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スキルとチョコレート?
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次の週になって漸くリアが学校に来た…少し痩せたかな?
「皆様、ご心配をおかけしましたわ…そしてメイ、ありがとうございました」
うん。無事で良かった。
放課後、改めてお礼を言われて、箱を手渡される。
「王都で流行りの菓子ですの。メイなら、食べ物が一番喜ぶかと思いまして」
「そ、そんなに食い意地は張ってないけど…開けていい?」
す、凄い。お菓子の宝石箱だ!綺麗にマス目に入れられたお菓子は、目にも鮮やかな色をしたジャムを乗せた上品な菓子や、芸術品のような形をした物もある。
「!これ…チョコレートだよね!この国で採れるの?」
「ええと…チョエコット、ですわよ?確か輸入していると聞きましたわ」
何その打ち間違えみたいな名前…でも可愛いかも。
「ね、王都に行けば手に入るの?」
「そ…そうですわね…でも、高いですわよ?」
口に入れると、懐かしい味に思わずホロリと涙が出た。
やっぱりメイには食べ物が一番だ。等と周囲の皆が生暖かい笑みを浮かべたけど、メイは王都に想いを馳せていた。
「これは、夏休みにでも行くしかないよね!」
「…でもメイ、馬車は苦手でしたわよね?」
確かに、領主の館まで行くのにもお尻が痛かった。
馬車に乗るつもりはない。ランスに乗せてもらう。
「こうなったメイに何を言っても無駄にゃ…」
呟いたシュガーに、周囲は大いに同意した。
チョコレートで検索しても何も出ない筈だ。名前が違うのだから。
検索…チョエコット 温暖な地域で採れるオカカの実を加工した物。そのままではとても苦い
オカカ…削り節っ!まあ、世界が違うんだから、突っ込んでも仕方ないけど。
「えへへ…」
「そういえば一つ、聞きたい事がありますの…ちゃんと聞いて下さる?」
「えっ?!…何?」
「あの時、メイの声が直接頭に聞こえたわ。あれは何だったの?」
「ん?念話だよ。離れてても話せるから、便利だよね?」
魔物形態では話せないから、必要だったし。
「という事は、シュガーも使えるの?」
「頑張ったにゃ!」
「凄い…頑張ったら習得出来るスキルなんだ…」
「普通は無理ですわよ?王宮の騎士が連携を取る為に習得したという話は聞いた事はありますけど」
「へえ…そうなんだ」
「メイ…あなたのスキルはどうなってますの?絶対に神様から祝福か加護を頂いたいるはずですわ」
「そこは個人情報って事で」
「確かに詮索してはいけない事だとは思いますけど…」
「メイは凄い、それでいいんじゃないかな?今更って気もするし」
それで納得してくれると嬉しいかな。
亜空間に戻り、チョコレートの事を聞いてみた。
「知った事はあるな…だが、チョエコットはメイの言うように甘くはない。むしろとても苦いと記憶しているが?」
「それは、加工次第で美味しくなるはずなんだ。王都まではかなりの距離があるから、もしやる事がないなら行ってゲートを開いて欲しいんだ」
「なら、護衛依頼を兼ねて行くというのはどうだ?俺とヤブランで」
「そうだな。フレイムには稲刈りを頼むとしよう」
「そうだね。ボクはまだ護衛依頼を受けられないし」
そっか。ランクが不足しているんだね。
「結構王都までは遠いの?」
「馬車で片道3日といった所か。だが加護は離れていても働くので、何の問題もない」
学校に行ってるだけなので、命の危険なんてそうそうないってば…過保護なんだから。
「二人共、気をつけて?」
「我らに心配は無用だ」
まあね。魔物が束になってかかってきても負けたりしないだろうし、むしろ過剰戦力になると思う。
「その前に、ここ数日で集めた稲を渡そう」
アロカシアの収納庫に入っている物は私では取り出す事は出来ないからね。
「ボク達にはこれを米にする事は出来ないからね」
魔導を持っているフレイムにも出来ないのは、どういう行程か想像が出来ないからだろう。
