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ダンジョンマスター
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緊急事態、感知。権限発動。主の亜空間を開きます。
亜空間から出たメタルは、メイを抱き上げた。
機能発動。許可。
次の瞬間、二人の姿は神界にあった。
「おお。来たな」
「オージェ、来たよ…本当に、こういう中途半端な状態は良くないと思うんだよね…もう一回、アルミネアに言ってみようかな」
ユリースはそう言って、メイに力を使った。
「まあ、そう愚痴るな。後は儂に任せておけ」
オージェはメタルから魔宝石を取り出し、しげしげと見つめる。
「まだまだ、じゃな」
そうしてから、二人を送り出した。
ダンジョンの出入口から少し離れた場所に、メタル達は現れた。
ダンジョンのボス部屋で、呆然としていた眷属達は、消えたメイの気配が突如として現れ、喜んでダンジョンから出た。
「む…メタルよ。主の存在が消えたが、何があったのか分かるか?」
(私にはそれを答える権限はありません)
「抱っこするにゃ!」
「あ、シュガーずるい!ボクが抱っこしようとしてたのに!」
「早い者勝ちにゃー」
「答える気はないと?主に危険があったのではないか?黙ったままではどう注意すれば良いか分からない。お主とて、主の従魔だろう!」
「それ位にしておけ、ヤブラン。メタルが付いていてくれたお陰で俺達はまたメイと共にいられるのだろう?それにメイが目覚めたら、改めて事情を聞けばいい」
「魔法陣…主が消えた辺りを捜索したけど、何もなかったな…」
「不思議なの」
「あの場で匂いが消えていたから、何か、その…ダンジョンコア?とやらがある所に行く方法があったのだろうが」
「とりあえず、今は考えても分からないの。メイを休ませてあげよう?」
次の日。
「ふぁ…よく寝た」
寝覚めスッキリ、気分爽快だ。
「あれ?どうしたの?みんな何だか微妙な表情してるよ?」
「何も…覚えてないのか?」
「んー?…そういえば、夕べご飯食べてなかったね?」
「それは、そうなんだけどね?ボスのワイバーンを倒した後、メイは消えちゃったの」
「そうだ。あの後何があったのだ?魔法陣というのは?」
「ええと…転移して、コアの魔力が足りてなかったから、渡した…と、思うんだよね。あれー?何か記憶が曖昧だな…私、いつの間に帰って来たの?」
「あの後、主を探したが見つからなくて、そうしたら、主の存在が希薄になって…とても心配した…あまり、我らを怖がらせないでくれ…」
「ごめんね…そういえば、魔力以外の力って何か分かる?」
「何だ?それは」
「にゃーは分かるにゃ!メイと同じ愛の力にゃ!」
「「「……」」」
「みんなにゃーを信じてないにゃ?」
恋愛をした事がないシュガーに言われてもな…
家族愛なら分かるけど。まあ、私も人の事は言えない。
というか違くて、私が知りたいのは魔力以外の力だ。
感覚として、以前に魔宝石の2個目を作った時の力だと思う。でも、あの後は尋常じゃない位怠くなった。それが今回とは違う所だけど、私以外事情は知らなさそうなんだよね。
まあ、考えても分からないから放置でもいい。
コアには意思があったから、直接聞いてもいい。
「今日さ、またダンジョンの最上階に行っていい?」
「なっ…!」
「駄目なの。あそこは危険なの」
「危険な事はしない。約束する…みんな一緒に、ね?」
「どうしても…か?」
「我らと離れぬと誓うか?」
「うん!一緒に、ね?」
「むう…了解した」
少なくとも、もうダンジョンコアに魔力を流そうとはしないと誓う。あの状態は辛いし。
今日もダンジョンはもふもふ達でいっぱいだ。みんな魔法石に触れてそれぞれの階層に転移するのだろう。
ダンジョンに入ったら、声が聞こえてきた。
『貴女をダンジョンマスターと認定します。管理の間に転移しますか?』
「えっ…転移?」
次の瞬間、メイはコアのあった部屋にいた。
(あ…主?!どこに?!)
(さっきまでにゃーの隣にいたにゃ?)
(分からないけど、大丈夫。ちょっと待ってて)
「あの…出来れば私の仲間も呼びたいんだけど、どうしたらここに入る事が出来るのかな?」
『この場には魔物の侵入は不可能です』
「あー…人化した魔物だって分かってるのか…神獣とか、そういうのも駄目?」
『この場に入れる資格があるのは、貴女のみです。更に上層にあるマスターの為の空間になら、マスターが許可した者が入る事が出来ます…ただ、リソースを頂かないと…現在、先日頂いた力で20パーセント程にはなっていますが』
「え…もうあの力は嫌だよ…」
『普通の物で大丈夫です。あのお力は初回のみで』
「具体的に何が必要なの?」
『通常は血液ですが、魔物の一部でも…或いは魔石で』
血は…痛いのは嫌だな。それにすぐに治っちゃうし。農園で収穫した物でもいいのかな?
