118 / 166
湖ダンジョンとシジミー
しおりを挟む
帰ってきたシュガーに付けて実験したら、全然濡れなくて喜んでいた。
酸等の有害な液体も通さないから、ミニスライムを蹴散らしても毛が溶かされる事もなくなる。
これがあればシュガーもお風呂…意味ないか。でも、水中で活動は出来るかもね。
毒は過信出来ない。空気は通すからね。でも、シュガーの耐性は無効だったね。
脚の筋肉が発達したキックコッコ。腿肉は唐揚げにすると美味しい。
そして、ミノタウロスもある。
「今回は何の料理にする?」
「すき焼きがいいにゃー」
「こら。狩った我に決める権利があるのではないか?…だが、久しぶりにすき焼きも良いな」
「じゃあ、そうするね」
「明日からはまたダンジョンか?」
「そうするつもりだけど?」
「そうか…」
「どうしたの?ランス」
「うむ…魔力温泉に浸かりたいなと」
「後でも良かろう。ダンジョンの合間の中休みに」
泥々だけど、凄く気持ちいいんだよね…外が寒くなる前には行きたいな。
今日は3階層からだ。魔物はミズトカゲ。一応食べられる魔物だ。尻尾の部分が珍味らしい。ちょっと癖があるから私はあんまり好きじゃないかな…
ドロップアイテムは、やっぱり尻尾か小さな魔石。
ドロップアイテムがせこいのは、未発見のダンジョンで、今まで迷い込む魚を栄養にするのが精々だったからだろう。
魔物の種類も弱いからかな?
運良く次の階段を見つけられたので、4階層へ進む。
かなり大きいけど、タガメかな?足の先端が鎌みたいになっている。
結構切れ味が鋭い。
「しかも揃いも揃って大きい」
「うん?何がだ?主」
「あ、ううん…魔石もこんなに小さかったら粉にするしか使い道ないね」
「うむ…主やフレイムには役に立つな」
他のダンジョンと較べてはいけないけど、魅力が足りないかな。
次は5階層だから少し期待しよう。
沼地だ…一面の沼地。魔力感知で見ると、素早く動くのと、留まる別の魔力を感知した。
「二種類いるみたい?道はないし、沼地に入るしかないね」
ちょっと嫌。
深さはギリギリブーツが埋まる位?後でクリーンをかければいいかな。
足を踏み入れると、20センチ位の黒い魚が跳ねた。
うーん。看破が間に合わなかった。でも、食べられる魚かもしれない!
取り敢えず、動かない小さな物先に調べてみよう。
網で掬いだした物は…ヒル?!
看破 ヨル 水中に住む虫系魔物。血を吸う
「げっ!」
ヒルではなく、ヨルを投げた。
「血を吸う魔物か…足だけ結界を纏った方が良いのでは?我は問題ないが」
「取り敢えず、魚の方も調べてみよう」
丁度近づいたそこに、網を入れる。
看破 シジミー 独特の風味を持つ魚。汁物にすると美味
「な…!まさかのシジミ?!よし!いっぱい集めるよ!」
貝から魚に変わってしまったシジミーに、オルニチンが含まれているかは分からないけど、是非とも味噌汁にして飲みたい!
苦戦して捕まえても、止めを差した瞬間に消えてしまったりもするけど、そのまま残る事もある。
とにかくみんな、クリーンの付与が間に合わないほど泥だらけになって、シジミーを捕獲した。
「主!夢中になるのは良いが、ヨルは警戒してくれ!」
痛みはないけど、いつの間にか血を吸われていたみたいだ。
剥がして潰すと、簡単に潰れて血が滲み出た。
「?!な…揺れている!」
「地震?ダンジョンの中でも地震て起きるんだね」
「メイ、地震て何なの?」
「え?…そういえば、この世界に来て地震て、なかったかも…でもすぐに止まったね」
「し、しかし、崩落の危険があるのでは?今日の所は戻ろう」
ヤブランの考え過ぎな気がするけど、ダンジョンの事ならコアに聞いてみるのもいいかも?
検索でダンジョンの事は調べられなくても、コアなら…
眷属達を影に入れて、松の木までショートワープする。
「まだ昼間だし、別行動しようか」
私は深淵の森ダンジョンへ。
周囲に張られたテントは無人だ。
無警戒だな…テントが魔物に壊されるとか思わないのかな。
まあ、人目を気にしないでいいのは嬉しい。
そのまま魔法石に触れてコアルームへ。
「ダンジョンで、地面が揺れる事はあるのかな?王都近くの湖の中のダンジョンなんだけど、未踏のダンジョンで」
『震えの長いものですか…マスター、そこでお怪我をされたのでは?』
「怪我というか…血を吸う魔物にやられたかな?でもちょっとだけだよ?」
『羨ましい…いえ。人目につかない所にあったダンジョンなら、栄養不足だったのでしょう…そんな状態の所にマスターの血液が吸収されたから、コアの方が驚いてしまったのでは?』
えええ…
「私って、美味しいの?」
『マスターはご自分の事をしっかり自覚なさった方が宜しいかと』
あれ?コアが呆れてる?