「あれ?でも籾摺りまでは出来ているみたいだよ?」
「でもメイの米は白いの。周囲の殻が邪魔なのは分かったんだけど、これじゃダメだよね」
「ダメじゃないよ?この状態だと玄米なんだけど、体にはいいみたいだし。これを削れば白くなって、普通の米になるよ」
「そうなの?なら、ボクがやってみてもいい?」
「うん。フレイムの探究心はいい事だと思うもん。むしろ色々考えてやる事は錬金術的にも必要な考えだと思う」
失敗しても、まだ沢山あるし、魔力操作を鍛える事は錬金術では大切な事だからね。
取り敢えず、今ある分だけでも精米しよう。農園にある精米機にかければ一瞬で終わるし。
精米機にかけたら、餅米が結構な量になっていた。餅つき機の魔道具も作らないと。
取り敢えず今回の分は青豆を使ったお青飯?と、おこわを作ろう。五目のおこわでいいかな。
メタルと一緒に豆を収穫して、水に浸してエイジング。
「おー」
目の前で水がすうっと吸われていく様は今更ながら魔法の神秘を見た気がした。
蒸し上がる間に、収穫を済ませ、空いた畑で何を育てるか決めていく。
道具屋に行って、驚いた。胡椒等の香辛料の種が売っている。
「こちらは、転売禁止の種になります」
いつも同じ事しか言わない道具屋の言葉に、首を傾げる。
多分、外では売るなという事だろう。胡椒もカラシも高級食材だ。それを売ればどうなるかなんて、考えなくても分かる。
ただ、ダンジョンでも少しは採れる。15階層だから、それなりの実力者じゃないと採れないだろうけど。
それを沢山売ったりしたら、市場では価格変動が起こるし、入手先も皆が知りたがるだろう。
平穏な生活を望むなら、危機管理は当然の事。流出させる気はないし、幸い、お金にも困ってはいない。
畑仕事が一段落した頃、お赤飯が蒸し上がった。
…青い。マリンブルーのお青飯は、だけど普通に美味しいお赤飯だった。
頭が混乱しそう…外国のお菓子ではピンクとか青い物もあったけど、美味しそうとは思えなかったのは、日本人だからか。
取り敢えず味はちゃんとしてるし、出荷してみよう。
アジタケとタケノコのおこわは普通に美味しい。
青豆であんこも作ろうかと思ったけど、ちょっと精神的ダメージが…後にしよう。
「皆様、ご心配をおかけしましたわ…そしてメイ、ありがとうございました」
うん。無事で良かった。
放課後、改めてお礼を言われて、箱を手渡される。
「王都で流行りの菓子ですの。メイなら、食べ物が一番喜ぶかと思いまして」
「そ、そんなに食い意地は張ってないけど…開けていい?」
す、凄い。お菓子の宝石箱だ!綺麗にマス目に入れられたお菓子は、目にも鮮やかな色をしたジャムを乗せた上品な菓子や、芸術品のような形をした物もある。
「!これ…チョコレートだよね!この国で採れるの?」
「ええと…チョエコット、ですわよ?確か輸入していると聞きましたわ」
何その打ち間違えみたいな名前…でも可愛いかも。
「ね、王都に行けば手に入るの?」
「そ…そうですわね…でも、高いですわよ?」
口に入れると、懐かしい味に思わずホロリと涙が出た。
やっぱりメイには食べ物が一番だ。等と周囲の皆が生暖かい笑みを浮かべたけど、メイは王都に想いを馳せていた。
「これは、夏休みにでも行くしかないよね!」
「…でもメイ、馬車は苦手でしたわよね?」
確かに、領主の館まで行くのにもお尻が痛かった。
馬車に乗るつもりはない。ランスに乗せてもらう。
「こうなったメイに何を言っても無駄にゃ…」
呟いたシュガーに、周囲は大いに同意した。
チョコレートで検索しても何も出ない筈だ。名前が違うのだから。
検索…チョエコット 温暖な地域で採れるオカカの実を加工した物。そのままではとても苦い
オカカ…削り節っ!まあ、世界が違うんだから、突っ込んでも仕方ないけど。
「えへへ…」
「そういえば一つ、聞きたい事がありますの…ちゃんと聞いて下さる?」
「えっ?!…何?」
「あの時、メイの声が直接頭に聞こえたわ。あれは何だったの?」
「ん?念話だよ。離れてても話せるから、便利だよね?」
魔物形態では話せないから、必要だったし。
