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久しぶりの学校とテスト
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今日からまた、学校だ。教室に入ると、ソフィーリアが怒った顔で詰めよってきた。
「メイ、あなた夏休みに遊びに来なさいって、言ったわよね?」
…あ。
「私達と冒険者活動をする約束もしていたな」
うわあぁ…!
エレンもお怒りのようだ。後ろにアルマとリリーもいる。
「ごめんなさい!ちょっと隣国に行ってて…そもそもソフィーリアは、確実な約束をした訳じゃ…ううん。ごめんなさい」
「リアよ!…まあ、宜しくてよ。家の事情に振り回される子供の気持ちは良く分かりますもの」
「まあ、私もお姉ちゃんの薬草採取のお手伝いしたり、店番の手伝いもしてたし」
「そうね。教会のお仕事もあったし、他の子達とは一緒に採取とかできたから」
「この辺の魔物相手では手応えがなかったから、メイやシュガーが来るのを待っていた」
「深淵の森ダンジョンには行かないの?」
「な…!行ける訳ないだろう!道中にはオークも出るし、危険過ぎる…まさかメイは、もうダンジョンに…」
「まあ、お父さんは冒険者だし?シュガーもね」
「そういえば、住居も森の近くと言っていたわね。やっぱり森の方が薬草も多いの?」
「多少種類は違うよ?山菜も多いし、アジタケもカシオブツも!」
「あー、うん。そうね」
何故にそこで遠い目をするかなー?アルマ。
「そんな事より、それだけ遊んでいたなら、次のテストこそ私が勝ちますわ!」
「にゃ?テストにゃー?!」
「先生言ってたじゃん。そういえばシュガー、全然勉強してなかったね」
「メイもしてなかったにゃ?」
「歴史の所は教科書見てたよ?」
「それも、テストするにゃ?」
「クラス分けテストじゃないんだから、今まで勉強してた所が出るのは当たり前じゃん?」
手持ちの黒板に書くだけだと思うから、そんなに問題数はないと思うけどね。
「ちゃんと頑張ってね?来年クラスが別れちゃったら悲しいよ?」
焦って教科書を読むシュガー。今更遅いと思うけどね。
ボードは焦っていた。ソフィーリア様に負けるのは仕方ない。むしろ勝ってはいけない。
だけど、あの野生児には戦いの腕もさることながら、何故か頭もいい。
しかもソフィーリア様にちゃっかり取り入り、領主様にも一目置かれている。
平民のくせに!
だが、今度こそは負けない!その為に冒険者を雇い、ダンジョンにも潜ったし、将来父のように領主様の右腕となれるよう、頑張ってきた。
やがて担任の先生が教室に入ってくると、シュガーは大きなため息をついた。私もお喋りをやめて席についた。
勉強の方は習った事を忘れてないかの確認のようなものだ。
戦いの技術は、ギルドから査察の人が来ていた。まあ、この学校自体、冒険者ギルドが絡んでいるから不思議はないんだけど。
私はいつものようにシュガーと組んで、木剣を持った。さっきまで死んだ目をしていたシュガーは目をキラキラさせている。
木剣は使いづらいけど、シュガーが相手だとお互い遠慮は要らないから、楽しい。勿論周囲に被害が出ないように自重してやったけどね。
「成る程、確かに」
「二人共あれで本気じゃないみたいだ」
…ん?わわっ!
気を取られた隙にシュガーの木剣が当たりそうになるけど、加護のお陰で反応できた。
もう、おっさん達は気にしない。注目ならみんなしてるし。
てか、テスト受けてる人まで反応してたらだめじゃん?
「お前ら…更に強くなったな。レベルはいくつなんだ?」
「それは乙女の秘密です」
「ぶっ…お前な、そういう台詞は10年早い」
失敬な。
それに、レベルだって個人情報だよ。
初日という事もあって、早くに学校は終わった。
「今日はどうする?薬草?」
「あ、ねえ?リア、一緒に薬草採取しない?」
「わ、私は…ギルドには加入しませんし」
「そうなの?お小遣い稼ぎにはなるよ?」
「…私がいては足手まといですわ。魔物との戦闘経験も殆どありませんし」
凄く迷っているみたいだ。他の子達は遠巻きに見ている。
「そういえばさ、もう少ししたらお泊まり実習があるんでしょ?なら、ちょっとでも慣れておいた方が良くない?」
「お嬢様に無理をさせるな!何かあったらどうする!」
「無理なんてありませんわ!行きましょう?メイ」
ソフィーリアは、ボードに反発するように、私の手を取った。
「リアの事は私が守るよ」
「…それは私の役目だ」
「ボードは来ないで下さいません?」
「何かあったの?」
「別に、といいたい所ですけど…焼きもちを焼いているのに自分で気がつかない、だめな男は嫌いですわ」
「んー?」
まさか、この年齢で恋とかそういうの?
