぎ、確証が取れた段階で警察に通報。DV男を現行犯でとっちめることに成功した。
ちっぽけな勇気と小心者が持つ単なる親切心でやった宗利は日常に戻る。
しかし、しばらくして宗時は見覚えのある女性が部屋の前にしゃがみ込んでいる姿を発見した。
その女性はDVを受けていたあの時の隣人だった。
「頼れる人がいないんです……私と一緒に暮らしてくれませんか?」
これはDVから女性を守ったことで始まる新たな恋物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる