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そして春
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確かに雪は降らない。でも結構寒かったよ?あれからまたダンジョンにも潜り、15階層で念願のハチミツもゲット出来た。もう、籠る勢いでずっと蜂と戦ってた。各町にも分けて、まずはフレンチトーストで、ハチミツを堪能した。濃厚な甘さと豊潤な香り。
これでもう、ダンジョンは堪能し尽くしたと言っても過言ではない?
執拗に潜っていたからか、レベルもかなり上がったし、魔法もずいぶん腕前が上がった。聖魔法はまだだけどね。
だってね、光魔法は攻撃に使えないから、あんまり使えないのよ。ミカルがキーキーうるさい。
「一応、クリーンやリフレッシュは使ってるじゃん?」
最近は弱い魔物ばかり相手にしてるせいか、怪我もあんまりないんだよね。
「聖魔法になら、攻撃魔法もありましてよ!それに、アンデット系は聖魔法に弱いのよ!」
「はいはい。努力するってば」
更に西に行く為に、邪神跡地にもまた挑戦してみた。
高級牛肉はゲット出来たけど、まだ魔物が強く感じる…でも、強行突破できなくもない…?
もう少し、進んでみよう。
木の上から落ちてくる蛇に逃げ惑ったり、岩を投げてくるゴリラから逃げたり。
逃げてばかりだな。でも、そんなある日、某有名黄色いネズミを見かけた!
「うわあっ!ピ〇チュウ!…でも、あれ…この気配は、精霊?」
「サンダーよ。でも様子がおかしいわ!」
攻撃してくるっ!結界で雷撃を弾きながらも、皆は説得しようとするが、全然聞いていない。
こんな時こそ魔法だ。状態異常に作用する魔法。
「その魔法は違いますわ…でも、続けて下さいな」
黄色いもふもふは、苦しみながらもやがて、呪縛から逃れた。
「効いたね…?大丈夫?」
「うう…すいやせん!あっしとした事が、邪悪な魔力に当てられて、気が触れていたようでやんす」
可愛いらしい姿で、その喋り方は嫌…ああ、でも妙にしっくり来るのは何故なのか。
「助けて下さり、ありがとうでやんす。あっしはサンダー。精霊内では一番の攻撃魔法の使い手でやんす」
「そ、そうっすか」
「貴女まで口の悪さを真似る事はありませんわよ?」
…確かに。
「何で戻れたの?魔法は違ったんだよね?」
「そりゃあもう!使徒様の清らかな魔力のお陰でやんすね!…この魔力の残滓はトーラス様ですかい?」
「ええと…しばらくトールは遊びに来てないけど」
イタズラ書きのあの日以来、来てないんだよね。
流石に怒ったかな?それとも単に忙しいのか。
「あの方にご助力頂けるなら、バルスも安泰でやんすね」
「その肝心のトールは音信不通だけどね。こっちからは連絡出来ないし。てか、そんなにトールって偉い神様なの?」
「あっしら精霊には測る事などできやせんが、ホトス様の所に度々訪れていた頃から、ぐっと神格も上がられて、多くの世界を管理されていたはずでやんす…あっしも最後に会ったのは随分前でやんすが」
「格…ね。私にはわからないな…それよりピカ…ええと、サンダーは随分もふもふしてそうだよね!アイシクルとは別の感触が楽しめそう!ね、もふもふさせて!」
「は…はあ」
引いてるサンダーに抱きついて、肌で感触を楽しむ。
「なんて滑らかな…まるでベルベットのような触り心地!」
「そ…そっすか…」
「諦めなさい、サンダー。ミノリ様は同じように私にも…」
そ…その可愛そうな子を見るような目つきは止めて!
「ええと…あとノワールだけでやんすか?」
「ノワール…闇の精霊?」
「っす…ですが、あの勇者にも邪険にされてから、姿が見えなくなって…心配でやんす」
「…はあ。いても対して役に立たないのに、いなければ気にかけてもらえて…嫌な子」
「でもミカル…どこにいるかは分からないけど、一人ぼっちで淋しいと思う」
「はあ…見当はつきますわ。あの子は暗い所が好きなのよ。あの滅びた村にいるかもしれないわ」
「滅びた村…それは、どこに?」
「前に、岩塩が採掘出来る場所の話をしてたでしょう?…その魔物に全滅させられたのよ…多分、そこね…昼間でも陽の差さない所よ」
これでもう、ダンジョンは堪能し尽くしたと言っても過言ではない?
執拗に潜っていたからか、レベルもかなり上がったし、魔法もずいぶん腕前が上がった。聖魔法はまだだけどね。
だってね、光魔法は攻撃に使えないから、あんまり使えないのよ。ミカルがキーキーうるさい。
「一応、クリーンやリフレッシュは使ってるじゃん?」
最近は弱い魔物ばかり相手にしてるせいか、怪我もあんまりないんだよね。
「聖魔法になら、攻撃魔法もありましてよ!それに、アンデット系は聖魔法に弱いのよ!」
「はいはい。努力するってば」
更に西に行く為に、邪神跡地にもまた挑戦してみた。
高級牛肉はゲット出来たけど、まだ魔物が強く感じる…でも、強行突破できなくもない…?
もう少し、進んでみよう。
木の上から落ちてくる蛇に逃げ惑ったり、岩を投げてくるゴリラから逃げたり。
逃げてばかりだな。でも、そんなある日、某有名黄色いネズミを見かけた!
「うわあっ!ピ〇チュウ!…でも、あれ…この気配は、精霊?」
「サンダーよ。でも様子がおかしいわ!」
攻撃してくるっ!結界で雷撃を弾きながらも、皆は説得しようとするが、全然聞いていない。
こんな時こそ魔法だ。状態異常に作用する魔法。
「その魔法は違いますわ…でも、続けて下さいな」
黄色いもふもふは、苦しみながらもやがて、呪縛から逃れた。
「効いたね…?大丈夫?」
「うう…すいやせん!あっしとした事が、邪悪な魔力に当てられて、気が触れていたようでやんす」
可愛いらしい姿で、その喋り方は嫌…ああ、でも妙にしっくり来るのは何故なのか。
「助けて下さり、ありがとうでやんす。あっしはサンダー。精霊内では一番の攻撃魔法の使い手でやんす」
「そ、そうっすか」
「貴女まで口の悪さを真似る事はありませんわよ?」
…確かに。
「何で戻れたの?魔法は違ったんだよね?」
「そりゃあもう!使徒様の清らかな魔力のお陰でやんすね!…この魔力の残滓はトーラス様ですかい?」
「ええと…しばらくトールは遊びに来てないけど」
イタズラ書きのあの日以来、来てないんだよね。
流石に怒ったかな?それとも単に忙しいのか。
「あの方にご助力頂けるなら、バルスも安泰でやんすね」
「その肝心のトールは音信不通だけどね。こっちからは連絡出来ないし。てか、そんなにトールって偉い神様なの?」
「あっしら精霊には測る事などできやせんが、ホトス様の所に度々訪れていた頃から、ぐっと神格も上がられて、多くの世界を管理されていたはずでやんす…あっしも最後に会ったのは随分前でやんすが」
「格…ね。私にはわからないな…それよりピカ…ええと、サンダーは随分もふもふしてそうだよね!アイシクルとは別の感触が楽しめそう!ね、もふもふさせて!」
「は…はあ」
引いてるサンダーに抱きついて、肌で感触を楽しむ。
「なんて滑らかな…まるでベルベットのような触り心地!」
「そ…そっすか…」
「諦めなさい、サンダー。ミノリ様は同じように私にも…」
そ…その可愛そうな子を見るような目つきは止めて!
「ええと…あとノワールだけでやんすか?」
「ノワール…闇の精霊?」
「っす…ですが、あの勇者にも邪険にされてから、姿が見えなくなって…心配でやんす」
「…はあ。いても対して役に立たないのに、いなければ気にかけてもらえて…嫌な子」
「でもミカル…どこにいるかは分からないけど、一人ぼっちで淋しいと思う」
「はあ…見当はつきますわ。あの子は暗い所が好きなのよ。あの滅びた村にいるかもしれないわ」
「滅びた村…それは、どこに?」
「前に、岩塩が採掘出来る場所の話をしてたでしょう?…その魔物に全滅させられたのよ…多分、そこね…昼間でも陽の差さない所よ」
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