血を吸われた可能性があるのはあとランスとフレイムか。シュガーは魔道具の影響で無傷だったろうし、ヤブランの血を吸えるとは思えない。
こういう時は、ステータスかな…人族をいつも否定されてるけど。
「ええっ?何、野良って」
種族が野良女神だった…ええと、神格を得ても、所属が決まらない存在…
でも、野良って言い方は酷くない?
レベルが100を越えた事も何か関係あるのかな。
普通、レベルの限界は99って言われてて、まれに越えた人は、超越者って呼ばれる。冒険者だと間違いなくAランクだ。
条件付きAランクっていうのも微妙だな…うん。個人情報だし、ギルドに申告しなきゃならない義務はないし、下手に騒がれるのも嫌だ。
神格ね…神器を持っているからかな?今更な気もするけど。
お。やっと15階層まで来た冒険者がいるのか…。遅くない?
思った通り、ブラックワニーの所から先に進めない冒険者が多いみたいだ。
私達のパーティーがこの国のトップなんて言われてる位だから、この国にはあんまり高位冒険者がいないのかも。
『急激な進化の原因ともなりかねません。怪我にはお気をつけてください』
「まずいのかな?」
『最悪、スタンピードを起こしかねません』
そういえば…身に覚えがあるような、ないような…
「でも、そんな事言ってたらさ、冒険者が来られなくない?」
『マスターは、です』
あ、そう…次に行く時は結界を纏おう。
えへへ…早速シジミーの味噌汁を作ろうかな!
「これは…あのシジミーなのか」
「そうだよ!美味しいでしょうっ!」
本当にシジミの味だ。これは、5階層にたくさん行かないと!
酸等の有害な液体も通さないから、ミニスライムを蹴散らしても毛が溶かされる事もなくなる。
これがあればシュガーもお風呂…意味ないか。でも、水中で活動は出来るかもね。
毒は過信出来ない。空気は通すからね。でも、シュガーの耐性は無効だったね。
脚の筋肉が発達したキックコッコ。腿肉は唐揚げにすると美味しい。
そして、ミノタウロスもある。
「今回は何の料理にする?」
「すき焼きがいいにゃー」
「こら。狩った我に決める権利があるのではないか?…だが、久しぶりにすき焼きも良いな」
「じゃあ、そうするね」
「明日からはまたダンジョンか?」
「そうするつもりだけど?」
「そうか…」
「どうしたの?ランス」
「うむ…魔力温泉に浸かりたいなと」
「後でも良かろう。ダンジョンの合間の中休みに」
泥々だけど、凄く気持ちいいんだよね…外が寒くなる前には行きたいな。
今日は3階層からだ。魔物はミズトカゲ。一応食べられる魔物だ。尻尾の部分が珍味らしい。ちょっと癖があるから私はあんまり好きじゃないかな…
ドロップアイテムは、やっぱり尻尾か小さな魔石。
ドロップアイテムがせこいのは、未発見のダンジョンで、今まで迷い込む魚を栄養にするのが精々だったからだろう。
魔物の種類も弱いからかな?
運良く次の階段を見つけられたので、4階層へ進む。
かなり大きいけど、タガメかな?足の先端が鎌みたいになっている。
結構切れ味が鋭い。
「しかも揃いも揃って大きい」
「うん?何がだ?主」
「あ、ううん…魔石もこんなに小さかったら粉にするしか使い道ないね」
「うむ…主やフレイムには役に立つな」
他のダンジョンと較べてはいけないけど、魅力が足りないかな。
次は5階層だから少し期待しよう。
沼地だ…一面の沼地。魔力感知で見ると、素早く動くのと、留まる別の魔力を感知した。
「二種類いるみたい?道はないし、沼地に入るしかないね」
ちょっと嫌。
深さはギリギリブーツが埋まる位?後でクリーンをかければいいかな。
足を踏み入れると、20センチ位の黒い魚が跳ねた。
うーん。看破が間に合わなかった。でも、食べられる魚かもしれない!
取り敢えず、動かない小さな物先に調べてみよう。
網で掬いだした物は…ヒル?!
看破 ヨル 水中に住む虫系魔物。血を吸う
「げっ!」
ヒルではなく、ヨルを投げた。
「血を吸う魔物か…足だけ結界を纏った方が良いのでは?我は問題ないが」
「取り敢えず、魚の方も調べてみよう」
丁度近づいたそこに、網を入れる。
看破 シジミー 独特の風味を持つ魚。汁物にすると美味
「な…!まさかのシジミ?!よし!いっぱい集めるよ!」
貝から魚に変わってしまったシジミーに、オルニチンが含まれているかは分からないけど、是非とも味噌汁にして飲みたい!
苦戦して捕まえても、止めを差した瞬間に消えてしまったりもするけど、そのまま残る事もある。
とにかくみんな、クリーンの付与が間に合わないほど泥だらけになって、シジミーを捕獲した。
「主!夢中になるのは良いが、ヨルは警戒してくれ!」
痛みはないけど、いつの間にか血を吸われていたみたいだ。
剥がして潰すと、簡単に潰れて血が滲み出た。
「?!な…揺れている!」
「地震?ダンジョンの中でも地震て起きるんだね」
「メイ、地震て何なの?」
「え?…そういえば、この世界に来て地震て、なかったかも…でもすぐに止まったね」
「し、しかし、崩落の危険があるのでは?今日の所は戻ろう」
ヤブランの考え過ぎな気がするけど、ダンジョンの事ならコアに聞いてみるのもいいかも?
検索でダンジョンの事は調べられなくても、コアなら…
眷属達を影に入れて、松の木までショートワープする。
「まだ昼間だし、別行動しようか」
私は深淵の森ダンジョンへ。
周囲に張られたテントは無人だ。
無警戒だな…テントが魔物に壊されるとか思わないのかな。
まあ、人目を気にしないでいいのは嬉しい。
そのまま魔法石に触れてコアルームへ。
「ダンジョンで、地面が揺れる事はあるのかな?王都近くの湖の中のダンジョンなんだけど、未踏のダンジョンで」
『震えの長いものですか…マスター、そこでお怪我をされたのでは?』
「怪我というか…血を吸う魔物にやられたかな?でもちょっとだけだよ?」
『羨ましい…いえ。人目につかない所にあったダンジョンなら、栄養不足だったのでしょう…そんな状態の所にマスターの血液が吸収されたから、コアの方が驚いてしまったのでは?』
えええ…
「私って、美味しいの?」
『マスターはご自分の事をしっかり自覚なさった方が宜しいかと』
あれ?コアが呆れてる?
血を吸われた可能性があるのはあとランスとフレイムか。シュガーは魔道具の影響で無傷だったろうし、ヤブランの血を吸えるとは思えない。
こういう時は、ステータスかな…人族をいつも否定されてるけど。
「ええっ?何、野良って」
種族が野良女神だった…ええと、神格を得ても、所属が決まらない存在…
でも、野良って言い方は酷くない?
レベルが100を越えた事も何か関係あるのかな。
普通、レベルの限界は99って言われてて、まれに越えた人は、超越者って呼ばれる。冒険者だと間違いなくAランクだ。
条件付きAランクっていうのも微妙だな…うん。個人情報だし、ギルドに申告しなきゃならない義務はないし、下手に騒がれるのも嫌だ。
神格ね…神器を持っているからかな?今更な気もするけど。
お。やっと15階層まで来た冒険者がいるのか…。遅くない?
思った通り、ブラックワニーの所から先に進めない冒険者が多いみたいだ。
私達のパーティーがこの国のトップなんて言われてる位だから、この国にはあんまり高位冒険者がいないのかも。
『急激な進化の原因ともなりかねません。怪我にはお気をつけてください』
「まずいのかな?」
『最悪、スタンピードを起こしかねません』
そういえば…身に覚えがあるような、ないような…
「でも、そんな事言ってたらさ、冒険者が来られなくない?」
『マスターは、です』
あ、そう…次に行く時は結界を纏おう。
えへへ…早速シジミーの味噌汁を作ろうかな!
「これは…あのシジミーなのか」
「そうだよ!美味しいでしょうっ!」
本当にシジミの味だ。これは、5階層にたくさん行かないと!
75
お気に入りに追加
1,836
あなたにおすすめの小説
神による異世界転生〜転生した私の異世界ライフ〜
シュガーコクーン
ファンタジー
女神のうっかりで死んでしまったOLが一人。そのOLは、女神によって幼女に戻って異世界転生させてもらうことに。
その幼女の新たな名前はリティア。リティアの繰り広げる異世界ファンタジーが今始まる!
