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お茶会

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    私とリーファ様は、不安な毎日を送っていました。
    そんなある日。公爵令嬢のロゼリア様と、侯爵令嬢のエミーナ様にお茶のお誘いを受けました。私とリーファ様の二人ですわ。
    リーファ様が一緒だった事に少しだけ安堵してしまったのは、内緒ですわ。

    流石公爵家のタウンハウス。家と比べるのも烏滸がましく思える位広くて、素晴らしいです。
    出されたお菓子も、一つ一つが宝石のように繊細で、美しい。

「単刀直入に申しますわ。あなた方の婚約者様もあの女に誘惑されているのでしょう?」
    本当に直球で来ましたわね。
「私達は、情報の共有をするべきだと思うのです。まずはケント男爵について。法衣貴族なので、領地等はありませんわ。奥様が亡くなられたので、昔からの愛人であった酒場の給仕、エラを娘共々受け入れた」

「前妻との間に子供はおりませんの?」
「ええ。元子爵令嬢で、身体の弱い方だったようです」

「随分前から浮気されてたのね」
    夫人が気の毒ですわ。
「男爵の事は取り敢えずいいのよ…いいえ、娘に礼儀作法の教育もせずに学園に入れたのはまずいわね。娘の素行の悪さで、家が没落するとは思わなかったのかしら?」

「とにかく、私達は情報を共有すべきだと思うのですわ。あの方、たまに訳の分からない事を言っていますし…自分はヒロインだとか、私達は悪役令嬢だとか」

    そうですわね…わざとロゼリア様達に意地悪されたと虚言を連発して、悲劇のヒロイン気取りですわ。
「お芝居の悪役でしょうか?私はモブと言われましたわ」
「モブ…とは何でしょう?」
「分かりません。ですが、何か馬鹿にされたような気持ちになりましたわ…それと、エメラルドの瞳の方を探しているとか」

「…何人かは知っていますけど…新たな方を毒牙にかけるつもりでしょうか…とにかく、何か分かり次第、こうして集まる事に致しましょう」
「分かりましたわ」

    本当に、何が起きているのでしょう?
    婚約者のいる男性ばかり狙って、虜にする。いつの間にかマリアナ様は、学園でも有名なアバズレ女認定されている事、本人は分かっていらっしゃらないのかしら?
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