「ソフィーリアさん、メイは分かってないみたいですよ?」
「ん?」
「にゃー?」
まあ、いいや。級長と副級長が連携取れないのは少し不安だけど、任せた仕事はやる人だし…友達にはなれそうもないけど。
「そういえば、お姉ちゃんが魔道具作りに来ないのかって聞いてたよ?」
「…それは、これから…発案者として無責任だとは思うけど」
「でも、いい稼ぎになったって」
美味しいダンジョンだから、つい夢中になっちゃってたんだよね…あの巨大カニ足、身はプリプリで、口いっぱいに甘味が…
「えへへ…」
「メイって分かりやすすぎ」
「ねー?」
ホーンラビットは、繁殖力が強くて、どこの地方でも大体見られるらしい。深淵の森では他の魔物の餌になってしまうから見られないけど。
「それ、ギルドに納めるの?」
「それでもいいけど、焼いて食べる?おやつに丁度いいし」
魔物の肉は絞めたてでも美味しい。どういう仕組みかは分からないけどね。
「解体の復習になるね!」
「メイは慣れているな」
「私は…ちょっと…」
うーん。こういうのは慣れだと思うけど、貴族のお嬢様には必要ないかもね。
薬草採取に飽きて寝てたシュガーだけど、肉が焼ける頃にはちゃっかり起きてくる。
匂いにひかれて寄ってくる魔物に対処してくれるのは嬉しいからいいけど。
「た…たまにはこんな風に門の外で過ごすのもいいですわね」
「うん!美味しい物は向こうから寄ってくるしね!」
「メイらしいね!」
「…もう。一番食べてるのはシュガーなのに」
私が食いしん坊みたいじゃん?
家族と食べる食事も美味しいけど、友人と食べるのもいいな。
「メイ、あなた夏休みに遊びに来なさいって、言ったわよね?」
…あ。
「私達と冒険者活動をする約束もしていたな」
うわあぁ…!
エレンもお怒りのようだ。後ろにアルマとリリーもいる。
「ごめんなさい!ちょっと隣国に行ってて…そもそもソフィーリアは、確実な約束をした訳じゃ…ううん。ごめんなさい」
「リアよ!…まあ、宜しくてよ。家の事情に振り回される子供の気持ちは良く分かりますもの」
「まあ、私もお姉ちゃんの薬草採取のお手伝いしたり、店番の手伝いもしてたし」
「そうね。教会のお仕事もあったし、他の子達とは一緒に採取とかできたから」
「この辺の魔物相手では手応えがなかったから、メイやシュガーが来るのを待っていた」
「深淵の森ダンジョンには行かないの?」
「な…!行ける訳ないだろう!道中にはオークも出るし、危険過ぎる…まさかメイは、もうダンジョンに…」
「まあ、お父さんは冒険者だし?シュガーもね」
「そういえば、住居も森の近くと言っていたわね。やっぱり森の方が薬草も多いの?」
「多少種類は違うよ?山菜も多いし、アジタケもカシオブツも!」
「あー、うん。そうね」
何故にそこで遠い目をするかなー?アルマ。
「そんな事より、それだけ遊んでいたなら、次のテストこそ私が勝ちますわ!」
「にゃ?テストにゃー?!」
「先生言ってたじゃん。そういえばシュガー、全然勉強してなかったね」
「メイもしてなかったにゃ?」
「歴史の所は教科書見てたよ?」
「それも、テストするにゃ?」
「クラス分けテストじゃないんだから、今まで勉強してた所が出るのは当たり前じゃん?」
手持ちの黒板に書くだけだと思うから、そんなに問題数はないと思うけどね。
「ちゃんと頑張ってね?来年クラスが別れちゃったら悲しいよ?」
焦って教科書を読むシュガー。今更遅いと思うけどね。
ボードは焦っていた。ソフィーリア様に負けるのは仕方ない。むしろ勝ってはいけない。
だけど、あの野生児には戦いの腕もさることながら、何故か頭もいい。
しかもソフィーリア様にちゃっかり取り入り、領主様にも一目置かれている。
平民のくせに!