「こんな話をいれて欲しい!」そんな要望も是非下さい!出来る限り書きたいと思います。
素人のつたない作品ですが、よければリティアの異世界ライフをお楽しみ下さい╰(*´︶`*)╯
旧題「神による異世界転生〜転生幼女の異世界ライフ〜」
現在、小説家になろうでこの作品のリメイクを連載しています!そちらも是非覗いてみてください。
滅びる異世界に転生したけど、幼女は楽しく旅をする!
白夢
ファンタジー
何もしないでいいから、世界の終わりを見届けてほしい。
そう言われて、異世界に転生することになった。
でも、どうせ転生したなら、この異世界が滅びる前に観光しよう。
どうせ滅びる世界なら、思いっきり楽しもう。
だからわたしは旅に出た。
これは一人の幼女と小さな幻獣の、
世界なんて救わないつもりの放浪記。
〜〜〜
ご訪問ありがとうございます。
可愛い女の子が頼れる相棒と美しい世界で旅をする、幸せなファンタジーを目指しました。
ファンタジー小説大賞エントリー作品です。気に入っていただけましたら、ぜひご投票をお願いします。
お気に入り、ご感想、応援などいただければ、とても喜びます。よろしくお願いします!
23/01/08 表紙画像を変更しました
裏の林にダンジョンが出来ました。~異世界からの転生幼女、もふもふペットと共に~
あかる
ファンタジー
私、異世界から転生してきたみたい?
とある田舎町にダンジョンが出来、そこに入った美優は、かつて魔法学校で教師をしていた自分を思い出した。
犬と猫、それと鶏のペットと一緒にダンジョンと、世界の謎に挑みます!
神に異世界へ転生させられたので……自由に生きていく
霜月 祈叶 (霜月藍)
ファンタジー
小説漫画アニメではお馴染みの神の失敗で死んだ。
だから異世界で自由に生きていこうと決めた鈴村茉莉。
どう足掻いても異世界のせいかテンプレ発生。ゴブリン、オーク……盗賊。
でも目立ちたくない。目指せフリーダムライフ!
【完結】神様に嫌われた神官でしたが、高位神に愛されました
土広真丘
ファンタジー
神と交信する力を持つ者が生まれる国、ミレニアム帝国。
神官としての力が弱いアマーリエは、両親から疎まれていた。
追い討ちをかけるように神にも拒絶され、両親は妹のみを溺愛し、妹の婚約者には無能と罵倒される日々。
居場所も立場もない中、アマーリエが出会ったのは、紅蓮の炎を操る青年だった。
小説家になろう、カクヨムでも公開していますが、一部内容が異なります。
悪役令息に転生したけど、静かな老後を送りたい!
えながゆうき
ファンタジー
妹がやっていた乙女ゲームの世界に転生し、自分がゲームの中の悪役令息であり、魔王フラグ持ちであることに気がついたシリウス。しかし、乙女ゲームに興味がなかった事が仇となり、断片的にしかゲームの内容が分からない!わずかな記憶を頼りに魔王フラグをへし折って、静かな老後を送りたい!
剣と魔法のファンタジー世界で、精一杯、悪足搔きさせていただきます!
憧れのスローライフを異世界で?
さくらもち
ファンタジー
アラフォー独身女子 雪菜は最近ではネット小説しか楽しみが無い寂しく会社と自宅を往復するだけの生活をしていたが、仕事中に突然目眩がして気がつくと転生したようで幼女だった。
日々成長しつつネット小説テンプレキターと転生先でのんびりスローライフをするための地盤堅めに邁進する。
転生したおばあちゃんはチートが欲しい ~この世界が乙女ゲームなのは誰も知らない~
ピエール
ファンタジー
おばあちゃん。
異世界転生しちゃいました。
そういえば、孫が「転生するとチートが貰えるんだよ!」と言ってたけど
チート無いみたいだけど?
おばあちゃんよく分かんないわぁ。
頭は老人 体は子供
乙女ゲームの世界に紛れ込んだ おばあちゃん。
当然、おばあちゃんはここが乙女ゲームの世界だなんて知りません。
訳が分からないながら、一生懸命歩んで行きます。
おばあちゃん奮闘記です。
果たして、おばあちゃんは断罪イベントを回避できるか?
[第1章おばあちゃん編]は文章が拙い為読みづらいかもしれません。
第二章 学園編 始まりました。
いよいよゲームスタートです!
[1章]はおばあちゃんの語りと生い立ちが多く、あまり話に動きがありません。
話が動き出す[2章]から読んでも意味が分かると思います。
おばあちゃんの転生後の生活に興味が出てきたら一章を読んでみて下さい。(伏線がありますので)
初投稿です
不慣れですが宜しくお願いします。
最初の頃、不慣れで長文が書けませんでした。
申し訳ございません。
少しづつ修正して纏めていこうと思います。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる