(完結)もふもふと幼女の異世界まったり旅

あかる

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飛翔

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    次の週末にはアロカシアとランスが帰ってきた。
「買ってはきたが…随分高価な物だな」
「おまけにかなり並んだ」
「そうなの?」
「ああ。王都に入るのに並ぶのは仕方ない。が、この菓子は輸入品な上に希少とあって、爵位のない我らは半日程並んだ」
「それでも買えたの?」
「どうにかな」

「そっか…ありがとう。私の為に」
    二人共念入りにブラッシングしてあげた。
    何でも、それまではただ苦いだけだとして見向きもされなかったらしい。
    ただ、これからはちゃんと栽培されるだろうから、流通も価格も落ち着くだろうという事。

    オカカなんて名前だから誰も研究しなかったんじゃ…
    取り敢えず、種か苗木か分からないけど、農園で売られるかもしれないから、チョエコットのお菓子は出荷してみよう。

「そうだ。餅つき機が出来たから、お餅が作れるんだよ。ちょっと作ってくるね!」
    あれから餅米も育てられるようになったから、好きな時に作れるようになった。
    餅米粉を使った料理やお菓子は結構出荷した。
    それでもダンジョンの稲刈りは続けるつもりだ。

    スマホに入り、餅つき機の魔道具を動かして、私はメタルと海に入る事にした。

    海の中は以前とは違い、強い海の魔物も普通に出現するようになっていた。
    スマホの中ではアロカシアの加護も効かないから、慎重に食料を探している。

    アロカシアの加護は効いてないけど、他の神様の加護はちゃんと効いているんだよね…あんまり使わないけど、シュールの加護も。
    不思議だけど、神竜だけど、神様とは違うのだろう。アロカシアは神様の住んでいる所には行けないから。
    
    海の底を走るメタルは心強い。私もちゃんと戦うようにしてるけど、要らない感じだ。
    空気を必要とする私にはどうしても浮力が働くから、自在には動けない。
    メタルと共に狩りをしていたら楽しくて、気がついたら結構疲れていた。

「楽しかった。また来ようね?」
    海から上がって温泉に入り、リフレッシュをかける。
    これから色々な餅を作らないと!
    あんころ餅にずんだ餅、納豆餅にからみ餅。
    勿論雑煮やお汁粉も用意した。

    残念。海苔を使い切っていた。海苔の養殖も出来ないかな?でも、海の魔物が狂暴になったから難しいかな…まあ、いつでも買いに行けるからいいや。

    アルミネア達、喜んでくれるといいな。

    オカカの原産国を検索で調べてみた。
    アスールという、クラーク国からは随分南の島国だそうだ。
    海の魔物の攻撃に完璧に耐えられる船はない。
    大蛸とか大イカが海にはいるんだし、仕方ないと思う。

    そんな船を守るのは、鳥獣人や、羽根を持つ魔族。
    魔族は子供ができにくく、とても長寿で魔力と戦闘能力に優れている。獣人はそんな魔族の国に住み、魔族の比護下で暮らしているという。
    船を守るのは、人族から報酬を得て行っている。

    勿論、国から離れて暮らす獣人や魔族も少数ながら存在する。
    妖精族と呼ばれる人達はそれなりにいるらしいけど、まだ私は見た事ないな。

    とにかくアスールだね!行ってみたい。

    細長い米はパエリア位しか利用方法がないと思っていたけど、粘りの少ない米だから、チャーハンにも合う。
    胡椒も畑で作れるから、たっぷり使える。胡椒と醤油だけのチャーハンだ。これがまた美味しい。

    今回はこんな物かな?海で捕れた獲物は、初めての獲物は出荷箱に入れた。
    マグロは未だに一匹は入れてない。レア魚とはいえ、釣れる確率はかなり低い。

    まあ、美味しいお肉はたくさんあるから満足ではある。それに、ヌメヌメウナドン。鰻丼にすると最高に美味しい。

    スマホの外に出て、ご飯までの時間を利用して、山菜を探そうかなと思っていたら、ミノタウロス狩りに誘われた。
「ミノたんも美味しいよね!ローストビーフにでもしようか!」
「…ミノたん?」
「何となく、可愛い呼び方だと思って」
    本人?は結構凶悪だけど。

    生息地に亜空間移動して、メタルも連れていく。
    ドローンで探そうと思って、四つ位なら出せそうだと感じた。
    いい感じにスキルもアップしてるし、ちょっと実験。ドローンの魔法からスキルを使う。
    
    頭に落として、ソニックウェーブ!ふらついたミノタウロスが、呆気なく倒れた。
「実験成功!あとは普通に倒そう!」
    まあ、普通に倒そうとするとランスやメタルが呆気なく倒しちゃうんだけど。

「主、最初の一匹はどのように倒したのだ?」
「魔法から、シュガーに貰った超振動のスキルで脳ミソを麻婆豆腐にしたんだよ。流石に脳は鍛えられないかなって」

「…凄いな」
「そう?」
「ああ。その発想はなかったな。さすがに想像のスキルを他人に与えられるだけはある」
    本当は…ううん。想像でいい。でも、どうやって祝福を与えたのか見当もつかないんだよね。アロカシアも多分、眷属に出来れば想像を与える事が出来るのかもしれないけど。

    というか、アロカシアは色々凄過ぎるから、それ位しか眷属の恩恵はないかもしれない。
    鍛冶や錬金術にもアロカシアは興味ないみたいだし。

    スキルも今はたくさんありすぎて使えてないのがたくさんある。特に飛翔は…私、羽根ないし。でもランスは羽根がなくても空を駆ける事が出来るんだよね…あんまり高い所は怖いから無理だけど、飛べたら気持ちいいかもしれない。例えば魔法の翼とか。

    あ…あれ?魔法の羽根が出来たみたい!羽根を動かすと、ふわりと体が浮く。
    ずっと飛翔のスキルは気になっていたけど、魔法で補助してあげれば良かったんだね!
    魔法の羽根だから触れたりしないし、他の人には見えない。

    羽根があると安心して飛べている気がするな。
    …ううん、あんまり高い所はやっぱり無理。精々が木の高さかな。この高さなら、足場を作りつつ無理なく降りられるからね。
    もふもふに戻ったランスが、空を駆けてくる。
(大丈夫か?メイ)
(平気だよ!スキルで飛べているんだから!)


    
    
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