「果物でもいい?」
『お願いします…床に撒いて頂ければ取り込みます』
魔物の皮等も、要らないのは渡そう。
ある程度物が取り込まれると、透明なボードが現れて、このダンジョンをある程度自由に出来るようになったみたいだ。
例えば罠を設置したり、魔物を変えたり。
なら奴が現れないフロアを!…日替わりには出来るみたいだけど、完全に無くすのは駄目みたい。
しかも飛翔系の魔物でないと。
最上階フロアも気になるな。この魔法石で移動出来るのかな?
「うわ…いい眺め!」
山の頂上。勿論ここもダンジョンだから、普通に侵入は出来ない。マスター権限を持つのは私だけみたいだから、他の人も入れない。
ドーム状の透明な壁の中は、普通に広い空間で、眺めもいい。
(みんな、魔法石に触れて、マスターフロアを選択して?私の所に来られるよ)
鳥をモチーフにした石像に、魔法石が填まっている。少し待つと、仲間達が転移してきた。
「ここは…何なのだ?」
「あのね、私がここのダンジョンのマスターになったみたいで、ここは魔物はいないけど、ダンジョンの一部なんだ。整地したら家を建てたり畑を作ったり出来るみたいだよ?その為にはまだリソースが足りてないみたいだけど」
「それで?主はここで何があって昨日のような状態に?」
「それは、この下にダンジョンコアがあって…そこには私以外入れないみたいだけど、そこで力を吸収されて…あんな状態に。でももう大丈夫だよ?」
「魚がたくさん採れるダンジョンにはこのような場所はなかったと思うが」
「それね…多分、蟹に浮かれてて気がつかなかっただけだと思うんだ…そのうち行ってみたいな」
「む…確かにあの大きな蟹は美味だったが…そのダンジョンコアのある部屋には我らは入れぬのだろう?」
「うん…魔物は駄目だって。ここのダンジョンをクリアした人もマスターになった人はいないみたい」
ドロップアイテムがせこかったのも、リソースが足りてなかったから。
罠を設置するのもいいかも?命に関わるような物じゃないなら、本人にも罠感知スキルが生えたり、マイナスな面ばかりじゃない。海岸ダンジョンだけじゃなくて、深淵の森ダンジョンもクリア出来れば、マスターになれるのかな…うん。楽しみが増えたかも!
亜空間から出たメタルは、メイを抱き上げた。
機能発動。許可。
次の瞬間、二人の姿は神界にあった。
「おお。来たな」
「オージェ、来たよ…本当に、こういう中途半端な状態は良くないと思うんだよね…もう一回、アルミネアに言ってみようかな」
ユリースはそう言って、メイに力を使った。
「まあ、そう愚痴るな。後は儂に任せておけ」
オージェはメタルから魔宝石を取り出し、しげしげと見つめる。
「まだまだ、じゃな」
そうしてから、二人を送り出した。
ダンジョンの出入口から少し離れた場所に、メタル達は現れた。
ダンジョンのボス部屋で、呆然としていた眷属達は、消えたメイの気配が突如として現れ、喜んでダンジョンから出た。
「む…メタルよ。主の存在が消えたが、何があったのか分かるか?」
(私にはそれを答える権限はありません)
「抱っこするにゃ!」
「あ、シュガーずるい!ボクが抱っこしようとしてたのに!」
「早い者勝ちにゃー」
「答える気はないと?主に危険があったのではないか?黙ったままではどう注意すれば良いか分からない。お主とて、主の従魔だろう!」
「それ位にしておけ、ヤブラン。メタルが付いていてくれたお陰で俺達はまたメイと共にいられるのだろう?それにメイが目覚めたら、改めて事情を聞けばいい」
「魔法陣…主が消えた辺りを捜索したけど、何もなかったな…」
「不思議なの」
「あの場で匂いが消えていたから、何か、その…ダンジョンコア?とやらがある所に行く方法があったのだろうが」
「とりあえず、今は考えても分からないの。メイを休ませてあげよう?」
次の日。
「ふぁ…よく寝た」
寝覚めスッキリ、気分爽快だ。
「あれ?どうしたの?みんな何だか微妙な表情してるよ?」
「何も…覚えてないのか?」
「んー?…そういえば、夕べご飯食べてなかったね?」
「それは、そうなんだけどね?ボスのワイバーンを倒した後、メイは消えちゃったの」
「そうだ。あの後何があったのだ?魔法陣というのは?」
「ええと…転移して、コアの魔力が足りてなかったから、渡した…と、思うんだよね。あれー?何か記憶が曖昧だな…私、いつの間に帰って来たの?」
「あの後、主を探したが見つからなくて、そうしたら、主の存在が希薄になって…とても心配した…あまり、我らを怖がらせないでくれ…」
「ごめんね…そういえば、魔力以外の力って何か分かる?」
「何だ?それは」
「にゃーは分かるにゃ!メイと同じ愛の力にゃ!」
「「「……」」」
「みんなにゃーを信じてないにゃ?」
恋愛をした事がないシュガーに言われてもな…
家族愛なら分かるけど。まあ、私も人の事は言えない。
というか違くて、私が知りたいのは魔力以外の力だ。
感覚として、以前に魔宝石の2個目を作った時の力だと思う。でも、あの後は尋常じゃない位怠くなった。それが今回とは違う所だけど、私以外事情は知らなさそうなんだよね。
まあ、考えても分からないから放置でもいい。
コアには意思があったから、直接聞いてもいい。
「今日さ、またダンジョンの最上階に行っていい?」
「なっ…!」
「駄目なの。あそこは危険なの」
「危険な事はしない。約束する…みんな一緒に、ね?」
「どうしても…か?」
「我らと離れぬと誓うか?」
「うん!一緒に、ね?」
「むう…了解した」
少なくとも、もうダンジョンコアに魔力を流そうとはしないと誓う。あの状態は辛いし。
今日もダンジョンはもふもふ達でいっぱいだ。みんな魔法石に触れてそれぞれの階層に転移するのだろう。
ダンジョンに入ったら、声が聞こえてきた。
『貴女をダンジョンマスターと認定します。管理の間に転移しますか?』
「えっ…転移?」
次の瞬間、メイはコアのあった部屋にいた。
(あ…主?!どこに?!)
(さっきまでにゃーの隣にいたにゃ?)
(分からないけど、大丈夫。ちょっと待ってて)
「あの…出来れば私の仲間も呼びたいんだけど、どうしたらここに入る事が出来るのかな?」
『この場には魔物の侵入は不可能です』
「あー…人化した魔物だって分かってるのか…神獣とか、そういうのも駄目?」
『この場に入れる資格があるのは、貴女のみです。更に上層にあるマスターの為の空間になら、マスターが許可した者が入る事が出来ます…ただ、リソースを頂かないと…現在、先日頂いた力で20パーセント程にはなっていますが』
「え…もうあの力は嫌だよ…」
『普通の物で大丈夫です。あのお力は初回のみで』
「具体的に何が必要なの?」
『通常は血液ですが、魔物の一部でも…或いは魔石で』
血は…痛いのは嫌だな。それにすぐに治っちゃうし。農園で収穫した物でもいいのかな?
「果物でもいい?」
『お願いします…床に撒いて頂ければ取り込みます』
魔物の皮等も、要らないのは渡そう。
ある程度物が取り込まれると、透明なボードが現れて、このダンジョンをある程度自由に出来るようになったみたいだ。
例えば罠を設置したり、魔物を変えたり。
なら奴が現れないフロアを!…日替わりには出来るみたいだけど、完全に無くすのは駄目みたい。
しかも飛翔系の魔物でないと。
最上階フロアも気になるな。この魔法石で移動出来るのかな?
「うわ…いい眺め!」
山の頂上。勿論ここもダンジョンだから、普通に侵入は出来ない。マスター権限を持つのは私だけみたいだから、他の人も入れない。
ドーム状の透明な壁の中は、普通に広い空間で、眺めもいい。
(みんな、魔法石に触れて、マスターフロアを選択して?私の所に来られるよ)
鳥をモチーフにした石像に、魔法石が填まっている。少し待つと、仲間達が転移してきた。
「ここは…何なのだ?」
「あのね、私がここのダンジョンのマスターになったみたいで、ここは魔物はいないけど、ダンジョンの一部なんだ。整地したら家を建てたり畑を作ったり出来るみたいだよ?その為にはまだリソースが足りてないみたいだけど」
「それで?主はここで何があって昨日のような状態に?」
「それは、この下にダンジョンコアがあって…そこには私以外入れないみたいだけど、そこで力を吸収されて…あんな状態に。でももう大丈夫だよ?」
「魚がたくさん採れるダンジョンにはこのような場所はなかったと思うが」
「それね…多分、蟹に浮かれてて気がつかなかっただけだと思うんだ…そのうち行ってみたいな」
「む…確かにあの大きな蟹は美味だったが…そのダンジョンコアのある部屋には我らは入れぬのだろう?」
「うん…魔物は駄目だって。ここのダンジョンをクリアした人もマスターになった人はいないみたい」
ドロップアイテムがせこかったのも、リソースが足りてなかったから。
罠を設置するのもいいかも?命に関わるような物じゃないなら、本人にも罠感知スキルが生えたり、マイナスな面ばかりじゃない。海岸ダンジョンだけじゃなくて、深淵の森ダンジョンもクリア出来れば、マスターになれるのかな…うん。楽しみが増えたかも!
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