「という事は、シュガーも使えるの?」
「頑張ったにゃ!」
「凄い…頑張ったら習得出来るスキルなんだ…」
「普通は無理ですわよ?王宮の騎士が連携を取る為に習得したという話は聞いた事はありますけど」
「へえ…そうなんだ」
「メイ…あなたのスキルはどうなってますの?絶対に神様から祝福か加護を頂いたいるはずですわ」
「そこは個人情報って事で」
「確かに詮索してはいけない事だとは思いますけど…」
「メイは凄い、それでいいんじゃないかな?今更って気もするし」
それで納得してくれると嬉しいかな。
亜空間に戻り、チョコレートの事を聞いてみた。
「知った事はあるな…だが、チョエコットはメイの言うように甘くはない。むしろとても苦いと記憶しているが?」
「それは、加工次第で美味しくなるはずなんだ。王都まではかなりの距離があるから、もしやる事がないなら行ってゲートを開いて欲しいんだ」
「なら、護衛依頼を兼ねて行くというのはどうだ?俺とヤブランで」
「そうだな。フレイムには稲刈りを頼むとしよう」
「そうだね。ボクはまだ護衛依頼を受けられないし」
そっか。ランクが不足しているんだね。
「結構王都までは遠いの?」
「馬車で片道3日といった所か。だが加護は離れていても働くので、何の問題もない」
学校に行ってるだけなので、命の危険なんてそうそうないってば…過保護なんだから。
「二人共、気をつけて?」
「我らに心配は無用だ」
まあね。魔物が束になってかかってきても負けたりしないだろうし、むしろ過剰戦力になると思う。
「その前に、ここ数日で集めた稲を渡そう」
アロカシアの収納庫に入っている物は私では取り出す事は出来ないからね。
「ボク達にはこれを米にする事は出来ないからね」
魔導を持っているフレイムにも出来ないのは、どういう行程か想像が出来ないからだろう。
「あれ?でも籾摺りまでは出来ているみたいだよ?」
「でもメイの米は白いの。周囲の殻が邪魔なのは分かったんだけど、これじゃダメだよね」
「ダメじゃないよ?この状態だと玄米なんだけど、体にはいいみたいだし。これを削れば白くなって、普通の米になるよ」
「そうなの?なら、ボクがやってみてもいい?」
「うん。フレイムの探究心はいい事だと思うもん。むしろ色々考えてやる事は錬金術的にも必要な考えだと思う」
失敗しても、まだ沢山あるし、魔力操作を鍛える事は錬金術では大切な事だからね。
取り敢えず、今ある分だけでも精米しよう。農園にある精米機にかければ一瞬で終わるし。
精米機にかけたら、餅米が結構な量になっていた。餅つき機の魔道具も作らないと。
取り敢えず今回の分は青豆を使ったお青飯?と、おこわを作ろう。五目のおこわでいいかな。
メタルと一緒に豆を収穫して、水に浸してエイジング。
「おー」
目の前で水がすうっと吸われていく様は今更ながら魔法の神秘を見た気がした。
蒸し上がる間に、収穫を済ませ、空いた畑で何を育てるか決めていく。
道具屋に行って、驚いた。胡椒等の香辛料の種が売っている。
「こちらは、転売禁止の種になります」
いつも同じ事しか言わない道具屋の言葉に、首を傾げる。
多分、外では売るなという事だろう。胡椒もカラシも高級食材だ。それを売ればどうなるかなんて、考えなくても分かる。
ただ、ダンジョンでも少しは採れる。15階層だから、それなりの実力者じゃないと採れないだろうけど。
それを沢山売ったりしたら、市場では価格変動が起こるし、入手先も皆が知りたがるだろう。
平穏な生活を望むなら、危機管理は当然の事。流出させる気はないし、幸い、お金にも困ってはいない。
畑仕事が一段落した頃、お赤飯が蒸し上がった。
…青い。マリンブルーのお青飯は、だけど普通に美味しいお赤飯だった。
頭が混乱しそう…外国のお菓子ではピンクとか青い物もあったけど、美味しそうとは思えなかったのは、日本人だからか。
取り敢えず味はちゃんとしてるし、出荷してみよう。
アジタケとタケノコのおこわは普通に美味しい。
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