だが、今度こそは負けない!その為に冒険者を雇い、ダンジョンにも潜ったし、将来父のように領主様の右腕となれるよう、頑張ってきた。
やがて担任の先生が教室に入ってくると、シュガーは大きなため息をついた。私もお喋りをやめて席についた。
勉強の方は習った事を忘れてないかの確認のようなものだ。
戦いの技術は、ギルドから査察の人が来ていた。まあ、この学校自体、冒険者ギルドが絡んでいるから不思議はないんだけど。
私はいつものようにシュガーと組んで、木剣を持った。さっきまで死んだ目をしていたシュガーは目をキラキラさせている。
木剣は使いづらいけど、シュガーが相手だとお互い遠慮は要らないから、楽しい。勿論周囲に被害が出ないように自重してやったけどね。
「成る程、確かに」
「二人共あれで本気じゃないみたいだ」
…ん?わわっ!
気を取られた隙にシュガーの木剣が当たりそうになるけど、加護のお陰で反応できた。
もう、おっさん達は気にしない。注目ならみんなしてるし。
てか、テスト受けてる人まで反応してたらだめじゃん?
「お前ら…更に強くなったな。レベルはいくつなんだ?」
「それは乙女の秘密です」
「ぶっ…お前な、そういう台詞は10年早い」
失敬な。
それに、レベルだって個人情報だよ。
初日という事もあって、早くに学校は終わった。
「今日はどうする?薬草?」
「あ、ねえ?リア、一緒に薬草採取しない?」
「わ、私は…ギルドには加入しませんし」
「そうなの?お小遣い稼ぎにはなるよ?」
「…私がいては足手まといですわ。魔物との戦闘経験も殆どありませんし」
凄く迷っているみたいだ。他の子達は遠巻きに見ている。
「そういえばさ、もう少ししたらお泊まり実習があるんでしょ?なら、ちょっとでも慣れておいた方が良くない?」
「お嬢様に無理をさせるな!何かあったらどうする!」
「無理なんてありませんわ!行きましょう?メイ」
ソフィーリアは、ボードに反発するように、私の手を取った。
「リアの事は私が守るよ」
「…それは私の役目だ」
「ボードは来ないで下さいません?」
「何かあったの?」
「別に、といいたい所ですけど…焼きもちを焼いているのに自分で気がつかない、だめな男は嫌いですわ」
「んー?」
まさか、この年齢で恋とかそういうの?
「ソフィーリアさん、メイは分かってないみたいですよ?」
「ん?」
「にゃー?」
まあ、いいや。級長と副級長が連携取れないのは少し不安だけど、任せた仕事はやる人だし…友達にはなれそうもないけど。
「そういえば、お姉ちゃんが魔道具作りに来ないのかって聞いてたよ?」
「…それは、これから…発案者として無責任だとは思うけど」
「でも、いい稼ぎになったって」
美味しいダンジョンだから、つい夢中になっちゃってたんだよね…あの巨大カニ足、身はプリプリで、口いっぱいに甘味が…
「えへへ…」
「メイって分かりやすすぎ」
「ねー?」
ホーンラビットは、繁殖力が強くて、どこの地方でも大体見られるらしい。深淵の森では他の魔物の餌になってしまうから見られないけど。
「それ、ギルドに納めるの?」
「それでもいいけど、焼いて食べる?おやつに丁度いいし」
魔物の肉は絞めたてでも美味しい。どういう仕組みかは分からないけどね。
「解体の復習になるね!」
「メイは慣れているな」
「私は…ちょっと…」
うーん。こういうのは慣れだと思うけど、貴族のお嬢様には必要ないかもね。
薬草採取に飽きて寝てたシュガーだけど、肉が焼ける頃にはちゃっかり起きてくる。
匂いにひかれて寄ってくる魔物に対処してくれるのは嬉しいからいいけど。
「た…たまにはこんな風に門の外で過ごすのもいいですわね」
「うん!美味しい物は向こうから寄ってくるしね!」
「メイらしいね!」
「…もう。一番食べてるのはシュガーなのに」
私が食いしん坊みたいじゃん?
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