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2年目

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    そういえば、今年はあの子が入学して来ますわね…
    私の祖父の妹に当たる方が嫁いだ先で、公爵家の令息。正直、あまりいい思い出はありません。

    そもそもが遠い親戚で、ロロイ様と婚約してからは会っていないので、顔も朧気です。
    
    魔物も出る国境の山近くが領土で、魔物素材はとても質がいい物が手に入ります。
    その方との最後の思い出は…ポケットにバッタを入れられて、飛び出してきたバッタが顔に止まり、不覚にも泣いてしまったのですわ。
    バッタが怖かった訳ではありませんわ。むしろいい遊び相手でしたもの。
    あの時は、ただ驚いてしまっただけですわ!

    勿論その後に、得意な氷魔法で、氷の棒を襟首から入れて仕返しをしました。

    その後、何度か伺う事があったのですけれど、剣の訓練等で結局会えずじまい。

    貴族の子は学園に通うのが規則なので、きっと来ますわ…少し憂鬱ですわ。
    でも、昔の事ですし、覚えているとは限りませんわよね。

   気にする事はありません。大人の対応をするだけですわ。


    そうそう、マリアナ様の取り巻き達ですけれど、今は隔離されているようです。魅了が使用された形跡があるようです。
    魅了とはいえ、本人がしっかりしていれば、かからないそうです…つまり、ちゃんと婚約者を愛していれば、かからない。

    お父様は、そちらにかかりきりで、今は大変忙しいそうです。一段落ついたら、婚約破棄を進めるそうです。
    そうなると、私の婿入り先もこれから探さないとなりませんね。でもいっそ、魔法師団に入るという手もありますわね。

    お父様、魔法師団に入るのを許して下さるといいのですが。

    マリアナ様は証拠不十分なので、ご本人が卒業資格を得られなかったので、来年は同級生ですわね…何も起こらないと良いのですが。
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